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ちょっと複雑な相続税の計算方法を解説!

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更新日:2018年12月29日
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相続税は他の税金と違い、現金だけでなく、物という財産に対しても課税されます。建物や土地などは相続税評価額という現金の額に換算して課税価格を定めます。そして財産の額を基礎額とした課税価格に税率を乗じて相続税が算出されます。

今回は相続税の計算方法について紹介させていただきます。

相続税の課税価格を構成するのは物と金銭

現金、土地、建物を被相続人から相続したとします。これらの財産のうち、現金以外のもの物に税率を掛けることはできません。ですから物を金銭に換算する必要があります。このとき、土地・建物などを金銭に換算した物の額のことを相続税評価額といいます。建物、土地などは相続税評価額に換算されて課税価格とします。課税価格とは税率を適用する直前の額のことです。相続税は課税価格に税率を乗じて求めます。

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課税価格~財産とみなし財産

財産の中に生命保険金があったとします。生命保険金は死亡した被相続人から手渡されるものではありません。保険会社から給付されるものですが、相続税法では保険会社から給付される生命保険金も、相続した財産と考えます。これを「みなし財産」と言います。

実際は違うけれど、そうであると考える“ということを”○○とみなす“と言います。

相続税では財産を「財産とみなし財産」に分けています。このとき、建物、土地、現金は財産、生命保険金はみなし財産という内訳で相続税の課税価格を構成しています。

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課税価格の内訳その2~相続時精算課税

課税価格の構成要素をみてみましょう。

【課税価格の構成要素】

課税価格 =

財産+みなし財産-非課税財産+相続時精算課税適用財産-債務控除+生前贈与加算

ここで聞きなれない言葉である「相続時精算課税適用財産」というものが出てきます。これは「相続税の計算過程にでてくる贈与税の計算要素」と考えられます。

相続税に贈与税がでてくるの?と思われるかも知れません。

贈与税と相続税は深く関わりあっています。贈与税は相続税の補完税だからです。相続も贈与も、対価を伴わない財産の所有権の移転の1つです。相続税で課税できないものは贈与税で課税するという考え方があります。

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死亡した人を被相続人、財産を受ける人を相続人と言います。贈与と相続の違いは、財産の受取時期が「被相続人がまだ生きていた頃に受け取ったか、死亡した時に受け取ったか」という違いだけです。国は生前に受け取ろうが死亡時に受け取ろうが税金を徴収し富の再分配をしたり、国庫に帰属させたりするのです。

「相続時精算課税適用財産」が相続税に入っている理由は、財産を与える人(贈与者)が60歳以上であるということがあげられます。60歳以上となると、年金受給年齢でもあり、人生の終盤に近い年齢域だといえるからです。

例えば余命2年で病気で入院している、おじいさんから相続人であるAが土地、建物を贈与された場合などです。ちなみに相続時精算課税で財産が受けれるのは20歳以上の子または孫の場合です。Aはおじいさんの子または孫ということになります。

この場合、Aは相続税の計算のときに、今、贈与で受け取る財産も一緒に相続税として支払うことを選択できます。もし相続のときに、受け取った贈与財産を相続税として申告したければ、申請書を提出します。そして実際に入院していたおじいさんが天寿を全うされた(死亡された)とき、相続税の計算において、あのとき受け取った贈与財産が、相続税の課税価格の計算にでてき、贈与でもらったけれど、相続税の計算要素として、加算され、相続税の課税価格として課税されて相続税で支払うということになります。その時の呼び方が「相続時精算課税適用財産」ということになります。

相続税の総額の計算

相続税を求めよう

相続税の控除額

相続税にも他の税金と同様に課税価格を減少させる控除額というものがあります。

被相続人から受け取った財産については、1人1人が別々に課税価格を計算します。そしてこれらを合算して各人の課税価格の合計額(図の①の課税対象となる金額のこと)をつくります。

【課税価格の合計額から控除される額】=

3千万円 + 600万 × 相続人数(A)

この額が課税価格から控除される額です。この額はどこで使われるのかと言いますと、 「課税対象となる金額」(図の①参照)の計算要素として使われます。

1人1人の財産の合計額から上記の、【課税価格の合計額から控除される額】が控除されて「課税対象となる金額」(図の①参照)が決定します。もし放棄した2人を無視し、相続人は1人とするならば、上記の【課税価格の合計額から控除される額】は3人の時よりも減少し、放棄しなかった3人のうちの残りの1人は損をすることになります。なぜでしょうか?

