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法教育を通じて、子どもたちへの法律の教養にも従事する、上野中央法律事務所の中尾信之弁護士にインタビュー。

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更新日:2019年07月26日
法教育を通じて、子どもたちへの法律の教養にも従事する、上野中央法律事務所の中尾信之弁護士にインタビュー。のアイキャッチ


法教育の促進、台東区の地域活動、すぐ相談できる街の弁護士として、日々、法律のスペシャリストとして従事する弁護士がいる。

台東区は上野。
JR線、銀座線「上野」駅から徒歩2分の場所に、上野中央法律事務所はあります。

上野中央法律事務所 中尾信之 弁護士

今回、お会いしてきたのは、上野中央法律事務所の中尾信之弁護士先生だ。

現在は、台東区の法曹界弁護士グループの副幹事長として、各専門家と連携し、台東区の地域活動にも参加。
法教育にも力を入れていて、子ども達に実際に模擬裁判をしたり、ルールを0から作るようなプログラムをやったり、多彩な体験で法律の考え方、大切さを伝える活動もしている。

もちろん、街の弁護士としても年間の相談件数は去年を上回るペースで推移し、多くの相談・依頼もうけている。

様々な活動に従事する中尾先生に、これからの法教育のあり方、台東区での活動を中心にインタビュー。

上野中央法律事務所 中尾信之 弁護士

 

■上野中央法律事務所に関して

---まず上野中央法律事務所の特色、強みを教えてください。

特色・強みとしては二点だと思います。
まず一点目は、昨年の相談件数が150件を超えていて、今年もそれを超えるようなペースでいっていますので、そういうような相談件数の実績を通じて、ご相談者にはストレスのないアドバイス、ご相談者の気持ちに寄り添ってアドバイスをするっていうことを心掛けているということです。

二点目としては、私は現在、台東区の住宅宿泊事業検討会の副会長をしています。

それに台東区法曹会という弁護士グループの副幹事長もしておりますので、そういう台東区から委託を受けた仕事であるとか、もしくはその地域の活動を通じて、税理士さんであるとか、司法書士さん、行政書士さん、建築士さん、土地家屋調査士さんという、いろんな方とお知り合いになるんですが、そのネットワークがありますので、そのネットワークを通じて事案の処理というものができるというところも強みだと思っています。
連携が強いので、逆に税理士さんとか、司法書士さん、行政書士さんからのご相談もありますし、こちらからお願いすることもあります。

---住宅宿泊事業検討会ではどのような活動をされているのですか?

住宅宿泊事業検討会、要するに民泊です。
その民泊の検討会の副会長をやっています。

今、住宅宿泊事業法っていう法律ができ、それを条例に結構委ねているので、今度、台東区の条例を作るっていう作業を来年の3月ぐらいをめどにやるんです。
それに向けた検討会、要は条例を作る検討会です。

需要はあるんですが、なかなかさっきも言っていた、その住宅地と商業地が混在しているようなエリアなので、そうすると住宅っていうところからの抑制というか、反対の意見は正直多いです。
あくまで私は、学識経験者ということで呼ばれて、法律的な意味合いのところからの意見を言ったりとか、整備をしたりっていうところが中心です。

上野中央法律事務所 中尾信之 弁護士
上野中央法律事務所 中尾信之 弁護士

---この上野に事務所を構えた理由って何かあるんですか?

いい意味で雑多というか、上野という街が好きだったっていうことと、やっぱり商業地と住宅地が分かれているわけではなくて一緒になっているんです。
商業地であり、住宅地であるっていう所なので。

そういう意味で言うと、企業の相談も受けられるし、一般のお客さまの相談も受けられるというところでここを選んだということです。

---なるほど。事案の構成比率、どういう相談が多いですか?

