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死因贈与と遺言による遺贈のメリット・デメリットをわかりやすく解説

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2016年10月06日 公開
死因贈与と遺言による遺贈のメリット・デメリットをわかりやすく解説のアイキャッチ

相続は自分が今まで人生を歩んできた成果をすべて受け継がせるものです。築いてきた財産や権利、はたまた背負ってきた負債までもが相続されます。

相続を受ける側も一人の人間の財産をすべてを受け継ぐわけですから、想いもひとしおです。相続と連想する要素として、「遺言書」という存在があります。想いや考えを文字に起こして、後世への意向をしたためます。

遺言で自分の財産の死後の使い道や、文字通りの遺言も残せるわけです。遺言による財産の贈与は、「遺贈」とも言います。

遺言書は、法的に有効であり、遺産相続の際に効力を発揮しますが、絶対というわけではありません。場合によっては、遺言書の内容とは違う遺産の分割をされたりするケースもあります。

こちらの意思を汲んでの例外というのであれば問題ありませんが、何せ死後の世界です。自身で正しく相続されたのかなどは、把握することができません。

しかし、相続の方法によっては、ほぼほぼ強制的に履行させることのできる手段があります。それは、「死因贈与」というものです。死因贈与は、遺贈よりも高い履行性を持っています。

今回は、そんな死因贈与と遺言による遺贈についてまとめてみました。ぜひ、自身の相続の備えとして一読ください。それでは、メリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。

遺言による遺贈のメリット・デメリット

遺贈のメリット

まずは、遺言による遺贈のメリットです。

遺言による遺贈のメリットは何と言っても相続シーンでは相当の効力を持ち、最大限尊重されるという点です。遺言は言うなれば故人の最後の言葉でもあります。すでに亡くなっているのですから、同意することも反対することもできません。

たとえ、被相続人の遺言書の内容に沿った遺産の分割が行われなかったとしても、本人には知る手段はないですね。そこで法律では、可能な限り遺言による遺贈、つまり、遺言書の内容は優先的扱いを受けます。

遺贈のデメリット

ですが、遺言による遺贈にもデメリットはあります。

あくまで、優先的扱いを受けるとご説明しているとおり、内容によっては、まったく尊重されないケースもあるのです。

長年連れ添った妻=配偶者とは別に愛人がいたとしましょう。遺言書には、「愛人にすべての財産を譲る」と書かれています。では、遺言は可能な限り尊重されるので、遺言書通りに愛人にすべて遺贈されるのでしょうか。

結論から言うと実行されない可能性の方が高いです。そもそも遺贈をする、遺言書を残すというのは争いの種を残さないようにという意味合いが強いです。

逆に争いの種になるような、遺族感情を逆なでするような内容は100%尊重されない場合もあります。ただし、突拍子のない内容だとしても、考慮される場合もあり、もしかすると愛人の方にもいくらか遺産が舞い込むこともあるかもしれません。

死因贈与のメリット・デメリット

死因贈与のメリット

次に死因贈与のメリットを見ていきましょう。

死因贈与は遺贈と似た性質を持ちますが決定的に異なる点があります。それは、内容に強制力があるということです。

例えば、遺言を利用した遺贈であれば、相続したくないという場合に相続放棄が可能です。また、遺産分割協議という実質的な遺産の分割についての話し合いも行われます。

つまり、ある程度の裁量や結果に幅が持たされている状態です。可変的相続と言ってもいいかもしれません。

遺言による遺贈は、遺贈相手に了承を得ずとも作成、効力を発揮します。

しかし、死因贈与はお互いの了承の元に定めた内容を履行するという契約です。

何が言いたいかと言うと一度契約してしまえば、死後に必ず履行されます。ここが遺言による遺贈とは異なるメリットです。

死因贈与のデメリット

ですが、やはり死因贈与にもデメリットがあります。

それは相手が了承しなければ契約を結べないという点です。

つまり、遺言は自身で完結しているのに対して、相手によって使えるケースとそうでないケースが出てきます。

どうしても孫に死因贈与で財産を残したいと考えていても、孫が拒否をした場合、遺言書に頼らざる負えません。

そうなればある程度裁量のある遺言書なので、完全に思惑通りにならない場合もあるのです。また、税金面でより多くの負担が掛かる場合もあります。

遺贈の場合は、相続人であれば登録免許税0.4%と不動産取得税は非課税です。

ですが、死因贈与となると前者は一律で2%、後者は一律で4%掛かることになります。

結局はどちらがいいのか?

死因贈与と遺言による遺贈のメリット、デメリットを見てきましたが、結局はどちらがいいのでしょうか。

遺産を残したい相手との意思疎通ができていて、明確に残したい財産がある場合は、死因贈与。

大筋を自身で示したい、全体の枠組みや死後の相続について言及したいというのであれば、遺言による遺贈をおすすめします。

どちらも一長一短で、ケースによって有効な場合とそうでない場合があります。どちらを選べばいいかわからない場合は、弁護士など法律や相続のエキスパートに相談してみましょう。

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