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遺産相続に強い弁護士 189

用語集

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2018年10月16日 公開

【あ行】

遺産相続(いさんそうぞく)

遺産相続とは、亡くなった方の財産である遺産をその子供配・偶者や孫が受け継ぐことを指します。

亡くなった方「被相続人」と指し、遺産を受け取る人を「相続人」と指します、遺産相続は、被相続人が死亡したと同時に開始され、相続人に受け継がれます。

一般的に権利義務は人、物(遺産)の2つから構成され、財産上の人の死亡による権利義務の全体をまとめることを承継と指します。

相続とは、この権利義務の主体部分の変更であり、もちろん被相続人から相続人にという形です。

人の部分は、被相続人と相続人になり、その他に借金があれば債権者、結婚・離婚をしていれば前妻・現妻、結婚をしていなくとも愛人・内縁の妻、会社があれば売掛があれば、取引先・役員・顧問の税理士・弁護士・司法書士、他にも法定相続人ではない親族・友人・知人など様々な人が関係します。

また、家を借りていれば借家人・地主・借地人、遺言書が存在する場合であれば、遺言を執行する者、受遺者、贈与があれば受贈者なども関係してくる場合がございます。

物(遺産)要は何が相続財産になるかとしては、建物・土地・現金・債権・株式・有価証券・美術品や骨董品等

権利義務なども相続財産に含まれ、NTTの電話加入権・特許権・著作権・漁業権・採石権・債務(連帯債務・保証債務)・墓地・墓石等様々あります。

被相続人(亡くなった方)を取巻く複数の利害関係者が集まるので、話し合いや手続きは簡単には済まない場合がほとんどになります。

遺産相続の手続きの流れに関して ※簡易版

相続開始から10ヵ月以内に完了させなければいけません。

➀死亡届を提出し、遺言書の確認、生命保険の請求をします。

➁亡くなった方の財産に何があるのか調査し、負債も含めて財産目録を作成します。

➂亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本等と、法定相続人全員のすべての戸籍謄本等集め、法定相続人が誰々なのかを正確に特定します。

法定持分はどれ位なのかが一目でわかる相続関係説明図を作成するのがお勧めです、また関係者全員の氏名・続柄・現住所なども一覧にしておいた方が良いでしょう。

➃亡くなった方の財産を、法定相続人全員で 誰が、何を、どの様に相続するのかを決定します、遺言書があれば遺言書による分割を優先します。

また、相続人間の合意が全員あれば、自由に遺産配分を行っても構いません、極端な話で誰か1人がすべての遺産を取得するということも可能で法定持分などは無視しても構いません。

※遺産分割協議書・銀行等の手続き用紙に、相続に関係する全員の署名・捺印(実印)・印鑑証明書をもらえればよく、遠方の方が居る場合は、互いに電話・手紙・メール等で話がまとまっていれば構いません。

➄遺産分割協議で決定した内容で、遺産分割協議書を作成します。

➅遺産の名義変更を行う、遺産分割協議書や銀行・役所等の手続き先の用紙(遺産分割協議書に記載してある法定相続人全員の署名・押印)、各人の印鑑証明書と必要な戸籍謄本等を添付しそれぞれの機関(銀行・保険会社・陸運局・証券会社・法務局) に提出します。

➆相続税の申告・納付を行います。

遺産分割(いさんぶんかつ)

遺産分割とは、複数人相続人が存在する際に、相続人同士で遺産分配する事を指します。

例として相続する財産が、土地・建物、現金・預貯金、有価証券・株券などから構成されていた場合、それぞれの相続人が単独の所有権者になる手続き(誰がどの財産をとるか)の事を遺産分割と指します。

遺産分割にはの3通りの方法が存在し「現物分割(げんぶつぶんかつ)」「換価分割(かんかぶんかつ)」「代償分割(だいしょうぶんかつ)」があります。

・現物分割 相続分に応じて現物の財産をそのまま分割する事。

・換価分割 相続する財産を売却してお金に換え、そのお金を分配する事

・代償分割 複数の相続人の中で特定された相続人が財産を相続する代わりに、特定された相続人が他の相続人に金銭などを与える事

遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ)

遺産分割協議とは、被相続人が亡くなり遺言が無い場合に、法律で決まっている相続人(法定相続人)が相続財産を具体的に誰にどのように分割するかを話し合うのが「遺産分割協議」と指します。

遺産分割協議には相続人全員が参加せねばならず、参加していない人が居た場合での協議に関しては無効になり、もう一度、遺産分割をやり直さないといけなくなるので注意が必要です。

すべての相続人が合意に至った場合、協議が成立されたとみなし、結果として「遺産分割協議書」を作成します。

こちらに関しては、相続人のいる数だけ作成し、全員の署名・捺印をして、各自1部ずつ保管する事になります。

遺産分割協議書に記載されている相続財産の手続きを行う際、後々必要になります。

相続で得た被相続人名義の銀行口座の解約手続き・不動産などの名義変更(所有権移転登記)の際に添付書類として必要になります。

また、争い事が後程起こらない様にするためでもありますので、遺産分割協議の際に作成をお勧めいたします。

詳しくはこちら

遺産分割協議書(いさんぶんかつきょうぎしょ)

遺産分割協議書とは、遺産分割協議で遺産相続人の間で合意が得られた物を書面に残すという事を指します。

法的に効力があり、合意した内容について後々のトラブルになることを未然に防ぐ事だけでなく、土地・建物、現金・預貯金、有価証券・株式、車等の名義変更や相続税の申告書に添付するために使用します。

遺産分割を法的に遺産分割協議の合意内容にのっとり、作成したという証拠を残す意味でも、重要な書類になります。

遺産分割協議書は遺産を誰がどの様に相続する事になったかなど、協議で決定したことを記載すればいいというだけではなく相続人全員がその協議内容に意思合意した証として、署名と実印の捺印をし、それぞれ印鑑証明書の添付が必要になります。

仮に、相続人が後程出てきた・一人でも欠けているなどがあった場合は遺産分割協議書の効力が無効になり、もう一度遺産分割協議をやり直し分割協議書の作成をしなければなりません、必ず「相続人全員の合意」を得たうえで初めて成立するものですので、注意が必要です。

また、相続人全員の合意が完了したとしても、遺産分割協議書内容に不備等があると、法的効力を認められない可能性があります。

また、相続際に分割協議の話とは聞かずに印鑑証明書と実印を貸してくれと言われるケースが多い様です、後々揉めないよう、安易にそういったものは貸さない、分割協議書に内容を把握せずに署名・捺印する事はやめましょう。

遺贈(いぞう)

被相続人(亡くなった方)が遺言書を用意しており、遺言で特定の相続人へ相続財産を与える行為のことをいいます。

遺贈する者を「遺贈者」と言い、遺贈によって利益を受ける者を「受遺者」と言います。

遺言の効力発生の際に、受遺者は生存していなければならず受遺者が死亡している時は遺贈の効力は生じません。

遺贈の種類として2種類あります。

・包括遺贈 「全財産を渡す」、「遺産の2分の1を与える」などと一定の割合を示してする遺贈のこと

・特定遺贈 「現金を妻に与える」というように、特定の財産を指定してする遺贈のこと

包括遺贈は相続財産のそれぞれに対してのものではなく、全体に対する割合を指します。

仮に土地の2分の1を遺贈するというのは、全体に対する割合ではなく、特定の物件に対する割合になるので、特定遺贈(特定物の不特定遺贈)になります。

また、法定相続人でない者への包括遺贈の場合、遺産分割協議に受遺者も加わることになります。

そのため、他の相続人から不平・不満が出ることもありますので、特定遺贈にしておいた方が揉めずにすむ可能性があります。

遺贈者(いぞうしゃ)

相続が起こった際に、遺産分割が発生し、遺言書がある場合には遺言書の内容に沿って遺産分割が進みます。

遺言書による財産の分割を(遺贈)と指しそして遺産を渡す人(遺贈をする人)を遺贈者と指します。

遺産を受ける人(遺贈をされる人)を(受遺者)と指します。

遺言書の内容は遺言書のルールに沿っていれば、誰にどの遺産を渡そうが自由です。例えありえない内容でも有効に成立します。

例えば「財産を全部会社の組合に寄附する」や「持っている●●番地の不動産の全てを友人の●●さんに譲る」という内容でも可能です。

しかし、遺言内容によっては、法定相続人は納得出来ないと話が出るでしょう。

そのため、法律で遺留分という制度があり、これは兄弟・姉妹以外の法定相続人が最低限の割合の相続分を定めたものになります。

遺留分を超えて他の人が相続をした場合、(自身の遺留分欲しい)と主張することが可能でこれを(遺留分減殺請求)と指します。

また、遺贈は方法によって遺贈の手法が2種類あり、1つは(包括遺贈)、もう1つは(特定遺贈)です。

包括遺贈は「財産の3分の1を相続させる」のように、相続する内容が具体的でないものです。

特定遺贈は「××という住所にある土地・建物を二男に相続させる」や「所有している預金のうち、●●銀行の預金は長女に相続させる」のように、指定して遺贈するように具体的に指示されているものになります。

包括遺贈の場合、包括受遺者は法律上は相続人に沿うというルールがあり、遺産分割協議に参加することが可能です。

そうでないと「財産の3分の1」と言われても何を受け取ればいいのかわからないからです。

一物四価(いちぶつよんか)

一物四価(いちぶつよんか)とは

一物四価(いちぶつよんか)というのは、遺産分割の際に分割する土地の評価額の価格評価の種類の事を指します。

遺産分割協議を行うにあたっては、あらかじめ被相続人が残した遺産のすべてを洗い出し、財産目録を作成します。

その際に遺産を分割するのですが、遺産の財産評価は、話し合いをする時点の実勢価格で評価するのが決まりになっており、その相続財産の評価で特に問題となるのは不動産の土地が焦点となります。

1つの土地に4つの違う評価額がある

1つの土地に、4つの異なった価格があり、そのことを「一物四価」と言います。

土地の価格(地価)を評価・算出する際に、
・公示地価(公示価格)
・時価(実勢価格)
・相続税評価額(路線価格)
・固定資産税評価額
の4つの価格があります。

何故4つの価格が分かれているのかというと、地価評価設定を国・地方自治体、売主・買主等が違った視点・基準をそれぞれ持ち評価しているためになっております。

例を挙げると、実勢価格は実際に取り引きされた価格になり、公示価格は正規な価格として国土交通省が公示するものになります。

マンションなど購入する際に不動産取引に直接的に関係するのは実勢価格である時価ですが、そのほかの地価は、相続税や固定資産税などの税金の額を決めるときの基準となるものです。

遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)

遺留分減殺請求とは「遺留分請求」とも呼びます。
遺留分減殺請求とは、遺言書で特定の相続人に有利になるような内容の分割指示をされていた場合でも、不利になる、相続人の相続権を保証をある程度してくれる「遺留分」というものが、法律で定められております。

仮に夫が死亡してしまい、その夫が「甥にその全ての財産を相続させる」というような内容を遺言書に書いてあったとしても、妻は法律にのっとり定められた遺留分の分を請求が可能です。そして、遺言によって甥に与えられた財産の中から、妻の遺留分相当額を取り戻すことが可能です。

遺留分は、亡くなった方から見て兄弟姉妹にあたる人以外の法定相続人すべてに認められています。

しかし、遺留分をもらうためには、相続の開始を知ってから1年以内に遺留分減殺請求を行わなければなりません。

何もせずにそのままにしておくと、時効がきてしまい請求権が失われてしまいます。

遺留分減殺請求をしないということは、その権利を行使しなくてもいいということと判断され、遺産はすべて遺言書の内容にのっとって配分されてしまいます。

放っておいても遺留分が勝手に手元に来るというような制度ではありませんので注意しておきましょう。

印鑑証明書(いんかんしょうめいしょ)

遺産相続の手続きにおいて、必要不可欠な書類が「印鑑証明書」なります。

特に使用するシーンは遺産分割協議書や遺産の名義変更などに使用しますが、印鑑証明書(紙)とその証明書に登録されている印鑑(実印)がセットになります。

印鑑証明書は自分の法定的に印鑑を証明するものになり、誰でも手に入れられることの出来る印鑑(シャチハタ・100円ショップ等)は登録できません。

公正証書や公的資料を作成したりする際に使用する重要な証明書になり、印鑑証明書とは、登録印鑑が公共団体に登録されているものであることを証明するためのものになります。

相続が発生したけど、印鑑登録・印鑑証明書が無いという方は、早々に実印を最寄りの判子ショップでオーダーするか、近頃はインターネットでもオーダー可能ですので、作成をしましょう。

偽造・悪用のリスクを減らすためにも、実印とする印鑑はオーダーできちんと作ってもらったものにすることをおすすめします。

その後、印鑑を持って最寄りの市区町村役場、公的な機関で印鑑登録をしましょう。

姻族(いんぞく)

姻族とは既婚によって生じた親族を指します。

いわゆる、義理の親子・兄弟姉妹・自身の配偶者の血族のほか・兄弟姉妹の配偶者・子や孫の配偶者なども含みます。

未婚者には姻族という関係はありません、離婚した時には姻族関係が無くなります。

離婚と同時に自動的に姻族関係は消滅しますが、仮に配偶者が亡くなった場合は姻族関係終了届を提出しない限りは継続します。

配偶者の死亡後に姻族(配偶者の血族)と縁を切りたい場合は、血族の了解を得る事は不要であり、本人の意志で姻族関係終了届を提出し終了させる事が可能です。

他に直系血族という言葉もあります。

また、姻族関係終了届を提出した時は亡夫との関係も終了となるので、労災保険の遺族年金給付などの年金受給権が失効になるかもしれませんので、労働基準監督署にて確認が必要です。

提出方法は、届出をされる方の対象者人の本籍地又は届出人の所在地(一時的な居所でも可能)市民課・区民生活課・戸籍課などあれば届書に署名・捺印して完了となります、また郵送によって提出することも可能です。

【か行】

換価分割(かんかぶんかつ)

換価分割とは、遺産分割の方法の中の1つになり、相続する財産をすべて売却後お金に換え、そのお金を相続人に分配する事を指します。

遺産分割には4つの方法があり他に現物分割、代償分割、共有分割等が有ります。

現物分割(げんぶつぶんかつ)

換価分割(かんかぶんかつ)

代償分割(だいしょうぶんかつ)

共有分割(きょうゆうぶんかつ)

仮に相続する、財産が不動産の状況で、複数の相続人がおり、分割出来ないという場合によく活用される方法になります。

例えば、1億2,000万円の不動産があり、相続人が3名いる場合、金銭に替える為不動産を売却、3名で平等に4,000万ずつ受け取る事が可能となります。

換価分割の都合上、相続人が複数人のうち1人の名義に相続登記をした上進めなければいけません、その後、換価代金を分配するようになります。

対価の授受を行わず、財産の名義を変更した場合には、原則として贈与が行われたものとして取り扱われることになっています。

しかし、相続人のうちの1人の名義で相続登記をしたことが、単に換価分割のためのものである場合は、贈与によって財産を取得したことにはならないので、贈与税は課税されません。

なお、相続人のうち1人の名義にし相続財産を処分した場合において、その処分した財産が土地・建物など譲渡所得となる資産の場合は、その財産の処分者となった相続人に対し、処分(譲渡)による譲渡所得について所得税が課税されます。

寄与分(きよぶん)

寄与分とは亡くなった方の事業を手伝い財産を増やした、金銭的援助をし財産の減少を防いだ、認知症の療養看護など特別な貢献をした場合にその貢献金額を控除し相続財産に配分するというのが、寄与分と指します。

