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紛争解決相続のADRの立ち上げなど行ったシニアボクシングを趣味とする弁護士先生に会ってみた。のアイキャッチ

紛争解決相続のADRの立ち上げなど行ったシニアボクシングを趣味とする弁護士先生に会ってみた。

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2017年01月24日 公開
紛争解決相続のADRの立ち上げなど行ったシニアボクシングを趣味とする弁護士先生に会ってみた。のアイキャッチ

目黒の東口の徒歩3分の所に医療過誤を多く取り扱う伊藤紘一弁護士先生にインタビュー
そもそも、医療過誤とは?医療における過ちによって患者に被害が発生し、巷では医療ミスとも指し、どちらかと言うと医療ミスという方が一般的ではないだろうか?
医療技術の未熟・いい加減な診療行為・不適切な医療器具・薬剤などの使用などが原因とされており、具体的には誤診・診断の遅延・手術ミス・事故(注射・輸血・誤薬使用・看護)などが多い。

伊藤紘一法律事務所 伊藤紘一弁護士
伊藤紘一法律事務所 伊藤紘一弁護士

インターネットで医療過誤の民事訴訟は年間800件程度という事で、患者側の勝訴率は約20%、専門性が非常に高く、過失立証も難しい事案と言えるのではないだろうか?
なんと伊藤先生はご実家が医者というのに医療過誤を取り扱い、現在も医療ミスによって命を落としていまった親族の方や健康を害されてしまったフォローなどを行っているという。

また、ADR(裁判外紛争解決手続)の団体の立ち上げを担い、シニアボクシングにも精を出すアグレッシブな一面も!
そんな先生の考え方などをインタビュー

伊藤紘一法律事務所に関して

伊藤紘一法律事務所 伊藤紘一弁護士

伊藤紘一法律事務所を目黒で設立した経緯

最初はイソ弁として銀座の事務所に勤務していたのですが、そこのボスが高齢になり、独立することを考え始めたんです。
当時、私の父が医師をしており目蒲線の西小山で診療していたんですが、その時はあまりお金が無かったこともあって、最初はその上の二階を改造して事務所を設立しました。

そういう事もあって西小山にはかなり地縁があるから、そこに住む方々との懇意な関係が保ちたいなと考えて、それで新しく事務所を作りたいなと考えた時に、ここに事務所を設立することにしました。

--弁護士歴はどのくらいですか?

弁護士になったのは30歳の時だから、44年です。

--銀座の事務所ではどのくらい?

銀座の事務所では4年間で、その後は独立して自身でやっています。

--目黒の良さとはどういう所ですか?

すぐそばには商店街や住宅街、また自然植物園もありますし、霞ヶ関や大手町などの純粋なオフィス街と比べて街自体の雰囲気が親しみやすい所です。

--法律事務所報を出されていますが、どのくらいの頻度で発行しているんですか?
伊藤紘一法律事務所 伊藤紘一弁護士
6月と12月の年に2回、郵便で千通以上送っています。
暑中見舞いや年賀状の代わりのような感じで出しています。

--法律事務所報は前からやっているんですか?

これは独立した時くらいからやっているので、もう40年程になります。

現在の弁護士事案の構成比率はどんなものでしょうか?

顧問会社からの関係の依頼も多いんですが、医療過誤と相続が多くて8割くらいが個人です。

独立当時はイソ弁の時からのお客さんからの依頼が多かったので、売り掛けの回収だとか借地借家だとかの一般民事が主でした。

何故医療過誤を扱うようになったかというと、イソ弁時代に私が結婚したときの仲人が検事さんだったんですが「伊藤君、これやってみないか」ということで医療過誤の案件をくれたんです。
医療過誤というのは勝訴を勝ち取るのが難しいんですが、それを上手く解決したということで今後特化してやろうという事で、そこからだんだん増えていったんです。

伊藤紘一法律事務所 伊藤紘一弁護士
※医療過誤の事案の際、医用X線写真観察器も事務所にはある。通常『シャウカステン』と呼ぶみたいだ

--相続や医療過誤の案件というのは時代によって変化や特徴があるものなのでしょうか?

相続は、揉める理由というのもそれぞれの特色があるんですね。

最初の相続事件で印象に残ってるのが、北海道の網走の網本の事件なんです。
お兄さんが鎌倉に住んでいて、同族会社を二社持っているお父さんが亡くなったんです。
そうすると、漁業権なんかが資産価値となっている会社の株価の計算って特殊で難しいんです。
当時、私は中小企業診断士の資格を取っていたので財務分析なんかも出来ましたし、証拠保全をして帳簿を全て出してもらって、それを元に株価評価したんです。

結果、その案件は成功して依頼者はとっても喜んでくれて、今でもずっと鮭のお歳暮を贈ってきてくれます。
結構エネルギーも使ったけれども、興味がある事件でした。

伊藤 紘一弁護士に関して

伊藤紘一法律事務所 伊藤紘一弁護士

なぜ?弁護士を目指そうと思ったのでしょうか?