公式の相続人数(A)が3人であるほうが「課税対象となる金額」(図の①参照)が安くなり、税率が低く設定できるので、税額が減るからです。相続税は課税の公平性が重要視されており、放棄しなかった人が損をするということは、公平性に欠けるので、相続税の総額の計算では放棄した人たちも相続人としてカウントして財産から控除する額を計算して課税価格をもとめ、税率を決めることになります。

先ほどの例ですと、放棄した2人を含めて3人を相続人とし、「課税対象となる金額」(図の①参照)→「各人の課税価格」(図の①参照)まで計算していきます。

「課税対象となる金額」(図の①参照)は、法定相続割合(放棄をしていても、放棄をしていないものと考える。相続人としての地位によって決められた割合。)にもとづいて割り振られ、「各人の課税価格」(図の①参照)が算出されます。

算出された「各人の課税価格」(図の②参照)に税率(図の相続税の速算表参照)が乗じられ「各人の仮の相続税額」(図の②参照)が算出されます。

「仮」と呼ばれる理由は、仮の相続税額は放棄した人も含めた人数で財産から控除される金額が決められた後に、課税価格が計算され、放棄した人もふくめた人数で、課税価格が法定相続分だけ分けられそれに税率が乗じられて各人の税額が算出されていますので、相続の放棄してしまった人も相続税額に含まれてしまっているので仮ということになっているのです。

相続税では税金の総額は放棄をした人も含めて計算しますが、税金の総額(図の③④参照)を各人に分けるときは、放棄をした人はカウントせずに、実際に財産を取得した人の財産の額で相続税の総額(図の③④参照)を分けることをします。

各自で算出された「各人の仮の相続税額」(図の②参照)は一旦合算され「相続税の総額」(図の③参照)となります。つまり「相続税の総額」(図の③参照)までは放棄した人をも含めた法定相続人で算定されているので、「各人の仮の相続税額」(図の②参照)の合計額と考えられます。

図の②で使用されている税率についてみてみましょう。(「相続税の速算表」を参照)

相続税の税率は平成27年から新しくなりました。40%以上の税率については、以前は10%間隔だったのですが、40%、45%、50%、55%と5%間隔で税率が上昇し、より財産の価額の変化に添った税率の設定となっています。

実際に納付する相続税の額を求める

相続税では「相続税の総額」(図の③参照)までは放棄した人も相続人に含めて計算してきました。ここからは実際に財産を相続した人だけで相続税の計算をしていきます。

相続人が実際に相続した“財産の額”の割合(B)で「相続税の総額」(図の③参照)を分けていきます。

実際の相続する財産の割合(B) = 

各人が受け取った財産の課税価格の合計額 ÷ 各人が受け取った財産の課税価格

これにより「各人が実際に収める相続税額」(図の④参照)が算定されたことになります。

税額控除~税金から直接差し引く額のこと

「各人が実際に収める相続税額」(図の④参照)から税額控除というものを差し引けば、納付すべき相続税額が決定し、相続税の計算は終了します。では、最終段階の税額控除の種類をみてみましょう。

【相続税から直接控除される税額控除の額】

  • 暦年課税分の贈与税額控除
  • 配偶者の税額軽減額
  • 未成年者控除
  • 障害者控除
  • 相次相続控除
  • 外国税額控除
  • 相続時精算課税での贈与税額控除

上記の税額控除の中の配偶者の税額軽減額についてみてみましょう。

相続は配偶者が一番相続する可能性が高いのではないでしょうか?配偶者は配偶者が取得した財産の額について、最大1億6千万円まで財産の額から控除ができます。(「相続税の配偶者控除」、または「配偶者に対する相続税額の軽減」)ですから配偶者で相続税が課税される場合というのは1億6千万以上の財産を受け取った場合と考えます。配偶者は被相続人の生前において、財産の貯蓄に多大に貢献してきたと、被相続人の死亡後の生活の保障という理由からこのように配慮されているようです。

まとめ

いかがでしたか?相続税の計算は放棄した人もカウントしたり、しなかったりと緻密な計算が必要になってきます。もし、相続や贈与で相続税や贈与税を支払わなければならなくなった際はFPや税理士にご相談されることをおすすめします。

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