仮に1億円の財産があり、法定相続人が4人の場合、2,500万円ずつが法定相続分が認められることになります。

しかし、その法定相続人の中の1人が亡くなった方の事業に大きく貢献し、介護を行い施設に預けず自身で介護をしていたという事で2,000万円の寄与分が控除されるという事になった場合、1億円から2,000万円を引いた、8,000万円を各4人で分けることになり、寄与分が認められた相続人は4,000万円、他の相続人は2,000万円づつの金額になります。

ここで、施設費用や介護の為必要経費が掛かっていた場合は、相続財産から立て替え分を引いた金額を相続財産とし、法定相続人で分割します。

寄与分に関しては相続人同士で話し合いのもと決定しますが、寄与分が基礎控除金額を超えた場合は、相続税が掛かります。

また、身の回りの世話の為費用を負担した部分がある場合は、しっかりと証明できる領収書など取っておかないと、後々立て替え分も戻っってこない、寄与分も認められないという事になるので、注意が必要です。

共有分割(きょうゆうぶんかつ)

共有分割とは、各相続人の持分を決めて共有で分割する方法をいいます。

遺産分割の方法の順序は原則として,現物分割→代償分割→換価分割→共有分割の順です。

共有分割は最後の手段と考えられています。共有関係を解消するためには別途共有物分割訴訟を起こす必要があります。

遺産分割には4つの方法があり他に現物分割、代償分割、換価分割等が有ります。

現物分割(げんぶつぶんかつ)

換価分割(かんかぶんかつ)

代償分割(だいしょうぶんかつ)

共有分割(きょうゆうぶんかつ)

不動産などの遺産を共有にしてしまうと,所有者全員が同意しないと売却する事ができないので、トラブルが続いてしまうことがあります。

共有ということは、管理費用・賃料支払、受取・住む人を実際に誰にするかなどについて共有名義人通しで話し合いをしなければなりません。

その不動産に住む方が居るのであれば相続分の費用の負担、売却を後々考えているのであればすぐに売却を先に検討した方が良く共有分割の方法は最後にとるべき方法であると考えられています。

当たり前のように、共有不動産は所有者全員が同意しないと売却することはできません。

それぞれ、共有権利者は不動産全体に対する割合で権利を持っていますが、この共有持分権は自由に売却することは可能です。

しかし、共有分のみの権利でその不動産をすべて売れるとは違いますので、土地であれば分割などで売却できるとしても、マンション等の場合などは買い手がつかない、仮に買い手が運良く見つかったとしても、評価額5,000万円の不動産の半分の共有権利を持っていたとしても、2,500万円で売れることではありません。

基礎控除額(きそこうじょがく)

基礎控除額とは、相続税には(基礎控除)という金額の設定が定められており、相続額の合計がこの基礎控除額を超え、超えた分に対して相続税が発生します。

その基準の金額を指しております。

基礎控除額は、定額控除額5,000万円と、比例控除額(1,000万円×法定相続人の数)で平成26年12月31日まで計算されていましたが、2015年1月1日からは、定額控除額3,000万円と、比例控除額(600万円×法定相続人の数)で計算します。

現在:3,000万円+(600万円×法定相続人数)

改定前:5,000万円+(1,000万円×法定相続人数)

相続税の基礎控除の額は、最低額が3,000万円になり、相続財産が基礎控除金額3,000万円以下の場合、法定相続人の人数等にかかわらず、税務署へ相続税の納税・申告の必要義務はありません。

しかし、基礎控除の計算をするときに相続人の数を基に計算しますが、その中に含まれる養子の数には制限があり、亡くなった方に実の子供がいる場合は1人までとなって、亡くなった方に実の子供がいない場合は2人までになり、実の子供として取り扱われる条件は以下、法定相続人すべての数に含まれます。

・配偶者の実の子供で亡くなった方の養子になった人

・配偶者の特別養子縁組の養子で、亡くなった方の養子になった人

・特別養子縁組の養子になった人

・亡くなった方の実の子供、養子又は直系卑属(子供・孫など自身から見て後の世代)が既に死亡、相続権を失った、その子供などに代わって相続人となった直系卑属

■以下、相続税の基礎控除例

相続人:配偶者・子供3人の場合

3,000万円+(4人×600万円)=5,400万円

相続人:配偶者・亡くなった方の兄弟4人の場合

3,000万円+(5人×600万円)=6,000万円

相続人:配偶者・実子1人、養子2人の場合

3,000万円+(3人×600万円)=4,800万円

※実子がいるため、養子の数1人まで

相続人:配偶者・養子2人の場合

3,000万円+(3人×600万円)=4,800万円

※実子がいないため、養子の数2人まで

相続人:配偶者・子供3人で、内1人が相続放棄をした場合

3,000万円+(4人×600万円)=5,400万円

※相続放棄があっても、放棄がないものとして「法定相続人の数」を計算します。

血族(けつぞく)

血族とは血のつながりのある人を指します。

血族には2つあり、自然血族と法定血族とがあります。

自然血族とは、血のつながりのある親族のことを指し、自身の実父や実母、実の祖父母、兄弟姉妹などがこれにあたります。

法定血族とは、養子縁組をした養子と、養親や養親の血族との関係のことを指します。

養子縁組とは、実質血の繋がった親子ではないが、親子となる契約を結ぶイメージになります。

また、たとえ遺伝上は真の血縁関係にあっても、婚外子(非嫡出子)は父親から認知されなければ、父親と法的な血族(父子関係)にはなりません。

配偶者の血族のことを、もう一方の配偶者から見て姻族と指します、つまり、夫にとって妻の血族は姻族になり、妻にとって夫の血族は姻族です。

限定承認(げんていしょうにん)

相続の時に亡くなった方の財産が貯金・現金・有価証券などプラスの財産がある状態であれば、ごく普通に現金化し分割をすればいいのですが、マイナスの財産(借金・抵当権・延滞等)があった場合、それも相続しなければいけません。

その際にプラスの財産とマイナスの財産、どちらも存在しているのだが差し引いた場合、プラスになるのか?マイナスになるの?現時点では不明というなった場合

マイナスになるのなら、相続放棄するという場合もありますが、後程、借金を支払ってもプラスの財産が残るはずだったと判明した場合は後悔するでしょう。

そんな際に限定承認の手続きがあります。

限定承認とは、プラスの財産からマイナスの財産を差し引き、財産がプラスに残った時だけ、その残った財産を相続し、マイナスのほうが多ければ、プラスの財産である分だけ借金返済をして、足りない分は相続放棄するというようなものになります。

仮にプラスの財産が2,000万円あり、借金が1,000万円だった場合、残額の1,000万円を相続財産として受け取ることが可能だが、借金が3,000万円だった場合はプラスの財産1,000万すべてを支払えば返済義務は無くなるという事になります。

プラスが残るか、最悪でもゼロの状態かになり、お金の持ち出しは無しでいける制度ということになります。

また、手続きに関しては相続人全員が同意をし揃って限定承認を行わなければならず、裁判所の届け出も相続人全員で行わなければならない

現物分割(げんぶつぶんかつ)

現物分割とは

相続分の割合に応じて現物の財産をそのまま分割する事。解りやすく最も一般的な遺産分割方法になります。

他に遺産分割には4つの方法があり他に代償分割、換価分割、共有分割等が有ります。

現物分割(げんぶつぶんかつ)

換価分割(かんかぶんかつ)

代償分割(だいしょうぶんかつ)

共有分割(きょうゆうぶんかつ)

仮に、財産が預貯金と不動産があったとします、相続人が長男・長女の2人の場合は長男は預貯金を、長女は不動産を相続するという事になります。

財産が現金・有価証券・保険金などすぐに現金化できるものであればスムーズにいくケースが多いのですが、問題は極端な例ですが、財産が不動産のみの場合です。

不動産を売却し、売れたお金を分割すればよいとの話になるのですが、現在、居住しており売却後住むところが無いというケースで揉めてしまうケースがあります。

もちろん裁判所へ調停・審判をおこせば裁判官からは「法定相続分で分ける」となってしまいますが、揉めるのはお互い疲れますし、時間とお金が掛かります。

遺産そのものが分割できにくいもの、用は不動産などは現金など代わりになるものを代償として支払いをし、他の法定相続人に支払うことで分割協議をまとめるというもので、不動産を売らない代わり、家を売った際に入る代金に相当する分を、相続人に現金で渡すというものになります。

香典(こうでん)

香典とは、線香・抹香や花の代わりに死者の霊前に供えるもので、現金を不祝儀用ののし袋に包んだものを指します。

このときに用いる不祝儀ののし袋は香典袋と呼ばれることもあります。

香典は通夜または葬式(葬儀)のいずれかに持参し、亡くなった方とのお付き合いの深さによって、持参する香典の金額が異なります。

また、死や苦を連想させる数字として(四、九)がつく金額は避けるのが一般的で、少額の場合は複数人で香典を出すなどして、3千円、5千円、1万円、2万円、3万円、5万円、10万円、20万円、30万円など、キリの良い金額にするのが一般的になっております。

お金の入れ方に関しても決まりがあり、お札の向きを揃える、新札は用いない、お金を中袋に入れたら、外包みで包む

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公正証書(こうせいしょうしょ)

公正証書とは、公証人がその権限にもとづいて作成した証書になります。

公正証書は公文書になり、公正証書には非常に高い証明力があります。

公証人が作成した文書は、民事訴訟法法上、「真正に成立したもの」とされ、これを形式的証拠力となります。

公証人が十分にチェックして作成するので、公正証書には形式的証拠力があり、高い実質的証拠力もあります。

お金の貸し借り・養育費の支払い・遺言書など公正証書で一定の要件を備えたものは、「執行証書」と呼ばれ、約束が守られない場合に裁判所を起こさないで、この証書を使って強制執行をすることが可能です。

公正証書遺言(こうせいしょうしょゆいごん)

遺言書には4つの形式があり公正証書による遺言、自筆証書による遺言、秘密証書による遺言、特別方式による遺言があります。

公正証書遺言とは、公証役場で公証人に作成してもらう遺言のことで、この遺言方法は最も確実であるといえます。

作成した公正証書遺言で銀行預金の解約や払戻し等の手続ができること、登記関係も遺言書でできます。

自身で作成する自筆証書遺言のようにすでに検認済みなので、以降に手続をとる必要がなく、公証人役場が遺言の原本を半永久的に無料で保管しますので、破棄・偽造・紛失・隠匿などのリスクがありません。

しかし、作成あたって費用が掛かります、費用に関しては財産の価額によって変動しますが、財産価額100万円(5,000円)~1億円(43,000円)が公証人役場の手数料で、弁護士・司法書士等に依頼するのであれば、登記簿謄本・戸籍謄本の取得などしてくれて、別途費用が掛かります。

最近は、弁護士以外に司法書士、税理士、又は銀行等にそういった手続をお願いする人も増えているようです。

遺言を残す本人が公証人役場へ出向き、自分の意志の遺言の内容を直接話しすれば、公証人の方でその内容を書面(公正証書)に書き起こしてくれます。

仮に遺言者本人が病気などで公証人役場へ出向けない場合は、別途費用が発生しますが、公証人が自宅や病院まで出張なども可能です。

【必要な書類】

➀本人の印鑑登録証明書

➁証人2名のを選出し、住民票か住所、氏名、職業、生年月日を書いたメモ

➂財産をもらう人が相続人の場合は、戸籍謄本及び住民票、その他の場合は、住民票

➃遺産の内容が土地、家屋であるときは、その権利証(又は登記簿謄本)、評価証明書

➄遺言の内容のメモ ※誰に対してどの財産を引き継がせるか?・遺言執行者等、簡単な内容程度でOK

ただし、証人2人の印鑑は実印でなくても差し支えはなく、証人について印鑑登録証明書は不要です。

戸籍謄本(こせきとうほん)

まず、遺産分割の際に誰が相続人なのかを調べる必要があり、亡くなった方の戸籍謄本が無いと相続人を確定することが出来ません。

戸籍抄本と戸籍謄本を間違って取り寄せてしまう場合がありますが、亡くなった方の戸籍抄本では一部の人の情報しか記載されておらず、相続人が誰かわかりません。取り寄せる物を間違えないように注意が必要です。

戸籍謄本の取り寄せ方に関しては、亡くなった方の本籍地の管轄する市区町村役所で取り寄せることが可能です。

本籍地の確認に関して、亡くなった方の本籍地の記載も含めた住民票で確認が可能です。

誰が相続人となるのかが戸籍謄本には記載されております。

しかし、婚姻などで別の戸籍になったり、何らかの理由で転籍した場合や役所の都合で戸籍が変わっている場合などあります。

戸籍謄本が変更されているようであれば、前の情報は記載されていないのでさらに前の古い戸籍謄本を取り寄せる形となります。

戸籍謄本の見方が分からない、他に戸籍謄本はないのか?、相続人の漏れがないかどうか?弁護士などに相談してみましょう。

【さ行】

財産調査(ざいさんちょうさ)

財産調査とは、遺産相続が発生した際、亡くなった方の財産をプラス・マイナス含めて調査をすることを指します。

相続が発生した際、亡くなった方の財産がいくら有るのかを必ず調べなければなりません。

遺言書に書いてある場合でも抜け漏れなどが可能性もあります、財産調査は重要な事項であるものの、結構手こずってしまうのが財産調査になります、専門家に依頼せずとも自身で財産の調査をすることも可能なのですが、ある程度財産の情報が無い場合は専門家へ依頼する事をお勧めいたします。

弁護士以外でも司法書士・税理士などにも依頼は可能ですので、価格や財産調査の他に揉める可能性が考えられるようであれば、弁護士に依頼した方が良いと思います。

詳しくはこちら

財産分与(ざいさんぶんよ)

財産分与とは、夫婦生活の中でお互いに協力して築き上げた財産を清算しそれぞれの個人財産に分割することを指します。

離婚をする際に夫婦で購入した不動産・貯金・現金・車・有価証券・保険の掛け金はどうなるの?という疑問に財産分与というものが関わってきます。

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債務控除(さいむこうじょ)

債務控除とは遺産総額から被相続人の債務を差し引く事を指します。

相続開始の時に、お通夜やお葬式の費用やまだ支払っていなかった借金の残額、税金、未納になっている公共料金亡くなった方の病院の入院費用などの債務のほか、債務控除といって、相続財産の総額から差し引くことが可能です。

税金で対象となるのは住民税・所得税・相続税・贈与税・固定資産税・などの控除が可能で、香典返しなど葬式費用の中でも対象外となるものもある。

借金・未払い金・滞納金など控除の対象となるのは、亡くなった方の住宅のローン・金融機関からの借金や、事業未払金・売掛金、医療費などである。

控除できる借金は、確実なものに限ると定められていますが、書面でなくても構いません。

借金の金額が未確定でも、借金の存在が確実であれば、その確実と認められる金額の範囲内で控除が可能です。

また、交通事故の加害者が亡くなった場合には、被害者への損害賠償金などが債務控除できることになります。

葬式費用に関しては、仮・本葬式及び葬式の前後に発生した費用で必要と認められる費用を含みます。

戒名料、葬儀に参列した弔問客の車代、葬儀手伝いの方へのお礼などは債務控除の対象となり、香典返しの費用や、墓石の購入費用、初七日や四十九日の法事に要した費用などは控除することはできません。

葬儀の前後は慌ただしく忙しいものですが、葬儀当日の日付で領収書はしっかりと残すようにしておき、領収書の無いものは、正確な記録を残しておくことが大切です。

死因贈与(しいんぞうよ)