早稲田大学を卒業して、最初は医療金融公庫に勤めていました。
医療金融公庫というのは病院やお医者さんにお金を貸す半官半民の機関なんですけど、医師の息子である私はあえて法律の仕事を選びました。

なんとなく、医師というのは患者さんばかりを相手にしていて世間が狭いんじゃないかと思っていたんです。
高校生の時に広津和郎の松川事件なんかを読みまして、世の中にはいろんな矛盾があってそういうものに切り込まないとせっかくの人生面白くないんじゃないかなという漠然とした想いがあって、それで法学部に入ったんです。

大学卒業後、社会でもまれるうちに「受験新報」という雑誌に何回か投稿しているうちに二度ばかり一番になって、それでちょっとやってみようかという気になったんです。
その後は医療金融公庫を辞めて法律事務所の事務員や、最後の方はサウナのボーイもやりながら(笑)試験勉強をしていました。

--ご両親の反対は?

医者の息子という立場上、医療過誤を扱うという事で反対されると思われると思いますが、反対などありませんでした。

お客様への考え方や大切にされていること

なるべく依頼者の話を良く聞くという事につきます。
途中で「そんなもの駄目だよ」なんて言ってしまうと話す気がなくなってしまうと思うんです。
ある程度の筋道を立てて納得の上で今後の方向性を決め、決して弁護士が独断で進めてしまうという雰囲気になるのは避けたいと考えています。
どういう戦術がその方にとって有利かということは、話を聞いた上でよく説明するようにはしています。

44年の中で一番心に残っている事案に関して

相続の問題では、先ほどの網走の事案です。

医療については、EBウイルスによる血球貪食症候群というものにかかっていた人が、なおかつ抗生剤に耐性がある菌が出来てしまったという事案は印象的でした。
医師が血液の分析をしないで抗生剤を処方してしまったので耐性菌が出来てしまったんです。
血球貪食症候群というものにかかっていて、なおかつそういう事があったから、一審の裁判官が仮に耐性菌の処置が上手くいっても長生きは出来ないだろうということで、500万しか出なかったんです。

ところが一生懸命調べた結果、血球貪食症候群の初感染の場合というのは治るんだと、予後は悪くないという事が分かったんです。
早めに菌を同定して、それに適した抗生剤を早めに与えれば助かるんだという論理で高裁で進めましたら、500万が1億になったという事がありました。
依頼者も一生懸命だったし、私もいろいろと文献を集めて勉強しました。
結果的に最高裁でもこちらが勝ったんですが、全部で四年くらいかかったかと思います。

ボクシングをシニアでもしようと思ったきっかけ

伊藤紘一法律事務所 伊藤紘一弁護士
直接法廷でボクシングで殴り合い出来ればいいんだけれど、そうはいかないですから。(笑)

年をとると、だんだん気弱になってくるんです。
足腰が弱まらないということが仕事をする上で大事だし、やっぱり元気のなさそうな弁護士よりは元気のある弁護士の方が良いでしょう。
事件を進めていく上で身体を鍛えているということは、なんとなく精神的に役立つんです。

ボクシングは早稲田の学生時代から始めたんです。
途中で辞めてはいたんですが、また始めようと思ったのはスポーツクラブでボクシングのインストラクターが来たからです。

--ボクシングの頻度は?

週1回で、1時間もやれば汗だくですね。

医師も患者さんばかり相手にしているけれど、弁護士もストレスを抱えた人たちを相手にするので、こちらがストレスに負けてしまったら弁護士の仕事は出来ない訳です。
アドバイスする立場にいる人間というのは、ある程度正常な感覚を保つためにボクシングでもテニスでも何でも、身体を動かすことが必要だと思っています。
身体が続く限りはやっていこうと思っています。

--その他のスポーツについては

年に4、5回はゴルフもやりますが、あまり頻繁に行かないのでなかなか上達しないんです。(笑)
ゴルフはあちこち歩くのには良いんですけど、集中的に動いて汗をかけるという点ではボクシングの方が合っています。
人と一緒でないとやれないということではないので、一人でも出来るボクシングの方が性に合ってるかなと思います。

お仕事に関して、嬉しかったこと

伊藤紘一法律事務所 伊藤紘一弁護士

ADRとは?

ADRは何の略かというと、Alternative Dispute Resolution の事で、裁判外紛争解決手続などと訳されます。

米国社会というのは訴訟が多いんですが、裁判というのは時間もお金がかかったり、また勝訴しても相手が納得しない判決を下す訳だから、本当の解決にならないという反省が生まれてきたんです。
日本でも昔から調停というものがありますけど、またそれとも違って当事者の納得ということをもっと重視しようというものなんです。
法律家だけでなく、心理学者などのふさわしい人が間に入ることによって話合いで解決するということが、押し付けで無い当事者主体の問題解決の方法になるんです。
例えば、離婚事件における面会交流なんかも、法律家よりも得意な人がいます。
その事案にふさわしい人を間に立てることによって、問題を解決しようという動きがあるんです。

