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【弁護士監修】相続財産に親の実家などの土地・建物・不動産が含まれている場合の注意点

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弁護士 星野 宏明 星野法律事務所

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更新日:2018年12月29日
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不動産は特に相続で揉めやすい

少子高齢化や都心部への人口流入などにより、都市部で生活する子・孫世代が、地方の実家不動産を相続するケースが増えています。

かつて戦前には、長男が家督を継いで終わりという不平等故に揉める余地が少ない時代もありましたが、現在の相続制度は、子供同士であれば、原則、法定相続分は平等とされていることや、不動産の評価、換金が難しいことも相まって、特に不動産の相続で相続人間の話し合いが拗れる事案を目立っています。

価値が算出しにくい

複数の子や相続人は平等あるいは相続分にしたがって、相続財産を分けることになりますが、不動産の場合、まず、不動産価値の客観的な評価が難しく、分ける対象となる相続財産の価値の決定という入り口からして大きく揉めるリスクがあります。

そもそも、不動産は、土地も建物も、1つとして同じものは存在せず、かつ、客観的な価値を図る物差しとなる明確な基準存在しません。

結局のところ、気に入った人がいればより高く売れることになりますし、なかなか売れなければ値下げしてでも再度売りに出すのが現実です。

そのため、相続財産に不動産が含まれる場合、相続財産の客観的な価値を決定することがまず難しいです。

実際には、類似条件の取引事例や鑑定も利用することになりますが、一義的に価値が決まるものではありません。

さらに、相続財産の不動産の価値が決まったとして、次に相続における具体的な分割方法も容易ではありません。

売却して現金化しないと分割が困難

法律上は、対象財産が現物できるのであれば、現物分割も可能ですが、不動産を現物分割することは困難です。

不動産の場合、実際には、兄弟姉妹の相続人全員で売却に合意して売却し、換金した現金を分割するか、誰か相続人1人が対象不動産を単独相続する代わりに、他の相続人には代償措置として金銭補償を講じることになります。

対象不動産を相続人のうち1人が単独相続する場合には、実際に不動産を売却するわけではありませんので、特に代償措置を講じる前提となる不動産の価値算定が問題となってきます。

現金や預貯金などの金融商品を除くと、不動産の価値は動産以外では高額となることもあり、不動産相続では特に相続人間で揉めるケースが多いです。

親の死後とるべき手続

被相続人である親が死亡した場合、法律面では相続手続、税金面では相続税の申告手続を忘れずに確認して下さい。亡くなった方に収入が有った場合は、準確定申告も必要です。

借金の方が多い場合、3ヶ月以内なら相続放棄が可能

相続で特に気を付けたいのが、相続放棄です。被相続人(亡くなった方)の死亡後、3か月以内に相続放棄をしなければ、単純相続となり、債務なども承継してしまいます。

相続財産である不動産を売却したりすると、相続承認とみなされる場合もあり、相続放棄出来なくなりますので注意が必要です。

相続にあたっては、被相続人に想定外の債務がないか、よく注意して下さい。

被相続人が知人に頼まれて賃貸借契約の連帯保証人になっているケースはよくあります。

原則として、賃貸借契約の保証人の地位も相続されてしまいますので、財産と並んでどのような債務があるか、よく確認する必要があります。

事前に争いを避ける方法

相続人が複数いる場合、生前から相続についての考え方を折に触れてよく話して説明しておくと、死後に相続人が真意を誤解するリスクが減ります。

また、事前に相続トラブルを防止するためには、公正証書で明確に遺言書を作成することが重要です。特に、相続人が多数にのぼる場合や、対象財産が多い場合には、早いうちから準備を進めておく必要があります。

空き家問題も相続が原因

社会的に問題となっている空き家問題も、相続を機に発生することが多いです。

子供らが上京して地元に戻らず、誰も実家の不動産に居住しない場合、わざわざ管理費用を掛ける動機がありません。

加えて、現在の税制では、更地の評価額が高くなっているため、管理する人がおらず朽ち果てた建物でも、費用をかけて更地にすると、かえって固定資産税が高くなるという事態になります。

これを嫌って全国で空き家が増えていますが、法改正により、行政が危険な空き家を代執行により撤去したりすることが容易になりました。危険な空き家が形式的に残っているだけである場合、固定資産税の軽減特例措置を見直すことも可能となっています。

リフォームなどによる不動産の再活性化

したがって、今後は、実際には使用する予定が全くない空き家を相続した場合、空き家として残しておくメリットは徐々に減ります。リフォームや数世代同居、賃貸事業に回して不動産を活用するといったケースが増えてくると予想されます。

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星野 宏明 (弁護士)星野法律事務所

東京弁護士会所属 中国語対応・外国関連企業・太陽光自然エネルギー・農業生産法人・一般顧問業務・ベンチャー企業・外国人事件・家事、離婚事件等を中心に対応しております。メールや電話等・依頼者との連絡におけるレスポンスの速さ・丁寧な経過報告・方針説明サポート...

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