死因贈与とは?贈与をする人(贈与者)と贈与を受けとる人(受贈者)との間で「贈与者が亡くなった時点で指定した財産を贈与する」という贈与の契約を結ぶことを死因贈与と指します。

贈与者の死によって効力を発揮するという意味で、死因という部分に関して故人が亡くなった原因の事を指しているわけではありません。

死因贈与は贈与税の相続時精算課税と似ていますが、生前ではなく贈与者が亡くなった日の贈与のタイミングになることが大きく違く、贈与税でなく相続税が課される事などから遺贈とよく似た贈与方法となっています。

贈与形態が故人(贈与者)の死亡よって生じ、受け取る側(受贈者)の承諾が必要となります。

例えば、贈与する側が死亡することを条件に、「自身が死んだ後、2,000万円を贈与する」というように、生前に贈与契約を結ぶ事を指します。

これは、贈与者が「渡す」という意思表示をし、受ける側が「貰う」と承諾することによって成立する契約になり、受ける側が何の財産が取得できるか、あらかじめ知ることができるという点があります。

また、死因贈与は相続による取得ではないので、不動産取得税が課税されますので、加味しておくことが必要です。

遺贈に関しては、遺言書によってその贈与がなされるものを指し、遺言書に「Aにこの財産を贈与する。」と内容が記載されていた場合該当します。

財産を渡す側が死亡したことによって、「Bにはお世話になった」のでとお金が贈与されることがありますが、法定相続人以外の人が、死亡した人の財産を譲り受けるのは、「相続」ではなく「贈与」となりますのでここも注意が必要です。

死因贈与と遺贈は、内容・成立の流れとしては違いがありますが、両方とも、贈与が発生する時期は、財産を渡す側が亡くなった場合になるため、非常に混同されやすいというわけです。

事業承継(じぎょうしょうけい)

事業承継とは会社の経営について経営者が後継者に引き継ぐことを指します。

相続を考えた際、自身で会社を経営しているのであれば、自身が亡くなった際、「今後今の事業をどうするか?」という事になると思います。

自身の代で廃業すると決めているのであれば良いのですが、次の子供の代に引き継ぐような事を考えるようであれば、事業を引き継ぐために、後継者を選任・事業の棚卸などの準備をしていく事が必要でしょう。

後継者の選任が決まっているようであれば、事業承継は経営者(継がせる側)と後継者(継ぐ側)の意思共有が重要となります。

事業承継の為取り組まなければならないことがあり、その双方に対して施策を立て、実行させていくことで大切です。

相続財産の評価等の相続対策と後継者の育成等の会社の存続発展とが課題となります。

事業承継は、自身の一族、会社そして働いている従業員にとって影響を及ぼすので、会社の事業用資産・株を後継者に取得させることが大切です。

承継させるパターンとして3点、大きく分けてあります。

親族に引き継ぐ

日本の中小企業においては最も多い承継のパターンになり、経営者の息子・娘などへ会社・事業を継がせるというのものがあります。

しかし、少子化問題で跡継ぎが減少している原因もさることながら、親族が継ぎたがらない・親族だからといって右肩の会社成長が見込めないなど有ります。

従業員などに引き継ぐ

親族以外に引き継ぐ場合「有能な人物を外から招き入れる」と「従業員からの抜擢」の2つがあります。

複数の後継者候補を選定,教育を行い、最終的に皆の協力,賛同を得られることが、円滑な承継を行う上での大変重要なポイントといえます。

合併・買収を行う

合併・買収を行うというのはM&A(エムアンドエー)と指します。

事業承継の手段として年々増加しており、業承継をする相手がいないといった背景があります。

具体的には、身近に承継に適正者がいない、親族に事業承継したくても親族が拒否といったケースがあるようです。

失踪宣告(しっそうせんこく)

失踪宣言とは、裁判所による失踪宣告で、一定の要件を満たしその失踪した人を死亡したものとみなすという制度のことを指します。

死亡したとみなされる事になった際に相続が開始する事が可能になります。

また、失踪宣告には、普通失踪と特別失踪(危難失踪)の2種類があります。

この失踪宣告制度は相続が発生した際に必要となってくる場合があります。

失踪宣告によって故人が死亡したものとみなされれば、相続を開始させる事が可能となり、遺族に対する公的な給付や生命保険金の発生や遺族年金等などにも関わってきます。

事実上は行方が分からない・生死不明となっている場合にそのままにしておくと、保険料・住民税等を支払っていかなければならないため、金銭面で家族に負担がかかる場合がございます。

失踪宣告がされる事で、遺産の相続手続きの開始が出来るようになり、保険料・住民税等の支払い義務が無くなり、生命保険の死亡保険金が受け取れたりします。

失踪者が婚姻していた場合は、失踪宣告により婚姻関係が解消され、配偶者は再婚する事も出来るようになります。

しかし、失踪宣告でもし、失踪宣告によって亡くなったとされた時期と異なる事の証明があるとき、または失踪者が生きていることが判明した場合取り消しとなり、相続は元の初めの状態に戻り、無かったことになる、婚姻は解消しなかったことになり、財産関係や身分関係が元通りに復活します。

仮に再婚してしまっていた場合でも、失踪宣告が取り消されても前の婚姻関係は復活しないとされております。

相続に関しては直接的に財産を得た者(相続人、生命保険金の受取人、財産を遺贈された者、等)は、財産を失う場合でも、その利益が残っている限度で失踪者に返還すればよいとされます。

指定相続分(していそうぞくぶん)

指定相続分とは、亡くなった方の遺言によって指定される各相続人の遺産分配の割合の事を指します。

指定相続分は相続人の遺留分を侵害しなければ、どのように割り振ることも可能です。

例えば、自身の身の回りの世話を良くしてくれた、子供には多くの遺産を渡したいと考えた矢先、亡くなってしまったら意思表示もなかったので通常どおりの法定相続分で財産が分けられます、このような場合に生前にあらかじめ遺言書を遺しておくことによって、意思表示をすることで法定相続分とは異なった相続分を指定する事が可能です。

法律で定められた相続分の事を法定相続分と指し、指定相続分は遺言による指定である点が異なる点で、指定相続分は法的相続分に優先します。

亡くなった方が遺言書を遺しているようであれば、書かれた内容に従い財産を分けることになりますが遺留分を侵害すると減殺請求の対象になります。

第3者に相続分の分割方法を委託する事も可能で、相続人の中の1人~複数数人の相続分のみを定めた際、他の共同相続人の相続分については、法定相続分の規定にそって定まります。

自筆証書遺言(じひつしょうしょゆいごん)

遺言書には4つの形式があり公正証書による遺言、自筆証書による遺言、秘密証書による遺言、特別方式の遺言による遺言があります。

自筆証書遺言とは、字のごとくですが、自身で全文を書く遺言書のことになります。

自筆証書遺言は費用もかからず、手軽にいつでも作成できるため、数多く利用されています。

しかし、民法で定められたとおりに作成をしないと、遺言として認められません。実際に、法律で定められた要件に外れたため、無効になってしまうケースが多く、せっかく作成した遺言書を無効にしないために、以下の点に注意して作成をしましょう。

■作成の注意点

・必ず本人が、全文自筆で書きます

・他人には書いてもらっては駄目です

・ワープロ・パソコンでの作成は無効です

・日付を記入します

・署名・捺印をします

・訂正箇所があれば訂正印をします

・封筒に入れて封をし、捺印に用いた実印で封印をします

自身で作成するので書かれている内容が解釈をめぐる争いがおきないよう、わかりやすく書き、字がヘタであっても、解りやすい文字で丁寧に書くことも重要になります、仮に争いになった場合は筆跡鑑定が必要になり、料金がかかりかなり高額で10万円以上する場合もあります。

また、作成をしたらせっかく作成した遺言書が無駄にならぬように、保管場所も伝えておきましょう。

受遺者(じゅいしゃ)

受遺者とは遺贈(遺言の指定による遺産の贈与)を受ける者として遺言で指定された人を指します。

遺産相続が発生した際は、相続人を確定させることから始まり、遺言書があれば財産を取得する受遺者を考慮する必要があります。

遺言書があれば、その内容で遺産を取得する相続人が増える可能性があり、遺言書がなければ戸籍謄本を取り寄せて法律で定められた法定相続人を選任すれば終わる話になりますが、遺言書による財産の分与を遺贈と指します。

遺贈をする人を(遺贈者)、遺贈をされる人を(受遺者)と指し、遺言書の形式さえ整っていれば、遺言書で誰に何を相続させようが自由です。

つまり「財産を全て愛人に寄附する」や「保有している株を全て他人のAさんに渡す」という内容でも良いのです。

遺言書の内容によっては、相続人は納得出来ないと場合もあり「遺留分」という規定があり、兄弟姉妹以外の法定相続人が最低限相続出来る分の割合を定めたもので権利の主張が可能です。

この遺留分を超えて他の人が相続をした場合、「自分の遺留分を請求する」と主張することが出来、これを「遺留分減殺請求」と指します。

また、遺言者に負債(借金)があった場合、相続人と共にその債務を精算する必要があり、死亡後受遺者は、いつでも遺贈の放棄をする事も可能です。

2種類の遺贈があり、1つは「包括遺贈」、もう1つが「特定遺贈」です。

■包括遺贈

「財産の2分の1を相続させる」のように、相続する内容が具体的でないものです。

一方の特定遺贈は「保有している株式の中で、●●商事の株式について長女に相続させる」「●●の住所にある土地・建物を二男に相続させる」のように、特定の何かを遺贈するように具体的に指示されているものです。

包括遺贈の場合、包括受遺者は法律上相続人に準ずるという規定があり、分割協議に参加することが可能です。

そうしないと「財産の2分の1」と言われても何を受け取ればいいのか不明で一般的に「相続人」とは民法で定められた「法定相続人」と同じです。

受遺者は、その受遺者が法定相続人でもある場合は「相続人」であり「法定相続人」でもあり「受遺者」でもあります。これは「長男には土地を」「次男には会社を」のように、法定相続人に対して遺言を遺す場合を指します。

法定相続人ではなく受遺者ではある、という場合は当然「受遺者」ということになり、「愛人の●●さん」や「友人の××さん」などは単に受遺者、としか呼べません。

■特定遺贈

相続財産のうち特定の財産を示して譲渡することになります。

仮に「土地をAに遺贈する」「銀行預金をBに遺贈する」というように遺言書に書くことです。

財産の特定が明確なので、遺言が執行されやすいのが特徴で、遺言書の相続財産の記載が明確でないと、遺言が執行されない可能性があり、不動産を特定遺贈する場合は、法務局に記載されている不動産の表示通りに遺言書に記載しておかないと、遺贈の登記ができない可能性があります。

小規模宅地の特例(しょうきぼたくちのとくれい)

相続税を納付する為に住んでいる家や土地を売るなんてことも・・・

小規模宅地の特例とは、「亡くなった方の自宅内敷地を、同居の子・配偶者取得した場合」一定の条件を満たした場合に適用されます。

適用されると、その宅地の敷地のうち一定の面積まで(240平㎡)までの範囲について、相続税に掛かる土地の評価額の80%を減額してもらえる特例になります。

仮に、土地の評価額が1億円だった場合、小規模宅地等の特例の居住用宅地等に該当すれば、80%を減額しその土地の相続税の評価額は2,000万円になります。

亡くなった方が土地を所有し、そこに住んでいれば、小規模宅地等の特定居住用宅地等の特例を受けられます。

この小規模宅地等の特例は申告をしないと適用されない制度になるので、制度を適応し相続税が発生しなくなる場合でも、申告はしなくてはなりません。

小規模宅地等の特例は、平成27年1月から一部が改正されます。

特例には居住用宅地等と事業用宅地等と貸付事業用宅地等の3つがありますが、事業用と居住用の宅地を併用する場合の限度面積と居住用宅地の上限面積が変更になります。

小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)が受けれる場合

①亡くなった方と同居している配偶者が、土地を取得している場合

②亡くなった方と同居している親族が、土地を取得した場合で、相続税の申告期限まで土地を保有し住んでいる場合

③亡くなった方と同居していない親族が、土地を取得した場合で、亡くなった方に配偶者や同居していた親族がいなく、相続開始前3年以内に自己または自己の配偶者が所有する家屋に居住しておらず、その土地の相続税の申告期限まで保有している場合

また、同居していない子供でも、亡くなった方に配偶者や同居している親族がいない場合、子供が賃貸住宅に住んでいる場合にもこの特例を受けることが可能です。

※二世帯住宅に関して、平成26年1月1日からは同居みなされる範囲が広くなり、建物内部で行き来ができない場合などでも同居とみなされるようになります。

二世帯住宅が区分登記(例えば1階が親名義で登記、2階が子名義で登記など)されているかどうかが、この規定の適用の可否を決めるポイントになり、区分登記されていなければ、その土地はこの規定の適用を受けることができます。

小規模宅地等の特例(特定居住用宅地等)が受けれない場合

①亡くなった方と同居していない親族が、土地を取得した場合で、自己または自己の配偶者が所有する家屋に住んでいる場合

②二世帯住宅で、相続人が保有する部分に対応する土地について区分登記をしている場合

※同居していない子供が、親が住んでいた土地を取得する場合、すでに子供が自身で家を購入していた場合の①は、この規定の適用を受けることができません。

二世帯住宅が区分登記されている場合には、子が所有する部分に対応する土地にはこの規定の適用を受けることができません。

真正相続人(しんせいそうぞくにん)

真正相続人とは、表見相続人または不真正相続人による相続権の侵害によって本来であれば相続することができる人が遺産の占有を失っている人のことを言います。簡単にいうと表見相続人(戸籍上では相続権をもっているようにみえるけど、実際は持っていない人)や不真正相続人(相続人ではないのに相続人を装っている人)のせいで相続できなくなってしまうことです。

つまり、相続権をもっていても他の人に邪魔されて相続権を失ってしまうなんてことが起こってしまうんです。ですから、遺産のことは早めに調べておき実際相続されるときに気付いたら相続人ではなくなっていた、なんてことにならないようにしましょう。

真正相続人の遺産相続はどうなるのか

相続人であったにも関わらず、相続できる権利を失ってしまった真正相続人の遺産はどうなるのでしょうか。
もし、なにも知らずに必ずもらえるだろうと高をくくっていた場合は残念ながらもらえないでしょう。しかし、少し知識をつけていたら相続権を取り返すことができるかもしれません。

「相続回復請求権」という相続権の侵害に対し、財産請求にとどまらず、相続人たる地位の回復を要求する権利があります。これを使うことができます。
相続人が相続権を侵害されたことを知ったときから五年、もしくは相続開始の時から20年以内に行使しないと基本的に時効消滅してしまいます。ですから、もし、相続権を侵害されたと思ったときにはなるべく早く弁護士などに相談することをおすすめします。

親族(しんぞく)

親族とは婚姻または血縁に基づいて互いに関係をもつ者、並びにこれに準じる者をいう。

法律では、6親等内の血族・配偶者・3親等内の姻族を親族の範囲と指している。

血縁が繋がっているものを血族、配偶者の一方から見た他方配偶者の血縁関係にあたるものを姻族と指します。

血族には、人為血族・準血族とも言われる場合もあるが、法定血族(法律規定により血族とされている者)と自然血族(自然の血縁関係にあるもの直系・傍系問わず)と指し、養子縁組による血縁関係のみが、この法定血族となっています。

親族と呼ばれるものは範囲が決まっており、その範囲は等親という階級と指し、親族ごとの階級等親制と世数を(親等)という単位で数え、客観的に定める世数親等制があります。

