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高齢者・障がい者の支援活動をしている弁護士に、相続問題になる前にできる対策や解決方法をきいてみた。のアイキャッチ

高齢者・障がい者の支援活動をしている弁護士に、相続問題になる前にできる対策や解決方法をきいてみた。

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2017年12月27日 公開
高齢者・障がい者の支援活動をしている弁護士に、相続問題になる前にできる対策や解決方法をきいてみた。のアイキャッチ

今回は、あすみ法律事務所の高野倉勇樹弁護士にインタビューしてきました。

高野倉先生は、高齢者・障がい者総合支援センター運営委員会に所属し、高齢者の方や障がいをもつ方々に法律相談を中心に支援活動もしている先生だ。
今法律相談でも多い相続問題について、成年後見について、また、相続でもめないように前々からできる対策、どのタイミングで相続を考えればよいかなどを中心に、お話をお伺いしてきました。

あすみ法律事務所 高野倉勇樹弁護士

あすみ法律事務所 高野倉勇樹弁護士

 

■あすみ法律事務所に関して

---あすみ法律事務所の特色など、教えてください。

同期の弁護士と2名で設立した事務所です。
まだ1年目で、昨年の12月に設立しました。
チームワークを売りにしています。

---現在のお仕事の事案の構成比率、どういう事件が多いですか?

事務所全体では企業関係が多いと思います。
企業関係の顧問業務として、契約書のチェックや会社側の労働問題をやっています。
私個人としてもそういった顧問業務が3分の1ぐらいで、また3分の1ぐらいが個人のお客さんからの家事事件や一般民事事件、残り3分の1ぐらいが刑事事件で構成されています。

高齢者の方からの依頼もあります。
まだ元気な方なのですけども、これから財産管理契約とかホームロイヤー契約と呼ばれているものを作って、もし認知症になってしまったときのための任意後見契約と遺言書も作っておくというような一連の流れをお願いしますと依頼されているものがあります。

あすみ法律事務所 高野倉勇樹弁護士

 

■高野倉勇樹弁護士について

---高野倉先生が、弁護士を目指した理由、キッカケは何ですか?

独立心があったんだと思います。
会社に入ってとか、人の下で働くっていうのが、今から思うと自分は向いていなかったんだなと思うんです。
それを避けて、自分1人でやることを考えたときに、自然とこの道に来てしまったなと思います。

起業には向かわず弁護士の道に進んだきっかけは自分でもよく分からないところはありますけど、私は昔から運動が苦手で、それなら頭で勝負だなってに思って勉強をしていました。
勉強をひたすらやっていって、独立して何ができると考えたときに、司法試験というのが面白そうだなとは思いました。

---弁護士、裁判官、検事と司法試験を受けてから三つ道があったと思うんですけど、その中で弁護士を選んだ理由はありますか?

司法試験を受けた後に、実地訓練のようなかたちで三つの仕事をそれぞれ見られるわけですけど、その時に裁判官の仕事を見ていて私としてはあまり興味を持てなかった。
確かに皆さん頭が良いし、いろいろ整理をしていくのですけれども、私は整理をするんじゃなくて当事者になりたかった。
中立的に見て整理するっていう、裁判官の役目も絶対に必要なんですけども、私は、どっちかの側に立ってプレイヤーとしてやりたかったっていうのはあります。

あすみ法律事務所 高野倉勇樹弁護士

---弁護士をやっていての苦労話、大変なところとかって何ですか?

高齢者の方、障がい者の方、それから刑事事件の被疑者・被告人の方は特にそうですが、とにかく目の前の問題は一つだけなのですよ。
例えば「相続だ」とか、「遺言だ」とか、障がい者の方だったら「この行政サービスを受けたいんだ」とか、捕まっている方だったら「今、出たいんだ」とかっていう話ですけども、それを解決するためにいろいろ奥深いものを聞かなければいけないっていうところがあるんです。

その人の人生を聞くことで、その人の本当の解決に繋がる場合があります。
あるいはそれが裁判官にアピールするポイントになることがあります。
ただ、それを汲み取ろうと思うと、時間も手間もとてもかかって大変で、そこは常々苦労しているところです。
そういうところで、ちょっと入り込み過ぎてしまうようなときもあったりはしますよね。

---そこの線引きは難しいですよね。

その方に何かしてあげたい、できることはないかとやっていくうちに、余計なこともしてしまうことがあります。
その方が引っ越さなきゃいけないけどお金がないと分かったら、私が台車を持って行って一緒に引っ越しをするとか(笑)、そんなことは弁護士の仕事ではないのですけども。
ただ、依頼者に向き合うことで考えれば、あれで良かったかなとは思っています。

---先生がリフレッシュするためにやること、趣味、今先生がはまっていることはありますか?

