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相続対策に活用できる民事信託について、東京は京橋の山口正徳弁護士先生にきいてみた。

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2018年02月26日 公開
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民事信託を活用して、遺産相続の問題を解決するケースも最近では徐々に増えてきました。

亡くなった方が、残す遺産をどのように分配するのか、後世に遺産をどのように使ってもらいたいかなどを決めれることは、とてもメリットのあることだと思います。
遺産で揉めることは、亡くなった方が望む形ではないはずです。

今回インタビューさせていただいた先生は、弁護士法人岡田綜合法律事務所の山口正徳弁護士です。

山口先生は、「ひまわり信託研究会」を6名の弁護士と立ち上げて、民事信託に関する研究やWEB上での相談をうける活動をしています。

最近では、浸透してきた民事信託について、山口先生に民事信託を活用するメリットや、実際の活用事例などを中心にお話をお伺いしてきました。

弁護士法人岡田綜合法律事務所 山口正徳 弁護士

 

■弁護士法人岡田綜合法律事務所に関して

---弁護士法人岡田綜合法律事務所の特色、強みを教えてください。

やはり相続案件が多数あるというところですか。
それが、こちらの事務所の一番の特徴になると思います。

---その相続案件が多い理由は何でですか?

実は、所長の岡田が、カリフォルニア州とハワイ州で外国の弁護士として登録しております。
30年以上になるでしょうか。
あちらに住まわれている日本人の方の、日本に住まわれている親御さんが亡くなられたときに、海外に住んでいる日本人の方が岡田のほうに相談をして、それが相続案件になっていくというパターンが多いです。
そのために、所長の岡田は年に2、3回は海外、特にハワイのホノルルと、現在はロス、サンフランシスコが中心なんですけれども、そちらで法律相談会をしております。

---そういった活動が主になりますか?

もちろん個人的に頼まれて、知人、友人の相続案件というものもございます。

---海外からのご相談は多いですか?

私自身は相談会に実際に出ているわけではないんですけれども、岡田の話によれば、相談会は大体1カ所で3日~5日間にわたって開催するのですが、そこで20人とか相談に来られます。
現地での相談会を開催すると前日に入って、終わって1日か2日して、例えばホノルルからロスに移動して、一月ぐらいで帰ってきます。
所長はそういう活動をされています。

事務所として相続案件は、日本国内での活動を主に私が、特に裁判所に対する手続き等を行うパターンが多いです。

弁護士法人岡田綜合法律事務所 山口正徳 弁護士

---相続案件が多いということですが、近年、成年後見による財産管理も増えているのは、高齢化だとか、社会的背景も影響してことが考えられますか?

そうですね。
高齢化に伴って、やはり高齢者の方の財産管理の需要が増えています。
そこを自分の注力分野の一つにしていこうという方向でこの10年ぐらい仕事をしてきました。
後見制度が大きく動きだしたときに合わせているんですけれども、10件前後はあります。

---10年前からとなると、結構やっていらっしゃるんじゃないですか?

常時、何人か抱えているという状況です。
あと相続絡みではありますが、やはり不動産の処分が、相続案件の中では、仕事の割合としては大きい部分です。
特に海外におられる方は、不動産を持っていても困るところもあります。
多くの方はそこをお金に換えて、お金で送ってくださいという方が100%近いです。

---海外に住まわれている方が、日本で不動産などの相続が発生した場合、どのような処理が多いですか?

最初から自分で管理をしていれば別でしょうけれども、親御さんが住まわれてきた自宅、もしくは収益不動産について、今まで関与してこなかった海外の方にとってみれば、それを現物で維持していくよりは、売却してお金で分けて欲しいと考えられる方が多いです。

遺産相続の場合、不動産があるとやはり売却が多いです。
もしくは日本に居住されている相続人の方が不動産を取得して、代償金で支払いをしていただくパターンも多いです。

 

■山口正徳弁護士について

---弁護士を目指した理由、きっかけを教えてください。

民法、利害調整による紛争解決に興味を引かれたことがきっかけです。
大学は法学部の法律学科に行きまして、いろいろと法律を学びました。

憲法とか刑法はダイナミックで、それはそれで面白いのですが、民法は、ある意味ちまちまとした一人一人の利害調整です。
上から目線というよりは水平に眺めて、どうしたらうまく収まるのかを考えるところが面白かったです。

---弁護士、検事、裁判官という三つの道があったと思いますが、そこは弁護士の気持ちが大きかったですか?