法律では、親等を用いた親族の範囲を客観的に定めるものであり、親族は配偶者と6親等内の血族、3親等内の姻族の事です。

親等の数え方は、直系親族(父、母、祖父母、子供など血統が上下で連結する親族関係)の場合、親族間の世代を数える形になっており、親子関係が一世代移動する毎に1親等を数えます。

傍系親族(兄弟・姉妹・おじおば・甥姪など血統が始祖より直下する異なった親系に属する相互の親族関係)の場合の数え方は、同一の祖先に遡ってから対象の人物に下るまでの世代数を数える。

※兄弟を例にすると、本人⇒親⇒兄弟という数え方になり、兄弟は2親等である。

※従姉妹を例にすると、本人⇒親⇒親兄弟⇒従姉妹という数え方になるため、4親等である。

親族範囲には限界があり、血族は6親等内・姻族は3親等となっており、義絶や勘当の個人的な都合や意思で範囲を変更する事は出来ない。

推定相続人(すいていそうぞくにん)

推定相続人とは、もし仮に、今の家族において実際に被相続人(財産を持っている人)が死亡したら、誰が遺産相続を受けることが出来るのかと推測される人のことを言います。
当然、この相続人は民法で定められていますから、基本的には推定相続人は法定相続人と同じとなります。
つまり、この人がもらえるよ、と推測される人は実際に被相続人が死亡した時にももらえるはずです。

しかし、相続の権利は、永遠に与えられているわけではありません。
例えば、相続人が被相続人を殺害した、もしくは殺害しようとした場合などは相続人の資格を失うことになります。
また、将来的に相続人が増えたり、減ったりすることも考えられるので、「推定」という呼び方になるのです。

実際に被相続人が死亡するまではあくまで推定相続人ということになりますが、いざ相続が発生すると、そこから相続人を本格的に探し出す作業に入ります。
この作業は思っている以上に大変で、被相続人の生まれたときから死亡するまでの戸籍をくまなく調べる必要があります。

結婚の有無や子供の有無、また認知はしているけど夫婦間の子ではない非嫡出子はいないかなど、ありとあらゆることを確認するのです。
万が一この推定相続人が全員そろわずに遺産分割を行ってしまうと、それはすべて無効になってしまうためにこの作業はとても重要になります。

推定相続人を探すのには戸籍を利用します。
一般的に人は生まれるとまず親の戸籍に入りますが、結婚などによって戸籍を新しく作る場合もあります。このため、人の戸籍を誕生から死亡までたどろうとするのは、かなりの時間と手間がかかる場合もあります。

すべての相続人がわかったらようやく「推定」ではなく相続人の確定になるのです。
もし推定相続人を探すことが大変な場合には、弁護士や司法書士に頼むのがいいでしょう。

推定相続人の廃除(すいていそうぞくにんのはいじょ)

相続人の廃除は、亡くなった方の意思によって相続権を奪う制度の事を指します。

似ているもので、手続きもなく相続権を失うもので相続欠格と指すものもあります。

亡くなった方から見て、配偶者・子・親・兄弟姉妹までの法定相続人の範囲を指します。

生前に何かしらの事情で「絶対に自分の財産をこの者に渡したくない」と、特定の法定相続人に対して思った場合に相続権を奪う事が可能です。

法定相続人となる予定の人に、著しく問題がある・虐待もしくは重大な侮辱を加えた・その他の著しい非行があった時などは、相続人から排除することが可能です。

廃除の対象は、遺留分の権利を有する推定相続人に限られ、兄弟姉妹にあたる人に財産を相続させたくないのなら、遺言書を書いて兄弟姉妹の相続分を無くしておけば兄弟姉妹には「遺留分」の権利がないので、相続させることは出来なくなります。

しかし・・・配偶者・子・親の立場である法定相続人は、遺留分の請求が認められており、遺言書でも財産相続分を無くす事はできません。

廃除された者の直系卑属(兄弟姉妹の場合は、その子供)は代襲相続することが可能で、また、相続欠格の場合と異なり、廃除された者は遺贈を受けることができます。

推定相続人の排除というのは亡くなった方が勝手に決めれるものではなく、家庭裁判所に対して推定相続人の排除請求をし、裁判所がそれを認めるかどうかで決まります。

数次相続(すうじそうぞく)

父親が死亡したケースにおいて、遺産分割を協議している段階で、母親も死亡した場合、この状態を数次相続と言います。これは、子供の立場から見ると、父親の遺産相続における第1順位相続人になると同時に、相続人の1人であった母親が死亡して、母親の遺産相続においても第1順位相続人にもなります。この時、子供の役割は2つあり、1つは父親の相続人になること、もう1つは母親の代理人として父親の相続を協議することです。

このように、数次相続とは2つ以上の相続が重なり、役割も重なる状態を指します。
しばしば、代襲相続と数次相続を混同されることがありますが、全く異なるものです。
代襲相続とは、例えば、父親が死亡したら子供が相続する予定が、子供が先に他界した場合に、子供の子供(つまり、孫)が相続する権利を有する場合を指します。

生前贈与(せいぜんぞうよ)

生前贈与とは簡単に言うと、自身が生きているうちに、財産を渡す(贈与)することを指します。

亡くなった際に相続財産の一部をあらかじめ生前に渡しておくことで、相続財産を減らすことによって相続税を減額する目的になります。

ただ、相続税は減りますが贈与税がかかります。

贈与税は贈与があった財産に対してかかる税金のことを指します。

毎年1月1日から12月31日の間に、贈与を受け取った側が、受け取った贈与額に応じて、定められた割合の税金を支払う形になります。

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成年後見制度(せいねんこうけんせいど)

成年後継人制度とは、知的障害・精神障害・認知症など精神上の障害により十分に判断能力ができない場合、不利益にならないように裁判所に申し立てをし、

法律行為を援助・保護してくれる方を選任する制度になります。

具体的には、認知症・精神障害等の理由で自身の判断がつかず財産管理等がうまくできない方に後見人をつけて、その人を保護・支援するという制度です。

また、意思能力はあるのだが、身体に障害があり身体の自由がきかない高齢者へ、後見人を決める事も任意後見制度というものもあります。

例えば遺産分割協議で、認知症・精神障害等ある方が、法定相続人の中にいる場合、「遺産分割協議に合意したとしても、その中に正常な判断ができない人がいた場合は、その方の判断能力や意思表示に問題があると考えられ、認めることはできない」という見方になってしまい、遺産分割協議そのものが無効になってしまう場合があるので、成年後見制度は、遺産相続の際にも重要な制度になります。

後見人が選出されていれば、判断や意思表示ができない相続人の代理人となり、相続についての話し合い遺産分割協議や手続きに参加することが可能です。

代理人に関しては、本人にきちんと判断能力があった頃から事前に任意で後見人を選ぶ「任意後見制度」と裁判所によって選任される「法廷後見制度」の2種類があります。

後見人のサポートの範囲に関しては、本人の意志判断能力の程度によって、どこまでを範囲とするか、その選択肢が異なってきます。

認知症・精神的な障がいの程度が重度であればすべての手続き等を代行する「後見」となり、中程度や軽度の状態であれば、「補助」「保佐」といった形になることもあり、手続き・代行をする後見人は、裁判所で「任意後見監督人」の認定を受けないと、本人の代理人として契約行為などをすることはできませんので注意しましょう。

費用に関して、鑑定費用(鑑定を行う場合のみ)、収入印紙(登記費用2,600円、申立費用800円)、郵便切手費用(後見の場合3,200円、補佐・補助の場合4,100円※東京家庭裁判所の場合)、診断書(金額は医療機関による)などの費用が必要で、弁護士等に依頼した場合の月額報酬は、本人の資産等を試算し裁判所が決定します。

相次相続控除(そうじそうぞくこうじょ)

2回以上の相続が10年以内に発生した場合、初めの相続で相続税額で課税された一定額を控除する事を指します。

例えば、母が亡くなり、相続の分割が終わり、色々落ち着いた3年後には父が亡くなってしまった場合、立て続けに相続が起こってしまった事を「相次相続」と指し、相続税が起こらない相次相続の場合であれば良いのですが、遺産額が相当金額の場合、母・父の遺産相続に関して相続税を両方連続で支払う事になり、その際の相続税の負担を軽減するものです。

相次相続控除は、「亡くなった今回の人が、前の相続の際に支払った相続税相当額から、前回と今回の相続までの経過年数×10%を差し引いた金額」に関して、今回の発生した相続税額から差し引くことが可能です。

今回の相続税を支払う際に、例えば母の遺産相続時に父が1,000万円の相続税を支払っており、その後3年経過したのちに母が亡くなってしまったという事で、1,000万円から3(年)×10%=300万円を差し引ける形となり、残額の700万円が、母と父の相次相続状態となった子どもが、控除の金額として差し引ける金額となります。

父の遺産相続における相続税が通常なら800万円だった場合でも、このケースだとここから相次相続控除の700万円を差し引くことができるので、支払う相続税は、100万円になるという事になります。

相続回復請求権(そうぞくかいふくせいきゅうけん)

戸籍上相続人の立場になっているのだが、実際には相続人ではない者を指し、表見相続人という表現もあります。

実際には相続権を有さない(相続人の排除・欠格等)者が相続財産を管理・占有・引き継いでしまっている場合があり、その際に本当の相続すべき(真正相続人)は、民法の決まりに従ってその相続人に対して相続財産の返還の請求を求める、請求が可能です、これを相続回復請求権と指します。

請求方法は、直接相手側請求する方法と、裁判による方法がありますが、一般的に裁判による方法が多く、共同相続人がいても、法定代理人であれば一人でも請求する事が可能です。

親族その他の利害関係人から表見相続人へ請求することはできません。

■実際に表見相続人とされる例

・被相続人(亡くなった方)により相続廃除された

・相続欠格者にあたる者

・虚偽の認知届で子供となっている者

・虚偽の出生届による戸籍上の子供

・無効な養子縁組で戸籍上養子となっている子供

相続回復請求権に関しては、本当の相続人(真正相続人)またはその法定代理人が、表見相続人が相続権を侵害していることを知ったときから5年で消滅します。

また、これを知らない場合でも、相続の開始があったときから20年間行使しないと消滅してしまいます。

相続欠格(そうぞくけっかく)

相続欠格とは、法定相続人がおこなった行為が原因で、相続人としての権利を失うことを相続欠格と指します。

似たようなもので相続の廃除などありますが、廃除は裁判所の判断で決定されますが、相続欠格は裁判所の手続きが無しに失われる権利となります。

相続に関わる際、法定相続人が不正な利益・利得を得る為に不正行為をし、またはしようとした際に、その法定相続人は法律上相続人の資格を失います。

欠格者は受遺者としての資格も同時に失うので、遺贈を受けることも出来ません、相続欠格者は代襲にあたるので、欠格者の子は代襲相続することができます。

相続欠格の事由は、相続に関係する人と殺そうした(生命侵害行為)、遺言書の偽造(遺言行為への違法な干渉)具体的内容は次のとおり法律で決まっています。

・遺言書を改変・破棄・偽造・隠ぺいをしようとした。

・故人が遺言書の撤回・取り消し・変更・そもそも作成しようとする事などを、脅迫や騙したりしし行為をさせなかった。

・故人を騙す・脅迫するなどし、遺言書の作成・撤回・取り消し・変更などをさせたり、させようとした。

・故人が殺されたということを知りながら、告発も告訴もせず黙っていた。

・故意に故人や、関係する相続人を殺そうとした・または殺した。

上記行為は、自身の相続が有利になるように、特定の相続人がという勝手な理由でおこなったものと判断され、考え・実行した相続人は相続権を持つ資格はない判断され、該当するものがあればその時点で欠格となりますが、相続欠格は手続き等を特に必要とはしない物の証明する必要がある為、相続欠格者が相続権を主張する用であれば、裁判所へ相続欠格に該当するのかどうかの判断を仰ぐ、弁護士等に相談した方が良いと思います。

相続欠格となった人の相続分に関しては、その相続欠格者の子や孫に代襲相続人へ移る形となります。

相続財産目録(そうぞくざいさんもくろく)

相続財産目録とは亡くなった方の保有するすべての財産(土地・建物、現金・預金、有価証券等)とすべての借金(借入・税金・滞納等)についてその区分・種類ごとに一覧化し、財産状況を明らかにしたもので、形式などは特に決まりはありません。

相続財産目録の作成は、どんな財産があるか?いくらプラスの財産・マイナスの財産があるかの把握ならびに、円満・円滑な相続の手続きを完了するためには、必要不可欠で重要なものとなります。

相続財産目録は相続税の申告、あるいは相続税の納付額を明らかにするために大変役立ちます。

相続税の申告が必要となった場合、申告書には、必ず相続財産の一覧を作成する項目がありそもそも作成しなくてはいけず、作成しておけば、申告書に相続財産目録をもとに転記するだけで済みますが、遺産となる財産が多い場合、会社を経営している、亡くなった方と疎遠になっているなどは、財産をきちんと調べるということが非常に難しく、専門家に依頼するケースも少なくありません。

相続時精算課税制度(そうぞくじせいさんかぜいせいど)

相続時精算課税は、一定の金額まで相続財産の前渡しで贈与金額の2,500万円までが非課税となる制度を指します。

相続の際に相続以外に財産を渡すことを考えると、暦年贈与を適応させ、基礎控除で110万円までは非課税になりますが、毎年110万円というと財産が多い方は少なく感じる可能性があります。

平成15年1月1日の相続時精算課税制度を適用されれば、2,500万円までは非課税となり、贈与財産の種類、金額、贈与回数、年数に制限はありません。

しかし、2,500万円を超える部分には、20%の贈与税が課されます。

仮に、相続が発生した場合は、相続時精算課税制度を適応した額も含めて、相続税を計算をすることになります。

すでに2,000万円の贈与を受けていた子供がその後、相続で8,000万円の遺産を相続した場合に、以前に相続時精算課税適用分の2,000万円含めた合計1億円に対しての相続税がかかるということになります。

将来にもらえる相続分と相続時精算課税適用分をあわせても、基礎控除の範囲内でおさまり、相続税が発生したとしてもごくわずかだろうという方にとっては、相続財産を先に取得できるメリットと考えられます。

いったん相続時精算課税を選択したら変更できないので、注意が必要です、相続時精算課税を選択した場合は、それ以降のその贈与者からの贈与は暦年課税を適用できません(暦年課税に戻せない)。

相続税(そうぞくぜい)

相続税は、相続財産の移転にともなって課税される税金で、財産を譲り受けた相続人が、相続税を支払う立場となります。

遺贈や死因贈与も、贈与税ではなく相続税が課税されます。

相続税の申告に関しては、亡くなった方の死亡した際の住所を管轄する税務署に死亡した日の翌日から10ヶ月以内に提出することになっており、申告する相続人の現住所を管轄している税務署ではないので注意が必要です。

相続税は相続人がそれぞれ相続した割合に応じて相続税を支払います、正味遺産額から基礎控除を差し引いた金額で、課税遺産総額が多かった場合に支払います。

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相続税の延納(そうぞくぜいのえんのう)

相続税の延納とは、相続税の納付は10ヶ月以内に金銭による一括納付となっています、納付が困難な際は、一定条件を満たしていれば延納という形で、相続税を分割して納付することを指します。

また、金額を限度し一定の条件を満たしていれば、相続財産(物)による納付する事を、物納制度というものもあります。

相続遺産の割合・内容で延納を認めてもらうには、担保の提供など以下の条件が必要な上に、税金(利子税)がかかります、延納(分割)が認められる期間は、5~20年で以下条件になります。

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相続登記(そうぞくとうき)