とにかく仕事は平日だけで頑張るというのはあります。
そうは言っても無理なときはありますけど(笑)。
朝は大体6時とかに起きて事務所に来ているのですけども、それで夜も遅くまでやって、土日はしっかり家族とかと遊ぶとか。昼間は家族と遊んで、夜になると1人でこもってゲームをしています(笑)。
それと、仕事で切り替えているっていうのはあります。
さっきも言ったとおり、企業の仕事、個人のお客さんの仕事、それと刑事事件だったり、障がい者の方の支援だったりと別の分野の仕事があるので、一つの仕事をやっていて「ああ、つらいな」って思ったら、今度はこっちをやって、その次はこっちの仕事をやってとか。

仕事自体は、どれも一生懸命やると面白いので、どれかに切り替えていくというのはやっています。
それと座禅もやっています。本を読むのが好きで、本をいろいろ読んでいる中で座禅に興味を持って、ちょっとやってみようとお寺に行きました。
ゲームなんかよりも実はスッキリする(笑)。
仕事柄、常に何かを考えていて、経営者という立場でもあるので、24時間、仕事をしているような状態です。
うまくいかなかったこととか、心配事でずっと頭の中がモヤモヤしてしまうときもあるわけですけど、そういうのをパッと手放すには座禅がとてもいいと感じています。

 

■お仕事に関して

---先生が仕事の中で一番大切にしていること、心掛けていることは何ですか?

「やり尽くす」ということだと思っています。
ある問題があって、いろいろ取り得る道がある。
そこで、どれを取るべきなのか考え抜きます。
そして「これだ!』と決めたら、そのためにできる方法は何があるか考え抜いて、やれることは全部やっていくのです。
そうすることで、勝訴や紛争の解決に繋がります。それだけではなくて依頼者の方も納得できると思うんです。
裁判で負けることもあるんですけれども、やり抜いた結果であれば「あれだけやって駄目だったのなら、もうしょうがない」と依頼者の方に納得していただけています。
大体、裁判は和解で終わることが多いんのですけれども、そのときに裁判官から、「これは負け筋ですよ」と言われたときでも、依頼者の方が「でも高野倉さん、あれだけやってくれて、そう言われるんだったらこれは、もうしょうがない」と納得していただける方もいたりはします。
依頼者のためにちゃんとやりきることが、一番大切にしていることです。

あすみ法律事務所 高野倉勇樹弁護士

---先生が取り組まれている高齢者や障がい者の方の支援活動について教えてください。

私が所属している第二東京弁護士会の高齢者・障がい者総合支援センター運営委員会で活動しています。

委員会としては、いろいろな高齢者支援、例えば、よくおじいちゃん、おばあちゃんが集まる巣鴨のとげぬき地蔵での法律相談などをやっています。
高齢者の方の関係では、成年後見をやっています。、弁護士会を通じて依頼が来たり、私が直接依頼を受けたり、虐待を受けてしまった方について行政から依頼が来たりします。
成年後見のほかには、前前から老後の相談を受けていて、遺言を作るというような支援もしています。

また、障がい者に関しては、目と耳が両方不自由な盲ろう者という方の支援をしています。
東京だと「東京盲ろう者友の会」というのがあるんですけども、そこで法律に関するお話をしたり、法律相談をしたりしています。
そのほか、精神障がい者の方が病院の精神科に何十年もずっと閉じ込められてしまうようなことがあって、そういった方の退院請求を支援する活動も始めています。

---今、高齢化社会ということで、成年後見に関する相談などはと結構増えていたりするのですか?

