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【弁護士監修】銀行預金を相続する時に必要な6つの注意点

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弁護士 古閑 孝 アドニス法律事務所

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更新日:2019年04月15日
銀行預金を相続する時に必要な6つの注意点のアイキャッチ

相続で多いのが銀行預金の相続です。銀行預金の相続というのは名義変更をすることです。手続きの方法や必要書類なども交えながら「銀行預金を相続するのに必要な6つの注意点」について紹介させていただきます。

名義変更はどうやってするの?

名義変更は被相続人(預貯金の名義人である死亡した人)の預金通帳である銀行で行います。通帳だけを持っていっても、名義変更はできませんので、あらかじめ銀行へ問い合わせをすれば特に必要なものなどがあれば通知してくれるでしょう。銀行のホームページをチェックしてみるのもひとつです。

名義変更での必要書類は?

必ず必要になるものについて紹介いたします。

【名義変更で準備しておいたほうがいいもの】

・被相続人の戸籍謄本(出生から死亡時まで)

・相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書(発行から3か月以内のもの)

遺産分割協議書(場合によってはいらないこともある)

・預金名義変更依頼書(相続人全員の署名、実印が必要になる)

遺産分割協議書って何?

相続人全員が遺産分割について同意したことをまとめたものです。手書きでもパソコンでもどちらでもいいのですが、最後の部分でサインする相続人の住所、生年月日や署名については手書きがいいとされています。署名と一緒に押印するのは実印がいいようです。

相続人が複数人となる場合は、コピーでなく、原本を相続人分準備します。日付は被相続人の死亡日とします。不動産や預貯金は登記簿に記載されている住所や面積、通帳に明記されている口座番号、支店名、預金の種類などを転記するようにします。

具体的に必要な手順についてみていきましょう。

必須記入事項

  1. 日付…被相続人の死亡日(右寄せ)
  2. タイトル…遺産分割協議書(中心寄せ)
  3. 被相続人の名前、住所、生年月日、死亡年月日を順番に、それぞれ左寄せで記入する
  4. 文章…遺産分割協議によって、相続人たち(姓名を記入)は協議内容に合意したという内容の文面にする。
  5. 1.次の遺産は〇〇が取得する

    →この次に、(1)、(2)というように、預金や不動産など取得した財産についての箇条書き(登記簿や通帳の内容の転記内容)にする。

    →例)預金の場合。銀行名、支店名、預金の種類、口座番号、金額(金○○円と記入)

    →相続人が複数いる場合は、2.次の遺産は△△が取得する…など連ねていく。
  6. 注意書き…「遺産分割協議で判明されていない、被相続人の他の財産があった場合は別途協議する」という注意書きを署名の前に書いておくこと。
  7. 「記」…署名の最初にタイトルとして記入する(左寄せ)
  8. 遺産分割協議の日付(左寄せ)
  9. 住所(左寄せ)
  10. 生年月日(左寄せ)
  11. 署名、捺印(実印)(左寄せ:印鑑は署名の横におす)

    →被相続人との関係(妻、長男など)を署名の前に(長男)などと記入しておく。
遺産分割協議書の書き方・雛形・サンプル集
ここでは、遺産分割協議書の書き方・雛形・サンプル集をダウンロード出来る様にしております。

遺産を分割するにあたり、分割する内容を相続人...

名義変更には期限があるの?

相続税の場合は死亡を知った日から10ヶ月以内に申告書を提出しないといけません。贈与税の場合は毎年1月1日から12月31日までの贈与分を、翌年の2月1日から3月15日までに申告しないといけません。相続税の還付を受けるには5年以内に還付申請をしないといけません。

銀行の名義変更の場合は、相続開始の日(被相続人が死亡した日)からの期限というものはありません。遺産分割協議がまとまれば名義変更ができるということになります。

こんなケースは特に注意

預金の名義変更はこのような順番になっています。

遺産分割協議が終了

→ 必要書類を提出して名義変更

→ 名義変更をした後に被相続人の口座を解約

ですから、相続人の一人が自分の持ち分だけを、名義変更をする前に、遺産分割協議は終了したからという理由で、自分の口座に振り込んでもらうということはできません。一部の金額だけを解約することができないからです。

葬儀費用を相続財産以外から払わなければならない

被相続人(財産を与える人)が資産家であるにもかかわらず、相続人がそうでない場合は、葬式費用などは現金で必要になります。この場合で、盛大なお葬式をされるという場合は、遺産分割協議をしていては葬式代金が間にあわないということもあります。そのような場合は、被相続人の生前に、葬儀代金だけを元気なうちに贈与しておいてもらうというのもひとつです。

手続きが面倒だと思ったら?

相続税の申告を税理士に依頼される場合は、預金の名義変更や遺産分割協議書の作成も代行してくれるところもあるようです。ただし、遺産分割協議が終わらない限り、遺産分割協議書は作成できないので、注意が必要です。そうなると預金の名義変更もできないということになります。

遺言書は遺産分割協議よりも効力があります。遺産分割協議でもめることが予測される場合や、相続人たちの合意が被相続人の生前にあり、誰がどの財産を相続するのかということがはっきりとしている場合などは、相続時の遺産分割協議書の作成の手間を省くためにも遺言書を被相続人に作成しておき、協力してもらうこともひとつです。遺言書も相続の申告と一緒に代行してくれるところもあります。

まとめ

いかがでしょうか?預貯金の相続は、遺産分割協議が終了し、必要な書類を準備してはじめて名義変更ができるということがわかりました。相続で迷われた場合は、相続専門の税理士にご相談ください。

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古閑 孝 (弁護士)アドニス法律事務所

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