相続登記とは、亡くなった人が所有していた建物・土地などの不動産について、相続人・家族で話し合い名義を変更する手続き(所有権移転登記)のことを指します。

そのままだと、第三者に対して、相続財産であるはずの不動産の権利を主張できません、法的な手続き踏んで相続登記を行い名義を変更し、初めて権利が主張できるものになります。

相続登記の手順に関して

(1)対象となる不動産の登記事項証明書を取得

(2)手続きに必要な書類集める。

(3)遺産分割協議書を作成する。

(4)登記申請書、相続関係説明図などを作成する。

(5)登記申請書に収入印紙を貼り、管轄する法務局に提出する。

相続登記の申請にあたっての必要書類

●亡くなった方

・戸籍謄本

・住民票の除票または戸籍の附票の除票

●相続人の方

・相続人全員の戸籍謄本

・遺産分割協議書

・相続人すべての印鑑証明書

・財産をもらい受ける住民票

・財産をもらい受ける人からの委任状

・相続する最新の不動産の固定資産税評価証明

・相続する物件の登記簿謄本

登録免許税に関して

登録免許税の税額は、相続する不動産の固定資産税評価額×0.4%

例えば不動産を相続する場合、相続する不動産の評価額が3,000万円場合、3,000万円×0.4%=12万円が、登録免許税としてかかってくる税額となります。

インターネットでの登記も可能で、相続登記の申請をすると、登記所で審査がなされ問題がなければ、相続登記の手続きは完了です。

相続人(そうぞくにん)

法定相続人とは、被相続人が亡くなった際に、相続する権利がある人を指します。

亡くなった方が、遺言書で相続財産の分割方法・相続人への割合の内容がしっかり明記していれば、基本はその遺言の内容にそって遺産分割が行われるわけですが、遺言書がない場合、遺産を相続するのは法律で定められた、法定相続人ということになります。

また、複数人の法定相続人がいる際は、法定相続人全員で遺産分割協議をおこない、その協議で合意した内容で遺産を分割したりします。

法定相続人になれる人は、権利は法律で定められており、亡くなった方(被相続人)から見て配偶者・子供・血のつながった兄弟姉妹・血のつながった両親となりますが、必ずしもここで挙げた法定相続人の含まれるすべての範囲の相続人へ相続財産が渡るわけではありません。

法定相続人には、相続する優先する順番があり、配偶者は無条件で法定相続人になりますが、両親・子供・兄弟姉妹の直系尊属の法定相続人に関しては、子供が居た場合は子供が最優先、子供がいなければ、親・子供、親もいなければ兄弟姉妹と、相続権の順番が回ってくるのが決まってます。

例として配偶者・子供がいる場合の遺産相続に関しての場合、配偶者・子供のみで遺産相続をすることになり、兄弟姉妹や両親には相続権は回ってきません。

相続放棄(そうぞくほうき)

相続放棄とは、遺産相続が起きた際に相続の権利を放棄する事ができる事を指しております。

例えば、亡くなった方が多額の負債が有った場合、相続ではプラスの財産以外に、マイナスの財産も受け継がなければいけません。

通常相続と聞くと、現金・預貯金・有価証券・不動産などプラスの財産を受け継ぐというイメージがありますが、亡くなった方にに、借金などマイナスの財産があった場合は、その借金も一緒に受け継がなければいけません。

虫のいい話ですが、プラスの財産が借金を上回って精算しても残るものが有ればいいですが、マイナスが残るのであれば、ほとんどの方が相続をしたくないという判断になると思います。

その際に相続放棄をすることで、プラスの財産を受け継がない代わりに、マイナスの財産も受け継がないと、相続に関して最初から相続人ではなかったという手続きを取る事が可能です。

相続放棄にも期限があり、自身が相続人になった事を知った時から3ヶ月以内に(相続放棄・単純承認・限定承認)どちらかを裁判所に申し入れるなければなりませんが、3ヶ月を過ぎてしまった場合は、単純承認したものとみなされます。

限定承認は別ページで説明しますが、財産を相続はするが、マイナスの財産が多くてもプラスの財産の範囲内でするなどといったものもあります。

手続きの場所は、亡くなった方の住所地・相続開始地の家庭裁判所になり、相続人の中に未成年者・成年被後見人のが居る場合は、法定代理人が代理して申し入れをします。

■相続放棄に必要な書類

・申述人亡くなった方の戸籍謄本

・亡くなった方の住民票の除票票または戸籍附票

・相続放棄申述書(裁判所のHP、家庭裁判所)

・相続放棄申述書のひな形(裁判所のHP)

・相続人の申述人の認め印

・収入印紙(1人800円)

・返信用の郵便切手(1人400円※裁判所によって異なります。)

また、相続放棄は故人の死亡から3ヶ月の期限内であれば、仮に「兄がずっと両親につきっきりで介護をしていたので遺産のすべてを譲る」などと、他の兄弟姉妹が状況を踏まえて、相続放棄をするのも可能です。

必ずしもマイナスの財産が多いからという理由がなくとも、自由に家庭裁判所に申し入れる事が可能です。

尊属(そんぞく)

尊属とは、自身よりも前の世代の血族の事を指します。

先祖に当たる人を指し、具体的に父・母、叔父・叔母、祖父・祖父母、曾祖父・曾祖母等が尊属になります。

直系とは一方が他方の子孫に当たる関係の事を指し、尊属の中で、直系尊属は第2順位の法定相続人となります。

直系に対して傍系というものもあり、傍系とは共通の始祖から枝分かれした関係の事を指し、叔父・叔母、祖父母の兄弟姉妹などが傍系血族になります。

贈与税(ぞうよぜい)

贈与税とは、相続の生前対策で1年間(1月1日~12月31日)にその人が贈与を受け取っとた合計財産に掛かる税金を指します。

贈与する人(贈与者)に税金が掛かるのではなく、贈与される側(受贈者)に税金が掛かる仕組みですが、生活費・結婚資金・教育費等の通常妥当と思われる金額の範囲内であれば、贈与税は親子・祖父母・孫・配偶者の間は贈与税は掛かりません。

贈与税の課税方法は、(相続時精算課税)と(暦年課税)の2つがあり、相続時精算課税は一定の条件に該当する場合に選択することが可能です。

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【た行】

代襲相続(だいしゅうそうぞく)

代襲相続とは、相続の開始前に死亡していたり、相続排除・相続欠格により相続権を失った者に代わって、本来、相続人となるべき相続者の代わりにその子供達が相続する制度の事を指し、この場合の、代襲する者を(代襲者)、代襲者を(被代襲者) と指します。

代襲相続は直系卑属であれば、子→孫→曾孫の順に相続権が移っていきます。

代襲相続の権利

代襲相続する権利は打ち切られる事があり範囲が決まっています、亡くなった方(被相続人)の兄弟・姉妹(直系卑属でない)が相続する場合は、銘・甥までです。

仮に、亡くなった方に子供が2人おり、それぞれ相続人になるはずであったのにその中の1人の子供がすでに亡くなってしまったという場合、その亡くなっている子供の子供、亡くなった方からすると孫が、亡くなった子供に代わって相続人となります。

このように代襲とは、子供がすでに亡くなってしまった場合や、本来相続する予定の相続人が相続人の廃除・相続欠格により、相続権を失った場合に起こりますが、相続放棄を行い、相続人が相続権を放棄し失った場合には、代襲相続する事はできません。

亡くなった方の直系卑属(兄弟・姉妹の場合は傍系卑属)代襲相続できる人は限られており、養子の養子縁組前の子(養子の連れ子)など、亡くなった方の直系卑属ではないので、養子縁組しないかぎり代襲相続する事はできません。

また、配偶者にも代襲相続権が認められていませんので、夫が義父より先に死亡し、妻が子供がいない場合は、義父の財産は相続できないことになります。

代襲相続人の相続分に関して、孫が代襲者の場合の相続分に関しては、本来の相続人であるはずだった子供が受けるべき相続分になります。

仮に亡くなった父親の代襲で祖父の財産を相続する、孫の相続分は亡くなった父親が受ける予定の相続分となります。

また、代襲者が複数人いる場合に関しては、均等に分配をします。

代襲者の孫もすでに亡くなっていた場合には、孫の子供(曾孫)が代襲者となり、これを 再代襲相続と指します。

ただし、兄弟・姉妹が相続する際には、再代襲は認められておらず、姪・甥の子供が代襲者となる事はありません。

代償分割(だいしょうぶんかつ)

代償分割とは、財産を特定の相続人が相続する代わりに、他の相続人に金銭を払う方法です。

遺産分割は亡くなった方の財産を分割する事が多いが、居住用の建物や法人財産の中には分割が困難なものがあり、そのような場合に代償分割の方法が行われる。

他に遺産分割には4つの方法があり他に現物分割、換価分割、共有分割等が有ります。

現物分割(げんぶつぶんかつ)

換価分割(かんかぶんかつ)

代償分割(だいしょうぶんかつ)

共有分割(きょうゆうぶんかつ)

代償分割の方法が取られるケースは、相続人全員が納得するような遺産分割が難しいようなケース、たとえば遺産が分けにくいものである場合です。

仮に、相続財産が不動産のみ、相続人は長女と次女だったとします。

長女が相続財産の不動産に住居していたため長女は不動産に住み続けたいと考え、不動産は長女が相続し次女は長女からその分の現金を受け取りました。

相続をする財産が現金・預金・有価証券等すぐに現金化できる様であれば、法定相続分通り、均等の割合で分割できます。

しかし、マンションのような不動産であれば、法定相続分の割合で共有にしてしまうと、後々売却する際にトラブルになってしまったりする場合もあります。

ですので法定相続分の割合で共有にするのは、あまりお勧めできる方法ではありません。

このような場合に、不動産を相続させる代わりに、他の相続人に対して代償金を支払うという方法がよく行われます。

また、後々トラブルになる可能性を避ける為、遺産分割協議書には必ず記載しましょう。

単純承認(たんじゅんしょうにん)

単純承認とは、亡くなった方の一切の財産相プラス・マイナスの財産を含むものを、すべて相続すると事を指します。

相続放棄はプラスの財産を受け継がない代わりに、マイナスの財産も受け継がないと、相続に関して最初から相続人ではなかったという手続きを取る事です。

仮に相続人が限定承認や相続放棄を、相続開始を知った時から3ヵ月以内に手続きをしなかった場合、相続人が相続財産を隠したり・処分をした場合も単純承認をしたものとされます。

その後に限定承認や放棄をすることは出来なくなりますので、亡くなった方の借金などしっかり調べ上げて単純承認としないと、後々借金があって放棄が出来ないなどとなる場合があるので、注意をしておかなければなりません。

嫡出子(ちゃくしゅつし)

嫡出子とは、法律上認められている、婚姻関係にある夫婦の間に生まれた子供のことを指します。

逆に法律上の婚姻関係がない男女の間に生まれた子供のことを(非嫡出子)と指します。

嫡出子は、婚姻関係から生まれた子供であり、婚姻中に生まれた子供と同じではありません。

嫡出子は、2種類あり(結婚後200日が経過して生まれた子供は推定される嫡出子)と、(結婚後200日以内に生まれた子供は推定されない嫡出子)に分けられます。

●推定されない嫡出子とは、その父親と子供には親子の関係がなく関係者が訴える事を(親子関係不存在確認訴訟)と指し、この訴えは父親からでなくても訴える利益がある人であれば誰でもいつでも提起が可能です。

●推定された嫡出子とは、父親だけが子供が自分の子供ではないと訴えをすることが可能で、これを(嫡出否認の訴え)と指し、出生を事実を知ったときから1年以内にしなければならないと決まっており、その期間が過ぎてしまった場合、父・子関係を否定する手段は無くなってしまいます。

逆に考えると、父・子関係が短期間に安定することになります。

相続発生時に(推定されない嫡出子)は亡くなった人との親子関係を否定は、(当該親子関係不存在確認の訴え)により、相続権を失う可能性があります。

これから先、子供が相続の権利をめぐって争いに巻き込まれるのを防ぐのであればしっかりと妊娠した際に婚姻届けを提出し(推定される嫡出子)として相続権を主張できるようにしておいた方が良いと思います。

弔慰金(ちょういきん)

弔慰金とは、死者を弔い遺族をなぐさめるために贈る金銭のことを指します、香典は、お線香・花輪代に代わるもので当日渡すものですが、弔慰金は後日であっても問題ありません。

故人の死亡によって花輪代、弔慰金、葬祭料受け取ったものは、通常相続税の対象になる事はありません。

しかし、故人の会社など、雇用主などから弔慰金などの名目で受け取った金銭で、退職手当金等に実質上該当し、認められた部分は相続税の対象になります。

故人が業務上の死亡であった場合、死亡当時の普通給与の3年分に相当する額、故人の死亡が業務上の死亡でない場合 死亡当時の普通給与の六ヶ月分に相当する額は、弔慰金等に相当する金額とし、その金額を超える部分に相当する金額は退職手当金等として相続税の対象となります。

※普通給与とは、給料、賃金、俸給、勤務地手当、扶養手当、特殊勤務地手当等の合計額を指します。

特別弔慰金という戦没者等の遺族に対する特別弔慰金などもあり、ご遺族の相続人が特別弔慰金の請求をすることができます。

直系(ちょっけい)

直系とは、血族関係において父祖から子孫へと一直線につながる系統を指します。

直系のうち、父・母、祖父・祖母、曾祖父曾祖、母など自身よりも前の世代にある者を直系尊属、子、孫、曾孫など自身よりも後の世代にある者を直系卑属と指します。

●直系姻族(ちょっけいいんぞく)

自己の配偶者の直系血族および自己の直系血族の配偶者、仮に妻からみて夫の父母・祖父母、自身からみて子・孫の夫や妻

●直系家族(ちょっけいかぞく)

両親、跡取りである一組の子、夫婦およびその子

●直系血族(ちょっけいけつぞく)

直系の関係にある血族、自身からみて、祖父・祖母、父・母、子、孫

●直系親族(ちょっけいしんぞく)

直系の関係にある親族、特に六親等内(又従兄弟)の直系血族と三親等内(叔父・叔母、甥・姪)の直系姻族

●直系尊属(ちょっけいそんぞく)

直系の関係にある尊属、父母・祖父母

●直系卑属(ちょっけいひぞく)

直系の関係にある卑属、子、孫

特別失踪(とくべつしっそう)

特別失踪は、普通失踪に比べ、死亡した可能性が高い場合に適応されます。

  • 戦争がおきている地域へ赴いた。
  • 沈没した船や墜落した飛行機に乗っていた。
  • 地震や洪水といった天災に巻き込まれた。
  • 崖から墜落するなど事故にあった。
  • このような理由で行方不明になった場合は、その危難が去ってから1年間生死が明らかでなければ、その危難が去った時点で死亡した、とみなされます。

    たとえば戦争が原因だった場合、戦争が終わってから1年間生死不明であれば、家族などの申し立てにより、戦争が終わったときに死んだものとみなされます。

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    特別受益(とくべつじゅえき)

    被相続人(亡くなった方)の生前中に、特別に財産をもらうことを特別受益と指します。

    具体的には、共同相続人の中で、遺贈を受けた、亡くなった方から財産をもらったり、生前に贈与を受けている事を指し、特別受益者(特別受益を受けた人)がいた場合、亡くなった時の財産に、相続人がもらった財産を加えたものが相続財産となります、特別受益者の相続分は、相続分から特別受益を受けた財産を差し引いた分を相続することになります。