後見人が選任される件数が増えていると聞いています。
私自身も成年後見に関する相談を受けることは、どんどん多くなっているなと思います。
私が「こういったときには成年後見の申立てをしてやるんですよ」という話をすると、「ああ、それですか」という感じで知っている方も増えているなと思います。

---成年後見、相続絡みの話も相談が増えていたりはすると思うんですけども、相続問題に発展する前にできる対策とか、解決方法とかがあれば教えてアドバイスをお願いします。

なぜ相続が揉めるか。それは「決まっていないから」なんです。
財産をどう分けるかが決まっていれば、まず揉めないですし、揉めるとしても最小限に収まるんです。
いくら相続人たちがワーワー言っても、「…とは言っても遺言があるんだから」ということで決まる。
遺言があってちゃんと物事が決まっているというのが紛争回避の第一だと思います。

それと、生前どれだけ自分がお世話をしたということで揉めるということもあります。病気になってしまったときに、変に親族が群がってくるというとちょっと語弊がありますけども(笑)、「あれだけお世話したのに」というような方は結構いらっしゃるんです。
そういうとき、普段から面倒を見ていて金銭も管理している親族は、確かに献身的に面倒を見ているんだけれども、本人のお金の中からちょっと自分たちのためにも使っちゃっていたりすることもあります。
そういうことが後々他の相続人に分かると、また大揉めに揉めることになります。

そこで、例えばお金の管理は弁護士に任せるという方法もあります。
実際に病院とか施設に行って、いろいろ話をしたりお世話をしたりするようなのは当然親族の皆さんにやっていただくとして、それ以外の金銭的なところの管理は弁護士がやりますよというように役割分担をするんです。
弁護士だって別にお金のことだけやっているわけではなく当然ご本人に会いにも行くんですけど(笑)、やっぱりお金の問題は大きいので、身の回りの世話とお金の管理を分けておくと相続人の方々の感情的な対立の火種は取り除けるかなと思います。
ちゃんと遺言を作って、自分のお金の管理をしてくれる人を、親族とは別のところで用意するというのは良い案ではないかなと私は思っています。

あすみ法律事務所 高野倉勇樹弁護士

---成年後見に関する高野倉先生のご見解があれば教えてください。

既に認知症になってしまった方は自分では契約ができないので施設にも入れないですし、その方はお金をたくさん持っているけども下ろすことができない、下ろすことができないから施設にも入れないとか、好きな物も買えないとなってしまうので、この場合には成年後見を使うしかないんです。

ただ、その成年後見は非常手段です。
それを使う前にできることがたくさんあるというのが私の考えです。

だから、最後の最後の所で成年後見を使えるけども、それを見据えて、第三者的にお金を管理するときの財産管理契約とかホームロイヤー契約を結んでおいて、認知症になる前からお手伝いをしていく仕組みです。
それと、仮に認知症になったというときも任意後見契約というものをあらかじめ結んでおけば、自分が選んだ「この人」に後見人をやってもらうということが可能なんです。
認知症になった後の方針のことも事前に相談しておけます。
成年後見というのは、任意後見ができなかった場合や不備があった場合の最後のセーフティーネットだと思っています。

---前々にやっておける対策、知識というのはあらかじめ知っておいたほうがいいと。では相続を相談するタイミングっていつがいいですか?

退職した時が一番です。
もちろん、20代で相談しても構わないですし、その時々に合わせて少しずつ、言書を何回も作っていくことででもいいとは思います。
そうは言ってもなかなか皆さんそうはいかないと思います。
弁護士としては「早く来てほしい」、でも皆さんとしては「まだいいか」と思っている、その折り合いが付くのが退職というタイミングではないでしょうか。

人生の区切りでもありますし、退職金で今後どうやって暮らしていくかを踏まえて、財産管理契約とか、ホームロイヤー契約とか、遺言はどうしようとか、と考えられるタイミングだと思うんです。

あすみ法律事務所 高野倉勇樹弁護士

---なるほど、ちなみにホームロイヤー契約というのはどういったものなんですか?

