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【弁護士監修】夫の連れ子が夫の死後に豹変。遺産分割争いに。

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弁護士 古閑 孝 アドニス法律事務所

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更新日:2018年12月29日
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夫死後に夫の連れ子の態度が急変した

半年ほど前に夫が亡くなりました。いわゆるシングルファーザーであった夫と結婚し、私は夫の連れ子だった当時5歳と3歳の娘の母親となりました。そしてその後に娘が1人生まれ、私は3人の娘を分け隔てなく育ててきました。

しかし、夫が急逝した途端、長女と次女の態度が急変し、遺産の分割を迫られています。

夫の財産は不動産と預貯金、そして生命保険です。2年前に退職金で住宅ローンを完済しているので、預貯金は僅かしかありません。不動産評価格は約6000万円ですが、夫に遺言書はなく、2人の娘から法定相続分の財産を請求されています。娘たちに渡してあげられるだけの現金の用意ができるかどうかが心配です。

それに加えて、長女・次女とも高校を卒業し働いていますが、3女は中学から大学まで私立の一貫校に通いました。長女と次女は、自分の意思で進学を望まなかったはずなのに、今更3女の学費も生前贈与に当たると言ってきて特別受益分を遺産から差し引きするよう迫ってきます。私には、まったく理解できず、悲しくて仕方がありません。円満だと思っていた親子関係は完全に崩れてしまいました。いったいどうしたらよいのでしょうか。

遺産の大部分が不動産の場合の遺産分割協議

遺言書がなくても、円満に話し合いで遺産分割を行うケースはたくさんありますが、その反面、遺言書がなかったことでいわゆる泥沼の遺産争いに発展するケースも少なくありません。

今回のご相談者の方にとっては、分け隔てなく育ててきた2人の娘さんたちのまさかの言動に心を痛められていると思いますが、遺言書が無いこと、娘さんたちの態度を考慮すると、法定相続分で遺産分割協議を進めることの覚悟が必要かも知れません。

既にご存知だとは思いますが、法定相続の割合は、配偶者であるあなたが2分の1、3人の娘さんが残りの2分の1を3等分し、それぞれ6分の1ずつ相続することになります。

不動産は売却が可能であれば、売却することで売却金額をそれぞれの法定相続分に分ければ問題ありませんが、居住中であるなど、簡単に売却することが出来ない場合は、不動産を所有したいと思う者が、法定相続分に見合う現金を他の法定相続人に支払う形で分割を行うことが一般的です。しかし、それだけの現金を用意する事が出来ない為に、残念ならが住み慣れた住宅を手放すケースも少なくありません。

学費など教育費は特別受益に該当するか

大学について

教育費の特別受益についてですが、一般的に、学費が特別受益となるかどうかは、学費の金額や高等教育か否か、それに加えて親の収入、社会的地位などによって異なります。

そのような中で、教育費の特別受益として認められるのは、大学以上であることが多く、高校教育までは親の扶養義務として考えられています。そして、その基準も単に大学以上と言うわけではなく、医学部など格段に高い入学金などに限って認められるケースが多いようです。

留学について

仮に留学していた場合、留学費用について特別受益の主張をする場合も多くありますが、これも一概には認められず、その当時の親の資力やかかった費用などによって判断基準は様々です。

ご相談者の2人の娘さん方は、本人の意思で大学への進学を望まなかったわけです。そして少なからず、高等教育までは受けていますので、特段教育に不利益があったとは考えられません。

私立の中学校など

中学から私学に通ったという事が特別受益として認められるかと言えば、極めて難しいと考えられます。今や中学受験で私学に通う事など珍しい事ではなく、その学費を捻出する為に、他の子ども達の生活が著しく脅かされたわけでなければ何ら問題はありません。受験をし、進学するのは、個々の努力による所が多く、大学進学が特別受益と見なされる事は極めて希なケースと考えます。

最後に

2人の娘さん方がどのような考えに基づいてこのような請求をしてきたかは分かりませんが、一度拗れてしまった関係を修復することは容易ではありませんので、まずは冷静に話し合いの場を設け、相手の本意を知る事ができれば、意外と問題の解決の糸口が見つかるかもしれません。

しかし、それでも解決できない時は、やはり専門家に委ねることを検討して下さい。直接の交渉で、益々傷口が広がり、精神的な心労を抱えて苦しむことも少なくないからです。

いずれにせよ、円満な解決が為される事を祈っています。

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