    また、相続時に遺言で財産を与えられる遺贈も特別受益に当たります。

    特別受益とされるものは、特定の相続人が受けた遺贈、生活資金として受けた贈与、婚姻または養子縁組のために受けた贈与、住宅の購入資金の援助や特別な学費等になります。

    他の相続人とは別に住宅の購入資金の援助・特別な学費等が該当し、遺言によって遺贈された場合、受遺者の受けた相続分から遺贈分が差し引かれます。

    遺贈されたものは、相続分の中に含まれるためです。

    また、特別受益が相続分より上回る場合は、遺産分割の際に自身の取り分がなくなるだけで、相続分より多い分にはとくに問題はありません。

    亡くなった方の意思で与えた特別受益は、遺留分に該当しない限りは尊重されます。

    特別弔慰金(とくべつちょういきん)

    特別弔慰金という戦没者等の死亡当時の遺族に公務扶助料、戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金を国債として支給されるものを指します。

    平成27年4月1日~平成30年4月2日までに、住んでいる市区町村の援護担当課にて、遺族の相続人が特別弔慰金の請求をすることが可能です。

    平成27年は、戦後70周年にあたり、現在償還中の特別弔慰金が最終償還を迎えることという事で、国より弔慰の意を表するため、第10回特別弔慰金が支給されます。

    ■支給対象者

    平成27年4月1日「基準日」において、(戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金)や(恩給法による公務扶助料)等を受ける方(戦没者等の父・母や妻等)がいない場合に、次の順番による先順位のご遺族お一人に支給。

    ➀平成27年4月1日までに戦傷病者戦没者遺族等援護法による弔慰金の受給権を獲得した方

    ➁戦没者などの父・母、孫、兄弟・姉妹、祖父・祖母(戦没者などの死亡当時の生計関係の有無などにより、順位が入れ替わります)

    ➂戦没者などの子供

    ➃上記以外の戦没者などの三親等以内の親族(甥・姪等)(戦没者の死亡時までに引き続き1年以上の生計関係を有していた方に限る)

    ※支給対象遺族は、戦没者などの死亡当時の遺族(生まれていた事)(子共は胎児も含む)が条件です。

    ■支給内容

    額面25万円、5年償還の記名国債(償還期間:平成28年4月15日から平成32年4月15日)

    ■必要書類

    ・請求者の戸籍抄本(平成27年4月1日の状況がわかるもの)

    ・請求書

    ・印鑑等届出書

    ・戦没者などの遺族の現況等についての申立書

    ・特別弔慰金請求同意書 ※同順位者がいる場合のみ必要

    ※戸籍抄本以外は窓口にて用意

    特別弔慰金の受給権がある、遺族の方が特別弔慰金の請求をしないまま、平成27年4月1日以降に亡くなられた場合、ご遺族の相続人が請求をすることが可能です。

    また、請求をする場合は、同順位者の方全員の同意書が必要になります。

    弔慰金とは、死者を弔い遺族をなぐさめるために贈る金銭のことを指すものあり、一定額・条件によって故人の死亡によって花輪代、弔慰金、葬祭料受け取ったものは、通常相続税の対象になる事は無いようなものもあります。

    特別代理人(とくべつだいりにん)

    特別代理人とは、家庭裁判所より、特定のある行為の為に選任を特別にされた代理人を指します。

    具体的には、相続が発生した際、法定相続人の中に、未成年の子供とその父・母が同時に両方が相続人となる場合、遺産分割協議では、未成年の子供の為に特別代理人を選任する手続き原則必要になります。

    例えば、亡くなった方の母親の遺産分割で、相続人が母親の子供である未成年の子と、その父親である場合に親権者として権利を行使するのは父親になります。

    これでは、父親が自身の都合のよい状態の遺産分割の内容となってしまった場合、子供の本来有る権利が守られないことが考えられる為です。

    このような際は、両当事者の利益相反を正しくし、相続手続きを公平に実現するために、家庭裁判所が第三者を選任し子供の特別代理人として、遺産分割協議書に署名・捺印することにより、遺産分割協議が成立することになります。

    未成年者が複数人いる際は、未成年者1人に対して特別代理人1人となるので、未成年者の人数だけ特別代理人が必要となります。

    同様に、成年被後見人と成年後見人とが両方同時に相続人となる際にも、当事者間の利益相反関係になるため、成年非被後見人のために特別代理人の選任が必要となります。

    特別方式の遺言(とくべつほうしきのゆいごん)

    遺言書には4つの形式があり公正証書による遺言、自筆証書による遺言、秘密証書による遺言、特別方式の遺言による遺言があります。

    特別方式の遺言とは、緊急の際に簡易的に遺言書を作成する方法です。

    例を挙げると病気・その他の何らかの事情によって死期迫っている状況にある場合、伝染病等で病院で隔離されている時、船・飛行機など隔絶されている状況に、それぞれの状況に応じ、法律の定める方式で遺言を残す事を指します。

    特別方式遺言には、一般臨終(危急時)遺言・難船臨終(危急時)遺言・一般隔絶地遺言・船舶隔絶地遺言の4種類があります。

    ■一般臨終(危急時)遺言

    一般臨終遺言とは、病気やその他の理由によって死期が迫った状況になった人が残す遺言の事を指します。

    一般臨終遺言を残すには、以下4点が必要になります。

    ➀証人3人以上の立会いが必要

    ➁遺言者がその証人の1人に遺言の趣旨を伝える

    ➂➁受けた証人がそれを筆記をし、遺言者及び他の 証人に読み聞かせる

    ➃各証人が筆記が正確な事を確認・承認した後、証人がこれに署名・捺印

    ※作成日から20日以内に証人の1人、または利害関係人から裁判所に対して遺言の確認請求を行わないと、効力が生じませんので注意が必要です。

    ■難船臨終(危急時)遺言

    難船臨終遺言は、船・飛行機など遭難・墜落の場合において、死期が差し迫った状況にある人が残す遺言を指します。

    難船臨終遺言を行うには、以下2点が必要になります。

    ➀証人2人以上の立会をもって口頭で行う事

    ➁証人はその内容を筆記して署名・捺印

    ※遺言の場合に裁判所の確認が必要になりますが、期限には20日以内というような制限はなく、確認ができるようになってから行えばよいとされています。

    ■一般隔絶地遺言

    一般隔絶地遺言とは、伝染病のなど交通手段を断たれた状況の人が残すことが出来る遺言の事を指します。

    一般隔絶地遺言を行うには、以下1点のみのもので作成することが出来ます。

    ➀証人1人以上、警察官1人の立会をもって遺言書を作成

    ➁遺言者、筆者、立会人、証人は遺言書に署名・捺印

    ※遺言を口頭で行う事は許されていませんので、必ず遺言書は作成しなければなりません。

    ■船舶隔絶地遺言

    船舶隔絶地遺言とは、船・飛行機に居る場合で、船長・機長または、事務員1人及び証人2人以上の立会で作成できる遺言書の事を指します。

    ※この遺言を行う場合にも上記の一般隔絶地遺言と同様に遺言者、筆者、立会人、承認は遺言書に署名・捺印を行う事が必要です。

    特別養子縁組(とくべつようしえんぐみ)

    特別養子縁組とは、養子と言うと親のいない施設の子供を引き取って養子縁組とするのをイメージすると思います。
    これは特別養子縁組と言って戸籍も実父母との関係がなくなり養父母の戸籍に入ることになるので養子とは言え、実質的な親子関係となる訳です。この特別養子縁組を組むには原則として子供が6歳までという決まりもあります。

    また普通養子縁組というものがあり、養親と養親の双方で合意の元で必要書類を役所に提出することで成立します。特別養護縁組との違いは戸籍は実父母との親子関係が継続されますし、親が自分より年上の養子を養子にすることはできませんが、養子の年齢制限は基本的にはありません。

    養子が絡むトラブルとは

    普通養子縁組をする理由は、子供がいないことで財産を相続できない人や、好意的に抱いている他人に財産を譲りたいと実子と同じように養子縁組をして相続するという理由もあるようです。また税金対策として行う人もいます。
    相続が発生すると実母や実子と同等に相続資産を権利する主張を行うことができるのです。しかしこうした養子縁組は実母と実子と面識のないケースも多く、それにより法廷闘争まで持ち込まれることも珍しくありません。論理的ではなく感情的な面での争いになり得ますからかなりややこしくなるでしょう。

    こうしたトラブルを防ぐには被相続人や弁護士が立ち合いの元、相続人全員を引き合わせて財産分与においてあらかじめ説明して遺言状を作成しておくことが必要です。

    【な行】

    二次相続(にじそうぞく)

    二次相続とは、両親のどちらかが亡くなり、後に残された親が死亡した時の相続のことで、後(2番目)の相続の事を指します。

    どちらか先に死亡した時の相続のこと、初めの相続を一次相続(1番目)と指します。

    相続用語だけでは、順番の話のみですが、二次相続の際、相続税改正の影響を、一次相続よりも二次相続の方が大きく受けると言われております。

    二次相続に備えた対策は、一次相続の時点から、意識をしておかねばいけません。

    小規模宅地等が特例が使えない?

    自宅が亡くなった方の名義であれば、330㎡までの自宅であれば80%引きで評価してもいいということです。

    親族が自宅の敷地を取得するという、適用条件があり、一次相続の際で配偶者が取得すれば適用がもちろん受けられますが、二次相続で別居の子供(持ち家あり)が取得する際に適用が受ける事が出来ず、課税価格が大幅に増えてしまいます。

    法定相続人が減れば税率が上がる事も?

    相続税の計算方法に関しては、法定相続人が法定相続分で取得したものとした金額に、各項目に超過累進税率を乗じて計算、合算し相続税の総額を算出します。

    それに伴い、1人法定相続人の数が減れば、税率が上がってしまう場合もあります。

    配偶者軽減の適応ができない

    例えば、母が亡くなり、一次相続の際では父は税額軽減の適応により、配偶者の法定相続分または1億6,000万円のどちらか多い方までなら、相続税がかかりません。

    基礎控除が減額に

    相続税の基礎控除は(5,000万円+1,000万円×法定相続人の数)です。

    税制改正で、(3,000万円+600万円×法定相続人の数)となり、法定相続人が2次相続では1人減ってしまいますので、控除額が600万円減ってしまいます。

    父の死亡による一次相続だけを考えると、配偶者である母に多く相続させた方が、相続税を抑えることができます。

    任意後見(にんいこうけん)

    任意後見とは、自身の将来の後見人の候補者をあらかじめ選任しておくものを指します。

    後見人となる事を引き受けた方を任意後見受任者と指し、任意後見の効力が発生すると任意後見人となります。

    具体的には、今は元気なのだが将来が心配、もし判断能力が不十分になったら、支援してくれる人が居てくれたら・・・そんな場合に支援してくれる人と、将来の支援の約束・内容を決める自身と支援者の間で任意に契約を行う制度になります。

    裁判書の審判で法定後見が決まるものに対し、任意後見はあくまで契約で、契約当事者に本人と後見候補者がなり、公正証書によって契約が交わされます。

    費用に関しては、11,000円+その他の登記手数料(公証人役場確認)がおおよそ掛かります。

    ■手続きに関して

    ●申立人

    ・任意後見受任者、本人、配偶者、4親等内の親族

    ●必要な書類

    ・申立書 ・申立書付票 ・任意後見契約公正証書 

    ・申立人の戸籍謄本 ・本人の戸籍謄本 ・本人の戸籍の附票 

    ・本人の登記事項証明書・本人の診断書

    ・任意後見監督人候補者の戸籍謄本

    ・任意後見監督人候補者の住民票,身分証明書

    ・任意後見監督人候補者の登記されてないことの証明書

    ■申立先

    ・本人の住所地の家庭裁判所

    ■費用

    ・収入印紙800円、収入印紙1,400円、切手3,000円から5,000円程度

    ・鑑定費用5万円~10万円(診断書で鑑定の必要がある場合)

    すでに、認知症など法律判断力が不十分な人には法定後見制度を適応させます。

    【は行】

    配偶者の税額軽減(はいぐうしゃのぜいがくけいげん)

    配偶者の税額の軽減とは、亡くなった方の配偶者が遺贈や相続によって財産を受け取った、配偶者の相続税額から金額の控除の事を指します。

    具体的には、配偶者が遺贈や相続により財産を受け取った価格が、(1億6,000万円以下)、または(配偶者の法定相続分以下)である場合には、配偶者には相続税はかからないと税額の軽減制度になります。

    ■適用する配偶者の税額軽減の場合の注意点

    (1)二次相続の事を考えていないといけません。

    今回起こった、相続の相続税の事だけではありません。年齢が近い夫婦の場合が多く、夫が死亡すれば、近い将来に妻も死亡してしまうかもしれません。

    先に死んでしまった方の相続の際には税額軽減の適応によって、仮に低く税額が抑えられたとしても、すぐに死んでしまった場合の方の相続では、多額の相続税が発生してしまう可能性もゼロではありません。次回の相続において大きな税負担に悩まされることがある点も考慮に入れておくとよいでしょう。

    残された方が元々所有している財産の金額や種類、先に亡くなった方から相続する財産の金額や種類などをしっかりと加味して、夫婦2人の相続税をトータルの金額で相続に掛かる相続税を考えていくことも必要です。

    (2)どの財産を誰に分配するか決定しているか?

    配偶者の税額軽減の条件は、分割する財産に関する話し合いがまとまっておらず、誰がどれ位の財産を取得するか決定していない場合の財産には適用はできません。話し合いがしっかりとまとまっていなくても夫や妻が死んでしまって、10ヶ月後には相続税の申告期限がありますので、その際、この規定の適用が受けられないことになると多額の相続税を納めなくてはいけないことになりますので注意が必要です。

    ■配偶者の税額減税を受けるためには、以下条件がある

    (1)相続税の申告期限(10ヶ月以内)までに財産分割が確定していない財産は軽減を受けることはできず、いったん軽減を適応させずに相続税を納める必要があります。

    ※遺産分割の確定とは、遺産分割協議が成立している場合や遺言書で相続人の財産の割合が定められている場合などを指し、隠蔽されていた財産は、配偶者の税額軽減の対象となりません。

    (2)たとえ相続税がゼロであったとしても、相続税の申告が必要となり、申告の期限までに分割が確定していない場合でも、相続税の申告書へ「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付し提出します。

    そうする事によって相続税の申告期限後3年以内に分割した場合には、分割された日から4ヶ月以内に請求をするとこの軽減を受けることができます。

    また、申告期限後分割が3年以内にできないなど、やむ得ない事情がある場合は、税務署長の承認を受けた上で、その事情が無くなった日の翌日から4ヶ月以内に分割することにより、配偶者の税額軽減を受ける事も可能です。

    被相続人(ひそうぞくにん)

    被相続人とは、財産を遺して(のこして)他界した立場の方を被相続人と指します。

    被相続人の死亡と同時に遺した財産を分割する、遺産相続が開始されます。

    亡くなった方が誰かという事で、相続人が誰になるのかが決定し、各相続人の相続分がどのくらいの割合にるかが決定します。

    その割合のまま分けるのか?、寄与分等で財産の比率を変えるのか?など話し合いで決める事が可能です。

    遺産相続において法律で決められた、相続人(法定相続人)に引き継がれる事となる財産は、生前に被相続人が持っていたすべての権利義務という事になります。

    被相続人の相続財産を受け継げるのが相続人で法定相続人と指します。誰が相続人となるのか、法律では法定相続人が決まっています。

    法定相続人は、➀配偶者、②直系卑属の実子・養子・愛人の子供・内縁の妻・孫・ひ孫・胎児などもです。 ➂直系尊属の父・母・祖父・祖母➃兄弟・姉妹・甥・姪となっており、直系卑属は複数人いても法定相続人となる。
    ただし、養子は相続税法上、被相続人の実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人までとなっている。
    被相続人が相続人を遺言で指定しているときは、法定相続人よりも優先されるが、法定相続人の最低限の取り分といわれる権利は遺留分として保障されております。

