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小規模宅地の特例で最大80%評価減で相続税が減税される?

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更新日:2018年12月29日
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物を売り買いするときには定価に沿って金銭を支払います。1000円の商品であれば同額を支払うはずですね。

しかし、1000円の商品が50%オフの500円になることもあります。販売セールや商品自体に安くなる事由がある場合は定価よりも安価になることが多々あります。誰でも同じ商品であれば安い方を購入したいと思うはずです。

実は相続税にもこうした実際の評価額よりも減税されるケースというのがあるのです。

それも最大80%評価減されるという恩恵を受ける事が出来ます。

相続税は往々にして金額が大きいので、この数字がどれほどの利点をもたらすか想像に難くないはずです。

そうした恩恵を受ける事の出来る要素を小規模宅地の特例と言い、相続対策としても利用されるシステムです。

今回は相続をされる、考えている方にとっては頼もしい味方である小規模宅地の特例をご紹介していきます。

一般の方には大変聞きなれない言葉だと思いますので、仕組みから実際の使用例まで丁寧に解説したいと思います。相続額、ひいては支払う税金にも影響する事柄なので、ぜひとも覚えて帰ってください。

なぜ小規模宅地の特例は評価減されるのか

それでは、どうして小規模宅地の特例は大きな評価減が見込めるのか見ていきましょう。

評価減が行われる理由の一つとして、生活により密接に関連している宅地が対象であることが挙げられます。つまり、普段から住んでいる住居や自営業で利用する店舗などです。

こうした生活の根幹となる宅地に相続するからと言って、そのままに評価額に相続税を掛けてしまうのでは、何のために相続するのかわかりません。

誤解を恐れずに簡単に言ってしまえば、基礎的に受け継いでいく部分に対しては大幅な評価減、つまり、相当な減税をしますよというシステムです。

相続をする側にとっては大変ありがたいシステムですが、ある一定の条件を満たさなければ小規模宅地の特例は適用されません

ある一定の条件とは、大まかに3つあります。

まず一つ目は、被相続人=相続する遺産を持っていた人と配偶者が対象となる土地を取得した場合。

次に二つ目被相続人とその親族が対象となる土地を取得し、土地を申告期限まで保有し、住んでいることです。どちらも被相続人と同居しているということが条件になります。

三つ目の被相続人と一緒に住んでいない親族が対象となる土地を取得した場合はやや難雑です。

被相続人に住まいが一緒の配偶者や親族がおらず、相続を行う3年前まで自身、及びその配偶者が所有する住居に住んでいないというのが条件になります。

さらにこちらも相続税の申告期限までに保有している場合に限ります。

正直、どういうことか分からないという方もいらっしゃると思いますので、簡単な例でそれぞれ見ていきましょう。

一つ目は言ってしまえば、被相続人と一緒に住んでいる配偶者の方であればOKということです。

そして、二つ目は、一緒に住んでいる子供が続けて住む場合であれば小規模宅地の特例に当てはまるということになります。

最後のややこしい三つ目ですが、こちらも住まいが同じでない子供であっても、自身所有でない賃貸住宅などで生活している場合は、適応内ということです。もちろん、被相続人と住居が同一の配偶者、親族がいない場合に限ります。

具体的な減税効果

では、実際にどれほどの減税効果が期待出来るのでしょうか。

小規模宅地の特例は、要件によって対象範囲であったり、評価減割合が変化します。

まずは最大限の減額度合いである80%に当てはまる要件を紹介します。

80%の減額が見込める要件は、貸付事業用宅地以外の事業宅地特定居住用宅地の場合です。

前者は、賃貸物件など、貸し付けて収入を得るような事業以外の宅地のことです。駐車場などの月極で貸す事業も貸付事業用宅地に当てはまりますのでご注意ください。

次に特定居住用宅地というのは、言うなれば普段住む用途で利用していた宅地のことです。特定居住用宅地は330㎡、貸付事業用宅地以外の事業宅地は400㎡が限度面積となっています。

そして、上記にも出てきた貸付事業用宅地は最大評価減は50%となっており、200㎡が最大限度面積です。

分かりやすく特定居住用宅地が適応される小規模宅地の特例について紹介します。1㎡40万円で200㎡の土地があるとしましょう。土地の価額は40×200=8000万円ですね。

特定居住用宅地の限度面積は330㎡で80%減額されるので、まるまる恩恵を受ける事が出来ます。40×0.8×200=6400万円が小規模宅地の特例で減額されることになります。

間違えてはならないのが6400万円になるのではなく、6400万円が減額されるという点です。大変大きな効果ですね。

実際は8000万円に対して相続税を支払わなければならないところを、8000ー6400=1600万円に対する相続税を支払うのみで良くなります。

こうして価額が大きければ大きいほど、減額効果も大きくなるので、ぜひとも小規模宅地の特例は知識として身に付けておきたい要素です。

相続する上で有効的に利用するには

大変、相続人にとってメリットのある小規模宅地の特例ですが、下準備をしておかなければ有効的に利用することは出来ません。

いくつか条件があることをご紹介しましたが、特例を受けたいのであれば条件を満たすように行動することが大切です。配偶者や子供と同一住居で共に過ごす、取得するということを意識的に行っていかなければなりません。

自分では特例を受けられる、僅かな税金を支払うだけで済むと考えていても、実際には条件を満たしていないとなれば目も当てられません。当然、支払う予定だった税金、出払うお金にも齟齬が生じるので、計画も何もなくなってしまいますね。

受け取ることの出来る利点が大きいだけに計画的な利用を見据えて小規模宅地の特例による相続税の減税を目指してみて下さい。

この記事の著者

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吉澤孝明 (税理士)吉澤孝明税理士事務所

メーカーや商社などの職務経験を生かし、「税務署にはGIVEしない」をモットーに、より高い実務レベルでのアドバイスを行い、フランチャイズビジネス会計を得意とする一方、 建設業・広告代理店・芸能事務所・スポーツ選手などの幅広い財務・税務・経営の相談に従事し...

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