やっぱり圧倒的に個人が多いです。
ただ、そうは言っても企業の顧問もいくつもありますので、そういう意味では企業の仕事もしています。

相談が多い中心の分野は三つです。
離婚、相続・遺言、債務整理、この三つです。
なかでも離婚は多いです。

やっぱり土地柄というところもありますし、若い方も多いですし。

---また、上野という場所はアクセスもいいので、多方面からご依頼、相談等多いですか?

おっしゃるとおりです。
特に私の事務所は、夜間とか土日祝日の相談もやっていますので。
例えば、仕事帰り、学校帰りでご相談っていう方も非常に多いです。
予約さえ取ってもらえば対応させていただいております。

 

■中尾信之弁護士について

---中尾先生が弁護士を目指した理由、キッカケは何ですか?

正直言うと大した話ではないんです。
私の兄が検察官なので、検察官と弁護士って司法試験という試験は一緒なので、兄が受かるんだったら私も受かるという気持ちがありました(笑)。
あと、人の相談に乗るのは昔から嫌いではなかったんですよ。
結構いろいろ相談されたりとかしたんです。
ただ、その中でやっぱり専門的知識がない中で安易にアドバイスをしてはいけないっていうところもどこか気にはなっていたので、じゃあその中で、法律の専門家としての知識も持ちたいということで、弁護士になろうと思いました。

上野中央法律事務所 中尾信之 弁護士

---検察官、裁判官という道もあったと思うんですけど、そこは考えにはなかったのですか?

全く考えなかったです。(笑)
本当に弁護士になりたいと思って弁護士になりましたので。

---弁護士になる前、弁護士業の苦労話を教えてください。

今の話の中で弁護士になるまでのところで言うと、私は弁護士になるまで10年かかったんです。
10年かかったので、なかなか試験に受からなくてそこで苦労したっていうのはあります。
ただ、今となっては遠回りだったけれども、そこで苦労したので今困っている方の気持ちが分かるなとは自分では思っています。
それがなるまでです。

なったあとの苦労って、99パーセントは苦労みたいな仕事ですので(笑)。

---なつほど(笑)。弁護士になってからはありますか?

特にさっき言った案件で遺言の依頼を受けることが多いんです。
遺言を作って、その遺言執行者っていうことで依頼を受けることが多くて、そうすると、ご依頼者のご臨終とかに立ち会うとか、そういう機会に接することが多いんです。
そうすると、どうしてもしょうがないんだけれども、やっぱり一緒に遺言を作って、せっかく懇意になって信頼関係もある方が亡くなったりすると、そこはかなり心は痛みますね。

---やはり人に寄り添う、依頼者と近いお仕事でもあると思うので、そこは大変な一面ですね。

そうですね。
それは致し方ないことだと思いますけど。

---先生の趣味、リフレッシュするためにやっていることは何かあったりしますか?

私は食べること飲むことが好きなので、リフレッシュという意味ではよく友人とか、事務所の飲み会をやったりして(笑)、そこで食べたり飲んだりするのは好きです。
ただ、やっぱりそろそろ健康には気を付けないといけない年なので(笑)、そこは考えながらですね。

 

■お仕事に関して

---次はお仕事中で一番先生が大切にしていることとか、気を付けていることは何ですか?

私はいつも言っているんですけど、お客さま、ご相談者に対して「親身になって丁寧に」というのがモットーなんです。
更に言うと、お客さまに寄り添ってアドバイスをしたり、事案の解決をしたりっていうところを気を付けています。
お客さま、ご依頼者と同じ目線に立ってアドバイスをしたり、事案を解決するところです。

---その中で先生が差別化できるポイントとは何ですか?先ほどお話した、台東区での活動はそうだと思うんですけど。

まず相談件数の実績があるので、相談は日々いただいてますし、ストレスないアドバイスはできると思っています。

それと台東区の仕事も含めて、地域活動はいろいろやらせてもらっていますので、その中でいろんな専門家とのネットワークがありますので、それが使えるっていうところかなと思います。
お客さまによっては「台東区の先生を紹介してください」っていう方が結構多いんですよ。
台東区の税理士さんとか、台東区の司法書士さんとか。

