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2017年5月から相続の手続きが簡単に?戸籍書類、証明書1通で手続き出来る

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2016年10月05日 公開
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■相続情報をまとめた証明書?!

法務省は、相続手続きを簡素化する「法定相続情報証明制度」(仮称)を来年度に新設すると発表しました。

現行制度では、被相続人の出生から死亡まで全ての戸籍謄本など大量の書類を集め、銀行などの窓口ごとに提出する必要がある。新制度では、戸籍関係の書類を一元化し、1通の証明書を提出するだけで済ませられるようになる。

具体的には、遺産の相続人は法務局に戸籍関係の書類一式を提出すれば、相続手続きに必要な「法定相続情報」を記した証明書を交付してもらえる。相続人は被相続人の預貯金、不動産などを管理する銀行や法務局の窓口に対し、この証明書を提出すれば良い。

時事通信社2016年7月5日14時58分の記事(http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070500470&g=soc)より引用。

この制度が出来るとどういったところが便利になるかをお話したいと思います。

■相続手続きに必要な書類

<戸籍謄本・住民票>

必要な書類のなかでも特にいろいろな場面で必要となる書類です。
戸籍謄本とは、戸籍に記載されている方の身分事項を証明するために使用します。戸籍抄本は、戸籍に記載されている方のうち一人又は複数人の身分事項を証明するものです。相続手続きに利用する際は、戸籍抄本ではなく戸籍謄本を取得しましょう。

なお、除籍謄本・除籍抄本と言うのは、死亡や結婚などにより戸籍に記載されていた方全員が除かれてしまった戸籍のことを指しています。

住民票とは、個人を単位として住民の氏名、住所などを記録した帳票を言います。戸籍謄本が「身分事項を公に証明するもの」であるのに対して、住民票は「住民の居住関係を公に証明するもの」です。また今まで住民票が存在する市区町村から、他の市区町村へ引越しをした際や、死亡した際に、転出届や死亡届が提出されることにより、住民登録が抹消されます。その住民登録が抹消された(削除された、除かれた)住民票を「住民票の除票」と言います。

その他に「戸籍の附票」は、住所の移転履歴を記録した書類です。本籍地の役所で交付してもらうことが出来ます。住民票を頻繁に移動している方が、以前の住所と現在の住所を証明する必要がある際は、この戸籍の附票を取得する方が良いでしょう。

<印鑑登録証明書>

判子を市区町村の役所に届け出ることで、その判子が本当にあなたのものであると公に証明することが出来ます。この手続により、登録した判子が「実印」となります。

この実印は、相続手続き以外にも自動車の売買、不動産の取引、公正証書の作成など重要な手続きや申請をする際に使用します。その判子が実印であることを証明するための書類が「印鑑登録証明書」です。

<遺産分割協議書>

遺言がない場合は、法律に定められた相続人が遺産を相続することになります。その際に、相続財産を具体的に誰にどのように分けるのかを話し合うことが「遺産分割協議」です。

協議をした結果、遺産分割協議が整いましたら、それを証する書面として「遺産分割協議書」を作成します。協議書等の書類が無くとも、銀行などの手続きは、所定の様式の書類だけで手続きが可能ですが、相続による不動産の所有権の移転登記などを行う際には必要となります。
事後の無用なトラブルを回避するためにも、遺産分割協議書は作成するべきであると考えます。

■「法定相続情報証明制度」(仮称)が出来たらどうなるの?

以上のとおり、相続手続きには、故人の出生から死亡までの戸籍謄本や、相続人全員分の戸籍謄本や住民票などが必須書類となります。

複数の銀行や証券、不動産がある方が同時に手続きを進めようと考えた場合、今までは上記の各書類を複数準備する必要があり、手間もかかり大変でした。

しかし、この制度を利用すれば、上記の「戸籍の謄本」と相続人全員分の本籍、住所、生年月日、続柄、法定相続分などを記した「相続関係図」を作成し、それらを揃えて法務局に提出することで、以後、相続に関係する手続きを行う際の戸籍関係の書類は、この証明書1通で足りるようになります。

故人の出生から死亡の戸籍、相続人全員の戸籍などが大量になる方ほど、煩雑さを軽減することに期待できると考えます。

■最後に

「法定相続情報証明制度」(仮称)が出来たとしても、一度は故人の出生から死亡までの戸籍謄本等を集めることは必要です。特に他県に跨って何度も籍が移動している方の戸籍を取得することは大変です。これらの手続きは専門家に依頼しなくても行うことは可能ですが、やはり必要な書類を集めるだけでも、大変骨の折れる作業となりますし、時間も要します。

相続税の申告や相続放棄など期限がある手続きもありますから、手続きが分からない方や、その他何かご事情がある場合は、悩まずにすぐ弁護士に相談をしましょう。

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