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    卑属(ひぞく)

    卑属とは、自身よりも後の世代の血族のことを指します。

    子孫に当たる人の事で、子、甥・姪、孫、曾孫が卑属になります。

    卑属のうち、子は第1順位の法定相続人で、孫は代襲相続人になる場合があります。

    非嫡出子(ひちゃくしゅつし)

    非嫡出子とは、男女の間に生まれた子供なのですが、法律上の婚姻関係がない子供の事を指します。

    非嫡出子は、父・母が認知することが可能です。

    非嫡出子で相続分の権利が発生するのは認知されている場合しかありません、認知がない場合は相続権はありません。

    なお、認知されていれば相続権がありますが、法定相続分は嫡出子の半分となります。

    仮に、亡くなった方に配偶者と嫡出子1人と非嫡出子1人がいる場合がだったとします。

    その際の法定相続分は、配偶者が相続財産の2分の1、嫡出子3分の1、非嫡出子6分の1となります。

    なお、認知がない場合、相続人になる資格がないため相続権は認められません。

    実の子供(嫡出子)は配偶者と同じく、常に相続権があります。

    非嫡出子(愛人など婚姻関係にない男女から生まれた子供)が認知されているのであれば、相続権はありますが、法定相続分は嫡出子の半分になり、非嫡出子認知がない場合に関しては相続権は認められず、相続権はありません。

    秘密証書遺言(ひみつしょうしょゆいごん)

    遺言書には4つの形式があり公正証書による遺言、自筆証書による遺言、秘密証書による遺言、特別方式の遺言による遺言があります。

    秘密証書遺言は、遺言内容を秘密にしておけるということと、公証人や証人に確認してもらっているので遺言の存在自体が明確です。

    遺言書の存在自体は明確にしながら、遺言内容を秘密することが出来誰にもその内容を知られず、内容の偽造や遺言を隠されるなどない事がメリットと言えるでしょう。

    秘密証書遺言書の作成にあたっては、署名・捺印以外は、代筆やワープロでも作成可能です。
    作成が完了したら遺言書に捺印した印鑑と同じもので封印して、遺言者本人が証人2人と公証役場に持参します。

    価格に関しては10,000円前後で作成可能ですが、手続きにあたっては公正証書遺言と変わらないので少々手間があると言えます。
    また、存在はあるものの誰にも伝えていなければ見つからない場合もあるので、保管場所に関しては必ず伝えましょう。

    公証人は遺言の存在のみを確認するだけで、遺言書の内容を確認しません。
    遺言書が法律的に有効な形式で作成されているのか不明なので、いざ遺言書の検認の際に方式に従っておらず、遺言が無効となってしまう場合もあります。

    検認の際には裁判所の確認が必要な為、時間と手間を要します。

    また、自筆証書遺言としての方式を満たしていれば、自筆証書遺言としての効力は認められますが、秘密証書遺言と自筆証書遺言の方式は異なる点もありますので、作成にあたっては以下の点に関して注意が必要です。

    ■作成の注意点

    ・他人には書いてもらっては駄目です

    ・日付を記入します

    ・署名・捺印をします

    ・訂正箇所があれば訂正印をします

    ・封筒に入れて封をし、捺印に用いた実印で封印をします

    【必要な書類】

    ➀封印した遺言書

    ➁本人の印鑑登録証明書

    表見相続人(ひょうけんそうぞくにん)

    表見相続人と真正相続人

    家族や親族が死亡した場合、遺言書がない場合は、その遺産は民法の定める法定相続人が相続します。
    民法では、故人である被相続人の配偶者および直系卑属(つまり、故人の子供)が最も優先順位が高く、直系尊属(故人の父母、祖父母)、故人の直系兄弟姉妹の順に相続の権利を有することになります。これらは戸籍上の相続人の序列を表しているとも言えます。

    但し、相続欠格などの理由で、相続権をはく奪される場合があります。
    戸籍上は相続人に見えても、相続権を有さない人を表見相続人と言います。
    表見相続人に対して、相続権を有する相続人を真正相続人と呼びます。
    万一、表見相続人によって遺産を侵害されている場合、真正相続人は5年以内に「相続回復請求権」を行使することによって、相続財産を取り戻すことができると民法は定めています。

    表見相続人に該当するケース

    表見相続人に該当する理由の中で、代表的なケースとして相続欠格があります。
    相続欠格とは、相続財産を得る目的で不正な行為を図るなどによって、相続人として不適格と判断されることです。例えば、被相続人を故意に死亡させることを計画したり、実際に殺害する、あるいは、遺言書を捏造したり、自分に有利なように書くことを脅迫するなどがあります。

    一方、被相続人の意思によって相続人から除外される相続排除も、表見相続人に該当するケースの1つです。相続排除とは、素行不良等で財産を浪費する可能性があるとして、相続人から除外されるケースがあり、この場合は遺言書に明確に残す方法が一般的です。
    あるいは、相続人自らが相続放棄をする場合も表見相続人に該当します。

    不真正相続人(ふしんせいそうぞくにん)

    不真正相続人とは、相続する権利がない人のことです。まず、真正相続人とは、遺産を相続する正当な権利がある人のことを指します。
    それに対し不真正相続人とは、遺産を相続する権利がない人のことです。

    例えば、親子関係が存在していないのに子どもと称して相続資格を主張している人や、自らの相続分以上のものを勝手に占有している人を不真正相続人と呼びます。
    不真正相続人と似た意味で表見相続人というものもあります。

    こちらは、親子関係を証明する届け出自体が虚偽のものであったり、養子縁組が正当な手続きで行われていなかったり、また血縁関係があっても勘当された人のことを指します。
    もし不真正相続人に財産が分け与えられていたら、それらを取り戻す権利が真正相続人にあります。

    裁判所に訴えるにも時効があります。

    不真正相続人によって真正相続人が相続財産をもらえなくなっている状態なら、裁判に訴えることができます。
    ただこれにも時効があり、それを過ぎると真正相続人といえども訴える権利を失います。
    その時効とは、不真正相続人の存在に気が付いた時から5年とされています。なので、不真正相続人の存在に気が付いていて何もせずに5年を過ぎると、遺産を取り戻すことは出来なくなります。これは真正相続人でなくても遺言執行者や相続財産でも訴え出ることができます。

    また、相続が開始して20年を経過してしまうと、真正相続人が自分の正当な遺産分に疑問を持っていようといまいと、裁判所に訴える権利を失います。
    なので、不真正相続人の存在に気が付いたら、早めに対策を練ることが大切です。

    負担付遺贈(ふたんつきいぞう)

    負担付遺贈とは、亡くなった方で財産を与える側(遺贈者)が無償で財産を与えられた側(受遺者)に対して、遺贈者が相続財産を渡す条件として、受遺者に一定の義務を負担の約束をしてもらう遺贈のことです。

    具体的には、(○○へ全財産を遺贈するが、母親の○○の面倒をみること)(○○が、私の後を継ぐのであれば、株式会社○○の全株式を遺贈する)(○○の介護を見ることを条件に○○の財産を渡す)(○○のの住宅ローンを引き受ける代わりに○○の家を与える)(障害を抱えた○○の子供の面倒を見る条件で○○へ○○の財産を渡す)などあります。

    条件付きの財産は、受遺者は遺贈による目的の価値を超えない限度においてのみ、負担した条件を実際に行わなければなりません、つまり、相続する財産の価値以上の、約束を遂行する必要がないということです。

    もし、仮に財産を与えられた側がその条件を負担する事が不可能であれば、遺贈を放棄する事も可能です。

    負担付遺贈をする際には、受遺者と遺贈者は前もって、しっかりと話し合っておいた方が良いでしょう。

    また、遺贈を受遺者が放棄した際には、負担の利益を受けるべき者は自ら受遺者になれます。

    上記の負担の利益を受けるべき者とは、「障害を抱えた○○の子供の面倒を見る条件で○○へ○○の財産を渡す」を例とすると、「障害を抱えた○○の子供」となり、遺言者が遺言で別段の意思表示をしたときはそれに従います。

    財産を与えられた側(受遺者)が、しっかりと負担内容を実行するかを見る為、遺言執行者を指定しておく事をお勧めいたします。

    負担付遺贈を受遺者が約束を守らない場合は、遺言執行者・相続人は、期間を定めて履行を催告でき、それでも履行がない場合は、遺言(負担付遺贈)の取消しを家庭裁判所に請求できます。

    普通失踪(ふつうしっそう)

    普通失踪とは、事情を問わず、個人の生死が7年間不明という場合に認められる事を指します。

    普通失踪は、利害関係人が裁判所に失踪宣告を申立て、生死が不明になってから7年が経過した時点から失踪宣告(死亡したものとみなす)が認められるようになります。

    利害関係人が裁判所へ(失踪宣告)の特別失踪の申立てを行い、危難が去った際に死亡した(失踪宣告)が認められます。

    利害関係人とは、法律上の利害関係を有する人のことで、保険金の受取人や受遺者なども利害関係人、配偶者・子供・親など相続人なども当たることになります。

    死亡したものと認められると、死亡となるので財産関係や身分関係の相続の手続きが行えるようになります。

    審判が確定した証明書(審判書謄本)が送達された日から、2週間以内に仮に審判に対して不服がなければ、審判の内容は確定し、申請に基づき確定証明書が交付されます。

    失踪宣告の審判が確定すると、失踪期間満了のときに死亡したと確定します、市区町村役場(本人の本籍地又は届出人の住所地)へ審判確定の日から10日以内に失踪届と一緒に審判書の謄本および確定証明書(原本提出)を提出します。

    失踪宣告でもし、失踪宣告によって亡くなったとされた時期と異なる事の証明があるとき、または失踪者が生きていることが判明した場合取り消しとなり、相続は元の初めの状態に戻り、無かったことになる、婚姻は解消しなかったことになり、財産関係や身分関係が元通りに復活します。

    仮に再婚してしまっていた場合でも、失踪宣告が取り消されても前の婚姻関係は復活しないとされております。

    相続に関しては直接的に財産を得た者(相続人、生命保険金の受取人、財産を遺贈された者、等)は、財産を失う場合でも、その利益が残っている限度で失踪者に返還すればよいとされます。

    普通養子縁組(ふつうようしえんぐみ)

    普通養子縁組とは、戸籍ごと養親に移す特別養子縁組の養子の子どもはもちろん実子と同じ権利を持ち、相続税にも含めることができます。しかし、二重戸籍になっている普通養子縁組の養子は違います。
    相続権については実子と同じ権利があります。戸籍には名前が入っているのですから当然といえば当然です。また、実親の相続権もあります。ここが、特別養子縁組と違うところです。二重戸籍になっているので、どちらの親からも遺産を相続される権利があるということです。

    次に、相続税についてです。これは、「法定相続人の数」というものがキーワードになってきます。特別養子縁組だと「法定相続人の数」に人数制限から外れて含めることができます。
    しかし、普通養子縁組では、「法定相続人の数」に入れることのできる養子は実子がいる場合は一人まで、実子がいない場合は二人までと決まっています。つまり、実子と養子の人数によっては養親からは相続税はもらえず、実親からだけになるということです。

    物納制度(ぶつのうせいど)

    物納制度とは?相続の分割が終わった際、相続税が掛かってきます、10ヶ月の納付期限までに現金にて一括納付することが原則になりますが、仮に金銭で納付する事が困難な場合に申請をする事で、金額を限度し一定の相続財産(物)による納付する事を、物納制度と指します。

    また、物納が困難なときは分割して納付することができる延納という方法もあります。

    相続税に関して納付を延滞すれば税金を遅れた場合と同じく、納税を遅れた分のペナルティとして加算税・延滞税などが基本加えられます。

    10ヶ月の納付期限に申告や納付をしなかったりすると、何かしらのペナルティが加算されます。

    しかし、財産が現金中心であればすぐに納付ができるのですが、相続財産が不動産ばかりで、現金が少なく現金での納付をするのが難しいというケースがあります、相続税の現金での納付がどうしても厳しい場合は、何らかの物で税金納付をする(物納制度)を適応させることが可能ですが、制度を適応させるには、制限があり注意が必要です。

    納める相続財産(物)は何でも可能ではなく、(船舶・地方債・国債・不動産が第一順位)分割納付(延納)を利用したとしても現金での納付が困難な事情がないと認めれない・優先順位がある・対象の物納に担保設定が設定されていたりしないことが条件になります。

    物納できる財産とその優先順位は第一順位:地方債・国債、第二順位:不動産・船舶、第三順位:株式・社債・証券投資信託の受益証券・貸付信託

    相続税の物納方法に関しては、申告人は相続人本人が住所地を管轄する税務署へ申告をし、物納の要件を満たしているかのチェックをします。

    ●必要な書類

    ・印鑑 ・相続税物納申請書 ・物納財産目録

    ・担保提供書 ・担保目録 ・抵当権設定登録承諾書(必要な場合)

    ※その他、必要書類は物納内容によって変更があります。

    また、物納の許可を得た日から、1年以内であれば物納の納付を取消し、金銭で納付することも可能です。

    法定後見(ほうていこうけん)

    法定後見とは、本人が精神障害・認知症などにより判断能力が不十分となった際に、家庭裁判所へ親族が後見人等の選任を申立て、後見人等を家庭裁判所が選任する事を指し、成年後見とも言うことがあります。

    具体的には、親族が認知症になった、判断能力が不十分な為に財産管理、法律行為をすることが困難になっているので支援してくれる人が必要だという場合に、その人のために、その人に代わって入院契約をしたり(代理権)何か不利益の契約をしてしまった場合の取消ができたり(取消権・同意権)する代理人を家庭裁判所が後継人を選任します。

    詳しくはこちら

    法定相続人(ほうていそうぞくにん)

    遺産相続が起こった際に、法律では相続人になれる人を決めており、それを法定相続人と指します。

    また、相続人には順位があり、相続する順序も決められています、亡くなった配偶者いわゆる、妻や夫は相続人に常になりますが、優先順位に関して血族相続人にはあり、上位の優先順位者がいた場合、下の優先順位者は相続できません。

    法定相続人となれるのは、被相続者(亡くなった人)から見て、以下の関係にある人達となります。

    ●配偶者:被相続者(亡くなった人)から見て夫や妻は常に相続人となります。(愛人や内縁の妻などは戸籍上で配偶者となっていないので対象外)

    ●第一順位(直系卑属):子供、子供が亡くなって孫がいた場合には、孫・ひ孫が相続人(代襲相続人)となります。

    また養子でもなる事が可能です、仮に胎児も生きて生まれれば相続人となり、婚姻関係に無い場合の間の子供も認知を受けていれば相続人となります。

    ●第二順位(直系尊属):第1順位の相続人がいない場合は、父・母、祖父・祖母などになります、実の父・母、養父・養母も相続人となります。

    仮に父・母が亡くなった場合は、祖父・祖母がいれば、祖父・祖母(代襲相続人)が相続人となります。

    ●第三順位兄弟姉妹:第2順位の直系尊属がいない場合、亡くなった際の兄弟・姉妹が相続人となります、兄弟・姉妹が亡くなっていれば、その子(甥や姪)が相続人となります。

    被相続人(亡くなった方)が亡くなった場合、第一順位~第三順位の方たち全員が遺産をもらえるのか?というとそうではなく、配偶者は絶対に相続が可能ですが、兄弟・姉妹、子供、親については、遺産をもらえる優先順位が決まっており、子供、親、兄弟・姉妹の順となります。

