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特別受益:相続前に受けた経済的利益は相続時に調整される

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2016年10月06日 公開

生前に受けた特別な贈与や遺贈は、特別受益となり、特別受益分は相続時に調整され減額対象となります。

特別受益は相続の前倒し

結婚した時に親から多額の持参金を貰った、商売を始めた時に開業資金を援助してもらった、マイホーム資金を援助してもらった、留学費用を捻出してもらったなど、故人の生前時に特別な経済的利益を受けた場合、その利益を特別受益、利益を受けた相続人を特別受益者と指します。

通常の生活費や学費、挙式費用、生活の為の仕送りなどは該当せず、とりわけ兄弟の中にこのような特別な経済的利益を受けていた者がおり、他の兄弟が受けていないようなとき、相続分が同じだとすると、経済的利益を受けていない者には不平不満が出ます。

そこで、生前に受けた特定の経済的利益は遺産の前倒しと考慮され、相続財産にその額を加算します。これを特別受益の持ち戻しをいいます。

その上で相続分を計算する事になっています。

この場合の特別受益の額は、現在の貨幣価値に換算する事になっており、家を建ててもらったという時には、今程度の家を建てたら費用は幾らになる、留学費用を現在捻出したら幾らになるなど計算しなければなりません。

生前贈与は、それが特別受益かどうかは、故人の資産や収入、社会的地位などを考慮し個別に判断されますが、遺贈はすべて特別受益となります。

特別受益にあたるケースとは?

・婚姻時の持参金

・開業資金の援助

・住宅資金の援助

・遺贈

遺贈とは?⇒

特別受益がある時の計算方法

特別受益の計算方法

仮に、1億2,000万円の相続財産があり、通常であれば4,000万円ずつ分割する事になりますが、相続人である兄弟のうち長女が3,000万円の贈与を受けていた場合、相続開始時の財産に3,000万円を加え、1億5,000万としてから法定相続分を計算します。

長女は、その法定相続分から贈与を受けた3,000万円を差し引いた金額の2,000万円を相続する事になります。

結果として、特別受益者が相続分と同じか、より多くの贈与や遺贈を受けていた場合は、相続する遺産はありません。

ただし、相続分を超えてもらいすぎてしまっていても、超過分を返す必要はありません。(遺留分を主張される可能性はあります。)

また、故人が長女に与えた3,000万円を特別受益として扱わないように、遺言を残したとします。

そのケースでは故人の意志に従って3,000万円を特別受益とせずに、兄弟が法定相続分によって相続する事になります。

特別受益がどれ位の額なのかは、寄与分制度と同様に明確な基準が無く、生前贈与でもらい受けた財産(不動産に限らず金銭含む)は、相続開始時の貨幣価値で評価し直すことになります。

もし共同相続人どおしで、まとまらない場合は、裁判所にて調停を申し立てることになります。

遺留分とは?⇒

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