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【弁護士監修】母名義の不動産を、孫に贈与・相続させるには?そのメリットは?

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弁護士 古閑 孝 アドニス法律事務所

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2016年10月06日 公開
母名義の不動産を、孫に贈与・相続させるには?そのメリットは?のアイキャッチ

孫に不動産を生前贈与か相続させたいというご相談を頂くケースがあります。例えば次のような内容です。(孫に相続させることを隔世相続ともいいます)

母が死亡した場合に、母名義の不動産を直接、孫である長男の子に相続させたいと思っています。そのような不動産移転登記を行うことができますか。(父は既に他界、子供は3人兄弟で健在です。)

まず誰が相続人になるか

相続とは、相続人に財産が受け継がれることですが、この場合の相続人はいったい誰がなるのでしょうか。亡くなった人の財産を承継するのですから、その人の身内であれば、相続する権利があるように思われるかもしれません。

しかしながら、身内といっても配偶者、子、孫、父母、祖父母、兄弟、おじ、おば等…挙げていけばきりがありません。そこで、民法では、相続人になれる人の範囲をきちんと定めており(法定相続人)、その範囲の人だけが相続人となり、それ以外の人は相続人となることはできません。

法定相続人の順位について

  1. 法定相続人の第一順位は、子があった場合は、子となります。
  2. 法定相続人の第二順位は、故人に子がなかった場合、父母となります。
  3. 法定相続人の第三順位は、故人に子がなく、父母も既に死亡している場合は、兄弟姉妹になります。

配偶者は上記の1・2・3のどの場合でも、常に相続人となります。

相続開始時に、故人の配偶者であった場合は、どんな場合でも必ず相続人になります。その後、再婚したとしても、相続の権利は失いません。しかし、相続開始の前に離婚していた場合には相続権はありません。

孫は法定相続人ではない

以上のことから考えると、母の法定相続人は、子供3人のみとなり、孫である長男の子は相続人にはなりません。

通常、故人が所有していた不動産を相続人名義に変更をしようとするときは、相続を原因とする所有権移転登記を行うことになります。(遺贈・死因贈与などによる場合を除く)

相続登記とは、故人所有の不動産を法定相続人の名義に変更するために行うものです。どうしても孫の名義にしたいのであれば、いったん法定相続人である長男の名義に変更した後に、さらに孫に所有権移転登記をするしかありません。但し、この場合は相続と贈与の2回の登記手続きを行うことになるため、登記費用が嵩むほか、不動産取得税の他、贈与税などの税金が課税されるため、事前に十分に検討する方がいいでしょう。

生前に祖母から孫へ直接名義変更する

故人は相続人以外の人に不動産を贈与することができます(これを遺贈といいます)。これには、故人が遺言書を作成していることが条件となります。口約束や、法的な要件を満たさない遺言書のようなものでは、遺贈の登記をすることはできません。

また、生前に祖母を贈与者、孫を受贈者として死因贈与契約を締結しておく方法もあります。

<メリット>

  • 特定のタイミングで遺産相続をする事ができる
  • 故人が希望する財産を希望する割合で遺産相続ができる
  • 遺言書が一般的に良く知られた意思表示方法のため、関係者を納得させやすい

<デメリット>

  • 遺言書が法的に有効な要件・形式を満たした文章で行う必要がある

何故、孫に不動産を相続させようとするのか、そのメリットは?

税金上の話では、民法上の相続も遺贈も同じく相続税の対象となります。

しかし、孫などに財産を引き継いだ場合で遺贈に該当する場合は、税額が通常の20%加算された金額になります。(相続税額の2割加算)

孫に財産を引き継ぐとどうして税金が高くなるの?と疑問に思う方も多いと思いますが、場合によっては孫に財産を引き継ぐことは、逆にトータル的には相続税の節税になる可能性が高いと考えられています。

それは、親→子→孫と2段階の相続を行うことを1回に短縮することが出来るからです。

遺言書を作成するにしても、贈与契約書を作成するにしても、形式の不備などで、無効なものとなってしまっては何ら意味がありません。

遺贈と死因贈与のどちらを選ぶ方がよいかなど、やはり事前に専門家に相談をされた上で、書面を作成されることをおすすめします。

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古閑 孝 (弁護士)アドニス法律事務所

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