やはり、地域がら地元愛じゃないけど、その地元に頼みたいっていうのは傾向としてあると思います。
都心の大きな事務所に行くこともいいことですが、うちの事務所にそもそも依頼をしているという時点で、その地域の所の人に頼みたいっていうところは、元々そういうお客さまだとは思いますけどね。

---地域密着とい点、繋がりは広くありそうですね。

そうですね。
さっきの上野で開業したっていう理由も、やっぱりこの地域にあって、この上野という地域が好きなので、そこでこの地域のために仕事をしたいっていう部分もあります。

---中尾先生は様々な弁護士業以外で地域の活動もしていると思うんですけど、その中での法教育について、まず法教育の現状から教えてください。

まず平成23年に学習指導要領が変わったんです。
その中で法教育の重要性というのがうたわれていて、国として児童生徒に教育の中で法教育が重要だっていうことで、そもそもそういう指針になったということです。

まず現状としては東京弁護士会としても法教育活動ということで、かなり力を入れていまして、私は今、東京弁護士会の法教育委員会の副委員長をやっているんです。
東京弁護士会としても、例えば模擬裁判とか、ルール作りとかいうプログラムがあって、それで出張授業をやるプログラムとか、東京地方裁判所などで裁判傍聴をして意見交換をするとか、そういう裁判傍聴とかのプログラムは積極的にやっています。

なぜ必要かということに関しては、社会の基礎になっている法とか法制度そのものも学んでもらうことも重要なんですけれども、更にその元になっているような考え方、ものの考え方っていうのを若いうちからそれに触れてもらうっていうことが重要だっていうことです。

上野中央法律事務所 中尾信之 弁護士

---小・中・高・大学、教育機関はどこが多いですか?

東京弁護士会でやっているプログラムとしては、小学校高学年から、上は小学校、中学校、高校、大学もやっていますし、社会人の団体もやっていて、特に高齢者の地域の活動の中で裁判傍聴をやりたいっていうオファーもあって、それも受け入れています。

---主にやる活動としては、例えば小学校とかだったら授業みたいな感じでやってたりするのですか?

そうです。
例えば模擬裁判だと、学校に行って、クラスで検察官役、弁護人役、裁判官役に分かれてもらって、ある程度はシナリオは用意しているんですけど、自由な質問とかをしてもらって一つの裁判をやるというのもあります。

それと最近多くなってきたのが、ルール作りといって、例えば、それぞれ5~6人ぐらいのグループになってもらって、そのマンションの中の住民Aとか、住民Bとかになりきってもらって、その中で、お互いにマンションのルールを作りましょうとかいうようなことはやっています。

---いい企画ですね。実際受けている子どもたちの反応はどうなんですか?

おおむね、みんな「楽しかった! 楽しかった!」って言います。
そもそもプログラム自体が正解がないんですよ。
正解は特に用意はしていなくて、むしろ何かの結論に至る過程というか、理由付けみたいなところのほうが重要だよっていうことは言っています。

そうなってくると結構自由にいろいろ発言をしたりとか考えたりする中で、目標はそんなに高いところには設定していないので、それで達成感もあるし、自分でいろいろ発言をしたり考えたりする中で、最終的には「楽しかった!」って結構みんな言います。

---それも、やりがいはありそうですね。

はい。
やっぱり弁護士に会うっていうので、私自身も大学生ぐらいになって初めて弁護士に会いましたので(笑)。
普段、小学校とかで弁護士に会うっていうことも、子どもたちにとっては新しい経験なのかなと思います。

---そうですよね。それは確かに、会う機会はないですよね(笑)。

だから、そういう意味で言うと、弁護士会の広報活動の一環でもあるかもしれません。
元々ハードルが高いというか、敷居が高いっていうところなので。
弁護士の職業、実際の弁護士のイメージの緩和にもつながるかもしれません。