はい。
「お上(おかみ)」よりは「私」自身で仕事をしたいという志向のほうが強かったと思います。

---先生がお仕事で一番大切にしていること、気をつけていることは何ですか?

報告、情報交換を大切にするということです。
事件ごとに、いろいろときちんと調べて対処するということは当然過ぎることではありますが、その上でという話です。
痛い失敗がありまして、いろいろな事情で報告が遅れてしまうことは、あり得ない事態ではないのですが、すれ違いが重なって、お互いに誤解をしてしまい、信頼関係が崩れかけたことがありました。
そこはすごく気を付けてやっております。

あとは、「無理です」というのは言いづらいときもありますが、言うべき時には言うように気を付けています。
やっぱり依頼者の方は、どうしても自分にとって有利なほうに考えたいというお気持ちなので、あまり注意をしないでいると、お互いに誤解につながってしまいます。

弁護士法人岡田綜合法律事務所 山口正徳 弁護士

---そこは弁護士の仕事として難しいところだと思いますが、相続だと困難な案件は多かったりしませんか?

ゼロではないですね。
なかなか正面を切って「駄目です」とは言えないので、まずはどのようにしたら解決できるかを考えてみます。

当たり前の話ですが、皆さん、相続の法律や民法の中身を知っているわけではないのですが、その事案の具体的な内容は当事者の方が詳しいわけです。
昔から家族の歴史をずっと見てきて、その中で、それなりの公平感を持っていらっしゃる場合がほとんどです。
そこからずれてくると、「なんでよ」と思われる方が多いと思います。

ただ、この資料ではここまでしか立証できなくて、それに基づくと、ここまでの主張しか裁判所はたぶん認めないですよというのが、やはりプロとしては見えるところがあります。

最終的にトライするのかしないのかというのは、ご本人と相談しながら決めることですが、1年、2年かけても、さして結果が変わらないのが見えたときに、ある程度のところで妥協しましょうという説得は、弁護士の仕事としてします。
どうしても最後まですると言われれば、お付き合いをさせていただいております。

---相続だと長期化するケースは多いイメージは、1年ぐらいだと短い方ですか?

相続案件でいうと、1年であれば早いと思います。
最速、半年ということもありますが、たいていは1年を超えますね。

---先生の趣味、休日の過ごし方について教えてください。

本は好きです。
休日は専門書から離れて、主に歴史小説やSFを読みます。
かなり小さいところから、本は読んできました。

あと、休日は子どもと過ごすことが多いですね。
幸いにして、まだついて来てくれます。
体力的には疲れますが、気分転換にもなりますし、子供と一緒に外出したりしてます。

 

■お仕事に関して

---山口先生が関わる「ひまわり信託研究会」についてと、信託にお力をいれている理由やキッカケを教えてください。

「ひまわり信託研究会」の立ち上げ当初から参画していまして、発足当時は7人、後に1人加わって、現在は8人です。

「ひまわり信託研究会」は、ウェブ上に相談窓口を設けまして、そこに来た相談に、今は1件当たりメンバー2名で、順番に相談に当たっています。
信託契約書の作成までいけば信託契約書を作成させていただきますし、半分ぐらいは、そこまでいかず、相談段階までです。

相談の内容も、信託に限らず、後見から相続、財産管理から承継、遺言まで、多岐にわたるところはあります。

なぜそういうことを始めたかというと、普通に弁護士の仕事をしていても、実際、信託のご相談は来ません。
このウェブを立ち上げたのは3年くらい前ですが、一般の方で信託という言葉を知っている人も、ほぼいない状況でした。

