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贈与税の申告期限は?罰則にも注意!

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2016年10月06日 公開
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贈与税は課税期間と申告期間があります。

  • 課税期間・・・受け取った財産に税金がかけられる期間のこと
  • 申告期間・・・課税期間の翌年の2月1日から3月15日までの期間

課税期間は毎年1月1日から12月31日までと決まっています。毎年1月1日から12月31日までに受け取った財産は、課税期間の翌年の2月1日から3月15日までの申告期間に贈与税の申告をします。今回は贈与税の申告期限や罰則にもふれながら、贈与税と申告について紹介させていただきます。

贈与税は2タイプある「暦年課税贈与」

暦年課税贈与というのは、毎年1月1日から12月31日までに受け取った財産を申告・納付をする贈与のことを言います。

贈与と言えば、一般的には暦年課税贈与のことを指します。贈与する人、贈与を受ける人に制限はなく、誰でも贈与者(財産を与える人)、受贈者(財産を受け取る人)となります。贈与税では、基本は財産を受けた人が贈与税を支払ます

課税価格とは、毎年1月1日から12月31日までに受けた財産の価額の合計額から基礎控除額110万円を控除した残額のことをいい、この額に税率を乗じて贈与税額が算出されます。つまり、暦年課税贈与では財産の額が110万円未満であれば贈与税の税額は0円となることになります。

ただし税額が0円だからと言って、必ずしもすべてが申告不要だとはかぎりません。贈与税の配偶者控除の適用を受けた人や住宅を取得するための資金の贈与を受けた場合(住宅取得等資金)は非課税になりますが、この2つの場合は税額が0円でも申告書を提出しないといけません。

贈与税は2タイプある「相続時精算課税贈与」

相続時精算課税贈与というのは、贈与財産だけど、相続税で税金を納められるようにと考えられたものです。そのため、贈与者は相続に近い高齢者が対象となっています。贈与者は60歳以上の父母又は祖父母であることが必要です。そして財産を受けられる人は財産を受けた年の1月1日地点で20歳以上でかつ、贈与者にとっての子または孫であることが必要です。

納税者は贈与では暦年課税か相続時精算課税かのどちらか一方を選択して申告することになります。相続時精算課税贈与を一度採用したのなら、暦年課税には戻れないこともおさえておきましょう。今年は相続時精算課税だけれど来年は暦年課税にするということができないということです。

贈与税申告書サンプル

出典:https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/zoyo/yoshiki2014/pdf/004.pdf

こちらは相続時精算課税を選択した場合の申告書です。ニコちゃんマークの矢印をみていただきますと、そこには1名の名前だけを記入することになっています。相続時精算課税では、例えばその年の1月1日から12月31日までに贈与を祖父と母の2人から受けた場合、贈与を受けた人にとって、贈与者は2名となります。ですが申告書は1枚ではなく2枚必要になります。

・暦年課税贈与・・・贈与者が複数の場合でも申告書は1枚:祖父と母から贈与を受けても、財産を受けた人(受贈者)の名前で申告するので申告書は1枚。

・相続時精算課税贈与・・・贈与者ごとに申告するので、1人の受贈者(財産を受けた人)に対して、贈与者が複数なら複数の申告書が必要

さらに相続時精算課税贈与では適用を受けるためには申請書が必要なので、贈与者ごとに申請することになります。ですから1年の間に祖父と母から贈与を受けた場合で相続時精算課税の申請書を提出しているのが祖父だけの場合は、祖父は相続時精算課税の適用の申請を昨年行ったので、今年も相続時精算課税贈与で申告、母は申請書を提出していないので、暦年課税贈与で申告ということになります。

贈与税の申告期限は?必要書類や罰則もおさえておこう

暦年課税贈与の申告期間は毎年贈与をうけた年度の翌年2月1日から3月15日までとなっています。相続時精算課税贈与も暦年課税贈与と同じ申告期間です。

相続時精算課税贈与で贈与税を申告したい場合は、申告時に「相続時精算課税選択届出書」を提出することが必要です。その時の必要書類として、財産を受けた受贈者の戸籍の謄本なども準備しておきます。

3月15日を過ぎて申告をしてしまった場合はどうなる?

3月15日を過ぎても申告がされない場合は、税務署は決定の処置をし、税額を決定します。決定されてから納付すると無申告加算税が加算されてしまいます。

無申告加算税の基本は納付すべき税額に15%の加算分が上乗せされます。さらに50万円を超える部分の額については20%の加算が上乗せされます。決定をされることを知らずに、期限後申告を自主的に提出していた場合は加算率は5%に減ることになります。

3月15日というのは申告期限だけでなく、贈与税の納付期限でもあります。このとき税金の納付は3月15日までに行われていたのに、申告書だけが3月15日を過ぎてしまっていたという人がいたとします。その人が3月15日から2週間以内に申告書を提出をしたならば、無申告加算税は課税されません。

また、申告した税金が少ない場合は、税務署は更正をします。更正があった場合は過少申告加算税が加算されます。率は基本10%です。50万または期限内に提出していた申告書の税額を超える部分については15%の加算率となります。

更正がされることを知らないで、自主的に修正申告を提出していた場合は過少申告加算税は課税されません。

また正当な理由がある場合は無申告加算税も過少申告加算税も課税されません。

贈与税には時効がある?

贈与税は5年を経過すると時効となり、納税義務がなくなり贈与税を支払わなくてもすみます。ですが意図的に課税逃れのために5年経過している場合は、2年が追加され、7年間で時効となります。

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贈与税を納める人が死亡したら納めなくてもいいの?

贈与税を納める人(財産を受け取った人)が死亡してしまったら、贈与税の申告・納税義務は消滅するのでしょうか?

いいえ、そうはなりません。贈与税を納めるべき人が死亡した場合、その贈与税の納税義務は、贈与税を納めるべき人の相続人が引き継ぐことになります。

このとき、申告期限は通常の贈与税の2月1日から3月15日ではなく、相続税の申告期間になりますので、相続を知った日から10ヶ月を経過する日が申告期限となります。そして納税地は、相続した人の納税地ではなく、死亡した方(被相続人である贈与の財産を生前に受けていた人。)が本来贈与税を納めることになっていた納税地となります。

例えば、父がおじいさんから贈与を受けていたとします。父は東京都の納税地です。父が贈与税を申告する前に、死亡してしまい、贈与税の納税義務は息子が引き継いだとします。このとき息子は自分の納税地は大阪だったとします。ですが相続税は東京で申告・納付することになるので、引き継いだ贈与税の申告・納付は相続税の債務として相続税の計算要素とされ、相続税で支払うことになるので納税地は父(被相続人)の納税地である東京となります。

まとめ

いかがでしょうか?贈与税には2タイプがあり、相続時精算課税では申請書を必要書類として提出してから適用されることや、一旦相続時精算課税にしたなら暦年贈与には変更できないということがわかりました。贈与を受けたときは、まずは税理士やFPにご相談されてみることをおすすめします。

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