私は弁護士7年目なんですけれども、もう1年目の時から法教育委員会に入っています。
1年目は奈良の事務所にいたんですけれども、そこで法教育委員会に入って、2年目から東京に移ってきて、それで同じように法教育委員会に入りました。

---これから法教育の活動に関してのビジョン、方向性の中尾先生のお考えを教えてください。

本当を言えば、都内の全公立・私立で年に1回ぐらいはやりたいです。
しかも小学校だったら高学年に対して、年に1回は弁護士が来て何か法教育授業をやるっていうのは理想だと思います。

ただ、そうなってくるとマンパワーもありますし、もっと言えば一番大きなのは予算ですね。
そうなってくると国であるとか、都であるとかっていうところの予算的な枠組みは絶対必要になってくると思いますので、そういう意味で言うと、そこまで働きかけるためには、今のレベルをもっとブラッシュアップしていく必要があるかなと思っています。

---今の形式だと、学校から依頼が来てっていう感じなんですか?

そうなんです。
全学校、全学年にできたら理想ですけどね。
でも、警察とか消防とかは年に1回ぐらい来てやりますよね。
だから弁護士が来てもいいかなっていう。

---確かに。触れる機会があるのってすごくいいですよね。

上野中央法律事務所 中尾信之 弁護士

 

■最後に

---弁護士業7年振り返ってみて、いかがでしたか?

この事務所は開設して4年目に入り、4年半ぐらいです。
ありがたいことに仕事は途切れないので。
ただ、その代わりにたくさんの仕事を抱えていますし、しかも地域の活動もやりながらなので、非常に大変ではありますけどやりがいはあります。
それに、事案の処理もそうですし、地域の活動っていう意味でも本当に心底、たくさんいろんな経験をさせてもらいました。

最初弁護士になりたての頃に、今7年目でこれだけいろいろやっているとは全く想像はしていなかったですし、その中で専門家や地域の方とかもそうですし、いろんな方とも知り合いになれたり、非常に多くの経験もしたし、多くの方と知り合いになれたっていうのは振り返ってみると大きいです。

---今後の事務所の展望や、中尾先生が目指す弁護士像を教えてください。

ホームページにも書いているんですけど、私は「ホームロイヤー」というのを目指しているっていうのを書いているんです。

それは、お医者さんのホームドクターの弁護士版みたいなかたちで、かかりつけの弁護士みたいなイメージで、何かあったときにすぐ気楽に相談してもらうというものです。
「そんなに心配しなくていいですよ」っていうことであれば、そこで安心してもらえるんだし、「いや、これはちょっと本腰を入れてやりましょう」ってなれば、すぐに取り掛かるっていうところで、そのような意味で「ホームロイヤー」ということは目指しています。
それはずっと事務所が続く限りは目指したいなと思っています。

---最後に、相談に来られる方、インタビューの記事を見てくれた方に一言、何かいただければなと思っていて。

とにかく早期発見、早期解決が一番重要ですので、先ほどのように何か不安があったら、そこで自分で悩んでしまうんじゃなくて、まず弁護士に気楽に相談するというのがいいと思います。

特に私の事務所の場合には、初回の相談は30分無料ですので、まずいったん話を聞いてみて、そこから考えるっていうことでもいいと思います。
とにかく早めに、法律問題で困ったなと思ったら、すぐに連絡をいただいて予約を取っていただいて来てもらいたいということです。

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中尾 信之 (東京弁護士会所属 / 上野中央法律事務所)

身近に起こるトラブル・問題もまず相談することによって、迅速な解決・円満な解決につながると考えております。 当事務所は、お客様からすぐ相談を受けれる体制を整え、「かかりつけ弁護士」を目指し、日々ご依頼者さまに近い存在であるような環境づくりをしています 早めに相談をいただくことによって、早期解決、問題が深刻化しないように防げることがありますので、まずはお気軽にご相談ください。

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