    亡くなった方に子供がいた場合、法定相続人は子供までで完結し、親と兄弟・姉妹に遺産が回ってはきません。

    子供が亡くなってしまった場合に子供にさらに子供(被相続者から見たら孫)がいた場合、その孫が代襲相続人の対象となり、亡くなった子の分の財産を相続するということになります。

    順位だけでなく遺産の配分量にも影響があります。

    ●仮に配偶者がいる人が亡くなった方に子供がいれば相続財産は「配偶者に2分の1、残りの2分の1を子供達で分配」になります。

    ●子供がいなかった場合に関して、配偶者と親が法定相続人になった場合は、「配偶者に3分の2、親に3分の1」という分配となります。

    ●さらに子供も親もいない場合に関しては、配偶者と兄弟・姉妹で遺産を分配となり、「配偶者が4分の3、兄弟・姉妹は4分の1」となります。

    法定相続分(ほうていそうぞくぶん)

    法定相続分とは

    法律で定められた相続分の事を法定相続分と言います。

    他に遺言による相続人の指定である場合、指定相続分と言います。指定相続分は法的相続分より優先されます。

    順位

    第1順位は子供、第2順位は直系尊属、第3順位が兄弟姉妹になります。

    子供がいる場合、直系尊属や兄弟姉妹は相続人とならず、いない場合であっても直系尊属がいる場合には、兄弟姉妹は相続人にはなれません。

    • 子供がいる → 子供が法定相続人。認知されている非嫡出子(婚姻関係の無い人との子)も同等の権利がある
    • 子供がいないが、直系尊属がいる → 直系尊属が法定相続人
    • 子も直系尊属もいない → 兄弟姉妹が法定相続人
      ※同順位の者が複数人いる場合には、同順位の複数人に平等の割合で相続分が決められることになります。

    配偶者は、子・直系尊属・配偶者とは別の扱いがとられており、配偶者には順位が無く、子供・直系尊属・兄弟姉妹がいようと、必ず法定相続人となるということです。

    割合例

    ①相続人が、配偶者と亡くなった方の子供の場合⇒配偶者2分の1、子供2分の1

    ②相続人が、配偶者と亡くなった方の父母の場合⇒配偶者3分の2、父母3分の1

    ③相続人が、配偶者と亡くなった方の兄弟の場合⇒配偶者4分の3、兄弟4分の1

    子供、父母、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、原則として均等に分けます。

    例えば相続人が配偶者と亡くなった方の子供で、子供が2人の場合、遺産を2分の1ずつ2人で分けるので、子供1人につき遺産は4分の1ずつ、ということになります。

    遺産分割協議の際は、この法定相続分をベースにするのがもっとも一般的な場合ですが、相続人間同士で話し合いが付けば、法定相続分以外の割合での遺産分割も可能です。

    傍系(ぼうけい)

    傍系とは、直系に対して、兄弟・姉妹、叔父・叔母、甥・姪などのように共同の始祖(家系の最初の人)を通じて繋がる系統を傍系と指します。

    傍系の中で、叔父・叔母など自身よりも前の世代にある者を傍系尊属、甥・姪など自身よりも後の世代にある者を傍系卑属と指します。

    ●傍系姻族(ぼうけいいんぞく)

    自身の配偶者の傍系血族および自身の傍系血族の配偶者

    ●傍系血族(ぼうけいけつぞく)

    同じ始祖(家系の最初の人)から分かれ出た血族。兄弟・姉妹、叔父・叔母、甥・姪、従兄弟

    ●傍系親(ぼうけいしん)

    親族のうち、傍系の関係にある者。兄弟・姉妹、従兄弟同士

    ●傍系親族(ぼうけいしんぞく)

    傍系血族および傍系姻族の総称、特に六親等内(又従兄弟)の傍系血族および三親等内(叔父・叔母、甥・姪)の傍系姻族

    ●傍系尊属(ぼうけいそんぞく)

    傍系血族のうち、自身より上の世代にある者、叔父・叔母

    ●傍系卑属(ぼうけいひぞく)

    傍系血族のうち、自身より下の世代にある者、甥・姪

    ●傍系会社(ぼうけいがいしゃ)

    ある企業の系列下にある会社で、子会社ほどには支配権の及ばないもの。

    【ま行】

    みなし相続財産(みなしそうぞくざいさん)

    「みなし相続財産」とは、相続税の手続きにおいては亡くなった方の財産ではないにも関わらず相続財産として相続税の課税対象となる財産のことを指します。

    死亡を原因として相続人に支払われる生命保険金や損害保険金などは、亡くなった方が生前から持っていた財産ではありませんので、民法上は相続財産として「遺産分割協議」の対象にはなりません。

    しかし、被相続人が保険料を負担していた契約については、相続税の計算をするときは、相続財産とみなされて相続財産に含めなければなりません。

    死亡を原因として支払われる退職手当金も同様に「みなし相続財産」となります。

    みなし相続財産には、死亡保険金・死亡退職金等・生命保険契約に関する権利・その他の一定の利益の享受等があります。

    なお、みなし相続財産とされる死亡保険金、死亡退職金については、相続人の生活保障等を考慮して、一定の金額については相続税がかかりません。

    未成年後見人(みせいねんこうけいにん)

    未成年後見人は、親がするはずだったことを代わりに行ってくれる人です。しかし、親が病気で長くないとわかっていた場合など、遺言で未成年後見人を指定することが出来ます。

    特に身内でなくても構いません。信頼できる人に頼むことが出来ます。但し人数は一人と決まっています。親の代わりになる人、という趣旨を含んでいるために、複数の人が後見人になるのではなく、親の代わりとして一人が選ばれるのです。

    もし親の他界が急であった場合など、遺言において指定がなかった場合は、家庭裁判所に選任をお願いすることもできます。
    しかし未成年後見人が、この立場を利用して悪いことをする可能性も否定できません。そういった場合に備えて、後見人には定期的に裁判所への事務報告の義務と、さらに未成年後見監督人という立場の人を置くことが出来るようになっています。

    名義預金(めいぎよきん)

    相続において、亡くなった方が配偶者・子供・孫の名義で、財産を残しているものを名義預金と指します。

    具体的には、名義預金は、贈与税や相続税の回避目的の為にする考えで、親や祖父・祖母が、口座の名義を配偶者・子供・孫などにし、代わりに預金・積立等を行い、自身が死亡した時に、その預金等は、相続財産ではなく、配偶者・子供・孫名義の財産としてしまうという事です。

    名義預金の場合は銀行の通帳をはじめ、届出印の管理等は亡くなった人が管理していた場合だと、相続税法上の視点からは、亡くなった方の相続財産であったと判断され、贈与税・相続税の考慮した節税対策にはなりませんので注意が必要です。

    相続税の申告漏れの指摘される点に関してこの名義預金であるケースが多く、申告漏れと判断されると、追徴課税が相続税に対してのしかかり、延滞税なども課税されることにもなるため注意が必要で、誰にも報告してないといっても、税務署は金融機関の預金の動きに関しては良く見ていますので税務調査の際に見極めれれるケースが多い様です。

    税務署が判断する項目は以下になります。

    ・亡くなった方と同じ印鑑を使っている

    ・亡くなった方が通帳や印鑑をが保管している

    ・預金口座は誰が開設したものなのか?

    ・預金口座に入金したのは誰なのか?

    ・実際に預金口座を管理しているのは誰なのか?

    ・口座・銀行届出印鑑を誰が持っているのか?

    ・口座の名義人はその預貯金を自由に引き出し利用することができたのか?

    ・子供や孫の居住地とは異なる、亡くなった方の居住地近くの金融機関が利用されている理由等

    ・贈与ならば、贈与契約書は作成してあるか?

    ・贈与ならば、贈与税申告を行っているか?

    ・贈与ならば、財産を受け取った人は、財産を受け取ったことを知っているのか?

    上記内容の中できちんと税務署員へ説明できないと実際に生活費として出金されていても、相続財産として相続税申告の対象とされてしまいます。

    税務署員は、名義預金ではないか?、何らかの動産(車・貴金属・不動産等)を購入するために使用したものではないか?という点を指摘します。

    名義預金の申告漏れに伴い起訴された事案もあるようなので、しっかりと根拠を用意しておくか、申告を怠らないようにしましょう。

    【や行】

    遺言(いごん・ゆいごん)

    遺言とは、故人が亡くなる前に、最後の意思表示を文章にして死後に実現を図るものです。

    亡くなってから効力が生じるものなので、一定の方式に従わなければなりません。

    遺言を残すということは、家族・兄弟で相続を発端に争いになる事を防ぐ目的があります。

    遺言は意思能力があり満15歳であれば、未成年であってもする事が可能です。

    遺言により効力が生じる内容としては、相続分の指定など法律で定められたものに限られている。

    遺言証書の方式は「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があります。

    ・自筆証書遺言は遺言の内容を自分で全文書いたものであり、他人に代筆してもらうと効力は無効になります。

    ・公正証書遺言は公証人役場で2人以上の証人立会いのもと作成するので最も確実で正確で法的な効力もあります。

    ・秘密証書遺言は公証人役場に行き、内容は見せずに遺言に封をした状態で預け、遺言の存在のみを公証人役場で証明してもらうことが可能です。

    遺言事項(ゆいごんじこう)

    遺言は、法律で定められた事項に限り、法律的な効力があります。

    遺言事項とは、遺言の中で法的な効力を項目のことを指します。

    遺言書は、内容によっては記載されている内容のすべてが法的強制力を持つわけではありません。

    例えば、遺言書に財産分割方法以外に「家族みんなで助け合い・支え合ってを生きてほしい」という内容を記載してあった場合、その「家族~生きてほしい」という内容は法的強制力を持つことはありません。

    仮に助け合わなかった場合でも法律で裁かれる事も無く、遺産分割に影響が出ることではありません。

    遺言事項は、預金・不動産・相続人への分割比率をどのようにするのかという指示など、子の認知・遺言執行者の選出などといったことが含まれます。

    遺言事項としては「遺産分割の禁止」というものがあります。

    何かしらの理由で「死んだ後にしばらくは遺産を分けてほしくない」という場合、故人は期間を5年以内でと定めることが可能で、遺産分割を禁止することが可能です。

    遺産分割の禁止期間は、遺産分割協議並びに調停・審判も一切できず、その期間中は相続人は遺産に手出しできないことになります。

    遺言事項が法的効力を持てるのは、遺言書自体が形式上のっとった形式で書かれているということが前提です。

    形式上のっとっていないと無効になり、そこに書かれている遺言事項もすべて無効になってしまいますので注意が必要でです。

    遺言執行者(ゆいごんしっこうしゃ)

    遺言執行者とは、遺言書の内容を実行できる方を指します。

    執行者は、被相続人(亡くなった方)の遺した遺言の内容に沿って相続人の代理人として相続財産を管理し、名義変更など各種の手続きを行うことが出来ます。

    相続人が自分たちで執行できるものもありますが遺言執行者が必要な場合として、遺言執行者にしかできないものがある・相続人全員の協力が得られない場合等があたります。

    例えば、認知の遺言書があればその認知届を提出したり、相続人以外への遺贈等があれば登記・引渡しなど執行者が必要となります。

    遺言は被相続人が最後に遺したメッセージですので、最後に近くに居た相続人などに利益が行く場合などあったりし、ある相続人は利益相反する内容が記載されている場合も多く、相続人たちの協力が全員得られられない場合があります。

    その場合に、利害関係が無い者が選任される事により、遺言の内容を第三者の立場から公平・忠実に実行してくれる者を遺言書で指定しておくことをお勧めいたします。

    遺言執行者は、利害関係が無い者が選任されるので、相続人同士の争い事を最小限にする事などがあります。

    ■遺言執行者・相続人が出来るもの・出来ないもの・必要としないもの

    ・遺言執行者のみが執行出来る事、子の認知や推定相続人の廃除・取り消しなどがそれにあたり、遺言執行者が居ない・不在の場合は裁判所に遺言執行者を選任してもらわなければなりません。

    ・遺言執行者・相続人の両方が執行出来る事、遺贈・遺産分割方法の指定・寄付行為などが該当しますが、遺言執行者が指定している場合は、相続人は執行できず、遺言執行者が執行する事になります。

    ・遺言執行者が必要としない事、相続分の指定・遺産分割の禁止・遺言執行者の指定など被相続人が亡くなった際に効力が発生し、遺言を執行する余地が無いものがそれに該当します。

    遺言執行者は遺言書による指定で選任されますが、別の遺言書で指定しても構いません。

    遺言執行者が解任・辞任・資格喪失・亡くなってしまった場合に関しては「民法1010条」により申立書に候補者を記載の上、裁判所に申し立てを行い遺言執行者を選任してもらわなければいけません。

    指定・選任された者に関しては、承諾・拒否する事も自由です。

    遺言執行者が申し立てが可能なのは、相続人・受遺者・遺言者の債権者等が申し立て可能です。

    執行者は、法人(社会福祉法人・信託銀行・税理士法人)であっても構いません。

    受遺者または相続人を遺言執行者に選任することも差し支えないとされていますが、冒頭でも何度か説明しておりますが、選任した遺言執行者は利害関係が複雑にからむことが多く、相続人も協力してもらえない場合な等で、手続きが円滑に進まない相続について利害を持っていない、そして相続に関して知識と経験がある人を選ぶのが望ましく、弁護士等が選任されるケースが多いです。

    また、遺言執行者になれない者もおり、破産した者や未成年者は遺言執行者になれません。

    遺言執行者になる資格があるかどうかの基準は、遺言書作成のときではなく、被相続人が亡くなった際の遺言効力発生時ですので注意しましょう。

    遺言執行者の任務に関しては、相続財産の管理、またはその他の遺言の執行に一切の必要な行為をする権利義務を持ちます。

    遺言執行者がいる場合は、相続人に関しては、遺言の対象となった相続財産の処分や、その他遺言の執行を妨げる行為は一切禁止されます。

    この規定に反した相続人の行為は無効です。

    養子縁組(ようしえんぐみ)

    養子縁組"ようしえんぐみ"とは、親子ではないが親(養親)で子(養子)になるという約束を交わし、この約束を養子縁組と指します。
    養子縁組届を提出することによって、法律上、本当の親子と同じ関係となり、養親との間に相続の権利・扶養の義務が発生します。

    手続き方法は?

    届出方法は養親と養子の本籍地・届出人の住所地の市区町村の戸籍課で手続きが出来ます。

    その際に成年に達した証人両社の署名と捺印が必要です。

    独身であっても養子縁組することが可能で、養子になるには、養子になる本人が15才以上であれば、本人の意思があれば可能です。

    15才未満であっても、法定代理人が承諾すれば特に問題はありません。

    養子縁組の条件

    養子縁組が成立するには、その他に次のような、①~⑤までの条件があります。

    1. 養親は成人に達している、未成年者の場合は結婚していること
    2. 養親は養子よりも年上であること
    3. 養親と血のつながりのある、祖父母やおじさん、おばさんを養子にはできない
    4. 未成年者を養子にする場合は、夫婦2人とも養親になる。
    5. 既婚者が養子になったり、養子をとったりする場合は、配偶者の同意が必要

    【ら行】

    暦年課税制度(れきねんかぜいせいど)

    暦年課税とは、相続税・贈与税に関わる事で、贈与を受けた人(受贈者)が1月1日~12月31日の中、1年間に贈与を受けた合計額の財産が基礎控除額(110万円)を超える場合に、贈与税がその超える部分に対してかかる事を指します。

    もらった財産の合計額が110万円以下の場合には、贈与税はかかりませんし、税務署への申告も不要で、超えた方に関しては一定の税率を掛けて税額を計算し、翌年の3月15日までに申告・納付することになります。

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