中身は自由です。財産の管理を弁護士に依頼するというもので、イメージとしては顧問契約のようなものです。
月々多少の手数料を弁護士に支払って、月に1、回の定期的な面談、・法律相談をする、その中で生活状況、要はその方の人生のイベントを把握して対応していきます。

例えば、「お孫さんがお生まれになったんですか?」「じゃあ、前に書いた遺言どうしましょうか?」とか。
「お孫さんが今度、慶応の幼稚舎に入学したんですか」「これは結構かかりますよね」「そうしたら、こちらにちょっと振り分けてみましょうか?」とか(笑)、即物的な話ですけども、そのような話とかもありますし、人生でいろいろ変わっていくっていうところに対応できるのがホームロイヤーです。
常に一緒にいるとやりやすいとは思います。

---では、ホームロイヤーをお願いするメリットは結構ありますね。

そうです。
臨機応変にいろいろ対応していけるのが一番です。
多くの人は遺言を作ったら作りっ放しだと思うのです。
でも、ホームロイヤー契約も一緒に結んで一定期間ずっと見ていくっていうことになると、「どうしますか?」「変えますか?」という話もしやすいと思いますし、こちらからも提案しやすいというのはあります。
普段から細かく相談に乗れるので、どうやったらみんな揉めないで仲良くやってもらえるだろうかということの法的な対策ができます。

 

■最後に

---弁護士歴10年を振り返ってみていかがでしたか?

10年前はこういうことをやっているとは全く思いませんでした。
高齢者の委員会には弁護士1年目から入っているので、そういう意味では10年前から高齢者の案件件には関わってはいるのですけども、まさかこういうふうに社会的に変わっていくとは思わなかったです。

10年前にはホームロイヤーなんて言葉は、ほぼほぼ無かったですし、成年後見という制度もできてはいましたけど、まだまだこれからというところでした。そういったものに継続的に関わっていくとも思っていませんでした。
実際にやってみて面白い、とても興味深いと思えたからここまでやっているのだと思います。
高齢者のこともやりますし、障がい者の方のこともやります。
またちょっと別口で、司法研修所で教官のお手伝いをする「所付」というものを3年間やっていました。

弁護士はいろんなことができるので、いろんなことをやって、いろんな人とお会いすると、いろいろ世界が広がるのです。
10年前は、10年経ったら、こういう弁護士だっていうので、一つ完成されている、出来上がっているだろうなと思っていたんですけども、全く出来上がってなくて、10年目になって「これからあれやりたいな」「これやりたいな」っていうのがいろいろ出てきました。

あすみ法律事務所 高野倉勇樹弁護士

---これからの先生の方向性、ビジョンは何ですか?

私は、事務所を大きくしたいとは思っていません。
大きくてもいいのですけども、それは自分のやりたいことのために大きいほうがいいというときに選択するだけの話で、まずは仕事の内容として私自身が楽しめることをやりたいなとは思っています。
それと、最初に言った、「やりきる」っていうことですよね。
相続対策も、やれることはたくさんあるので、そこをやりきりたいと思っています。

---最後に、相談に来られる方、この記事を見てくれた方々に一言メッセージをお願いします。

何か悩んでいたり、漠然と疑問に思っていたり、とにかくその気持ちのまま来てください。

もちろん、いろいろ整理して来ていただいたら、それはそれで助かります。
ですが,ごちゃごちゃっとしたままでもいいので、とにかく今の気持ち、モヤモヤしているのであればそのままモヤモヤしたものを持って来てほしいと思います。

その日のそのままの気持ちで来ていただいて、思っていることを話していただく。
それを法律用語に「翻訳」するのが私の仕事です。

話を聞いて「それは法律上こうやったらできますよ」とか、「それは法律上ちょっと難しい」とか、話の整理ができると思います。
「できること」、解決策を一緒に考えます。
もちろん私から解決策のご提案もします。
提案をしながらいろいろ練り上げていきますので、整理されていないままでも、とにかく来ていただければ。それでうまくいくと思います

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高野倉 勇樹 (第二東京弁護士会所属 / あすみ法律事務所)

悩み、問題が発生した場合には、まずはそのままの気持ちで相談に来てください。 問題の整理ができれば「できること」、解決策を一緒に考え、私も法律上でのご提案をさせていただきます。 ご依頼いただく方に寄り添い、問題解決にむけてお力になれると思います。

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