以前、私が扱った事件で、裁判では絶対解決しない事件が解決したんです。

どの様な事件かと申しますと、ある不動産屋が高層マンションを建てるんだけれども、それが日照権とか風通しとか周りへの交通の混雑だとかの問題で住民が反対したんです。
建築確認さえ通っていればそういう反対運動というのは通らないんですが、住民が建築反対の看板を大々的に掲げてしまって、これでは売れないということで困って申立されたんです。
じゃあ現地に行ってみようということで、まず住民の方々の話を聞きました。
そうすると、日照だとか駐車違反だとかゴミの問題だとかいうことに関して、言っている事の意味が分かるわけです。

また、住民の方々にもその物件の中に入ってもらって、リアリティを持ってもらう事にしました。
私がいろいろとアドバイスをして、ある程度住民の満足のいく計画変更にして妥結を得たんですが、こういう解決の仕方はADRならではだと思います。
裁判所だと現場まで行ってくれないんです。
住民の方々は「自分たちの話を聞いてくれる弁護士に初めて会った」と言って喜んでくれて、一升瓶を持ってきてくれました。(笑)

人間の理解というものは3つの要素があると思うんです。
アフィニティ、リアリティ、コミュニケーションです。
ARCというんですが、コミュニケーションが密になる程だんだんアフィニティやリアリティも増してくるんです。
現場に行って皆さんの話を聞くことによって、「直に話を聞いてもらった」というアフィニティ、現場を見ることのリアリティが生まれます。
「自分たちの話を聞いてくれる弁護士に初めて会った」という発言は、このARCの3つのバランスが均等良く揃ったからこそだと思うんです。

ADRの立ち上げのきっかけ

当時、京都大学の教授に連れられてアメリカ中の実際の現場を見てきたという経験が一つの要因です。
もう一つは、もう亡くなられたとある高名な弁護士が「裁判は紛争を拡散させるだけで解決しない。
むしろ話の分かる人が間に立って話し合いをすればもっと早く良い解決が出来る」と、先に二弁でADRを立ち上げた事が刺激になって、東京弁護士会にも作ったんです。

ADRのメリット・デメリット

メリットは、納得のいく解決が出来る事と、当事者主体だから疎外感がないことです。

デメリットは、相手がどうしても出てこないという場合に強制力が無いことです。
「そんなものには応じない」と言ってきた場合には、こちらから「裁判になるとこんなに大変だし、あなたの話も充分に聞きますから」という手紙を出してやっと出てきてくれたりもするのですが、普通裁判所はそんな親切なことはしません。
公序良俗違反の解決じゃいけないんだから、間にしっかりした人が入って交通整理をしないといけないと思います。

相続の問題でなぜADRが良いかというと、例えば介護における寄与分なんてのは裁判所に行くとよほど大変でないと認められないわけです。
しかしそれも話し合いで「そんなに苦労したならば」と、理解さえ得られれば、介護2級以上にならなくてもそれで解決するんです。
裁判所は調停だと相手の住所地の管轄があるけれど、ADRだと管轄がないので電話とファックスだけでやりとりして解決することも可能なんです。

世の中のトラブルというのは必ずしも法的な構成になじむものは10分の1くらいで、あとは感情的な問題だとかいろんなものが絡んでいる紛争なんです。
裁判の件数を増やそうとするとそれは無理があって裁判官を増やしたところで紛争はいつまでたっても無くならないから、だからこそADRを充実させないといけないと思います。

--弁護士に依頼するメリットは?

紛争の当事者は感情的な対立によってコミュニケーションが出来なくなっています。
だからそれを冷静な立場でやってもらえますし、法的な知識のバックアップもあり勘違いで損をすることはありません。

最後に

伊藤紘一法律事務所 伊藤紘一弁護士

弁護士歴44年に突入し、振り返って見ていかがでしょうか?

日本社会が変わってきたなという感じはあります。
それぞれの地域ごとの親戚縁者は昔の方が結びつきが強かったけれども、日本人はだんだんと孤立化してきている印象です。

それから、リーマンショック以後の若い人たちが収入が減ったことにも原因があるのかも知れないけど、地縁・血縁のコミュニティが無くなりつつあるから非常に孤独感に苛まれる人が増えているんじゃないかと思います。
相続の問題を扱っていると、特にそういうことを感じます。

相談に来られる方に依頼者の方にメッセージをお願いいたします。

相談時間は限りがありますので、なるべく早く理解して頂く為にはご自身で情報を整理されてから来られると本人の問題の整理にもなり、相互にとって良いのではと思います。

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伊藤 紘一 (東京弁護士会所属 / 伊藤紘一法律事務所)

相続の争いは、ちょっとしたボタンのかけ違いから大抵起ります。 調停や裁判は、トラブルを解決する一つの方法で、相手が不誠実な場合、裁判に頼らざるを得ませんが、時間・エネルギー・そして費用がかかります。 早めに弁護士に相談することをお勧めいたします。 手を打ちより幸せな人生を送りましょう。

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