信託法の大改正は平成18年でしたが、われわれはその当時から、これは面白いかもしれないと勉強を始めていました。
中心になっているのは東京弁護士会の遺言信託研究部というところです。
そこで机上の研究をしていましたが、実例がないことが問題になりました。
想像だけで、あれこれ事案を考えていても進まない、とにかく実際の事例をやろうということで集まった有志のメンバーで、研究会を立ち上げました。

何か相談が来れば、ただでもやろうというくらいの気合いで始めましたが、1月に始めて、最初の相談が来たのは3月でした。
そこからは、平均で月に1件くらいは相談が入るようになり、その内の数件が契約書の作成までいきました。
それから1年ぐらい経過して、伊庭先生を中心に、本を出そうというところに至りました。

弁護士法人岡田綜合法律事務所 山口正徳 弁護士

---今の感触では、信託については浸透した、認知が広がってきたという印象がありますか?

「信託」という言葉は随分、認知されてきました。
何でもできるんじゃないかという誤解が広がって怖い部分もありますが、確かにかなりのことはできます。

---信託をメインにされた活動も広がってきましたか?

最近は色々なところからお声かけをいただけるようになってきました。
実際のところ、税理士さん、司法書士さん、私の場合は税理士さんとの付き合いのほうが多いですが、そちらのほうが開拓という意味では先行しています。

税理士さんはお客さんの資産、事業を老後にどう管理して承継していくかということについて、たぶん身近な税務の中でご相談を受けていると思います。

その中で、従来の方法よりも信託のほうがうまくいくんじゃないかと感じられる税理士さんが多々おられます。
ただ、税理士さんで信託法自体を勉強された方は、ほとんどいらっしゃいません。
大体は信託関連のセミナーで講演を聞いているくらいです。

こんなことができるという、ある程度の知識は身に付けられますが、実際にそれで契約書を作って使いこなせるかというと、そこは難しい部分があります。
そこで、われわれにお声かけをいただくパターンは最近、増えていてその流れが多いです。

---税理士さんのほうが関わっていることが多いんですね。

お客さんとの距離感が税理士さんは近いからだと思います。
幸いにして、私が民事信託活用支援機構という組織の理事であるという立ち位置が、一つの強みとしてはあります。

こちらは、税理士を中心とした会員の方をベースにした組織になっています。
本当は税理士以外に、司法書士、弁護士ももうちょっと増やしたいのですが、現状としては税理士中心の組織です。
法務と税務という区分けの中の、私は法務の担当として、税理士さんと接しています。

---なるほど。次に、民事信託を活用するメリットや注意点を教えてください。

まずは端的に、柔軟な財産管理と財産承継が実現できるというところです。

従来はできなかった数世代にわたる財産の承継(跡継ぎ遺贈型受益者連続信託)が有名ですが、自分の終末までの財産管理のスキームを自分で創造できることや共有の不動産の管理を簡素化しながら多数の受益者に対して公平な給付を実現することも可能です。
「柔軟な」というのは、逆に言うと、裁判所などの監督をあまり気にしなくてもいいというのも一つのポイントです。

例えば後見ですと、ストレートに家庭裁判所の監督です。
任意後見でも、やはり監督人が付くという状況が一つあります。
そこは第三者が介入するため、煩わしいと思われる方が実は多いのです。

ですから、このような需要もあり、信託をつくりたいんだと言われる方もいます。
特に典型的な収益不動産のオーナーは、あまり外部の方を入れたくないという気持ちがあるようです。
そうすると、ご親族、例えば長男を後継にして任せたい、じゃあ、任意後見でいきますかというのが一つありますが、やはり監督人がおそらく専門職で入ってくると思います。
やはりそのへんが気になるようです。

また、例えば収益不動産だと、買い替えや建て替えがあり得るわけで、そこまで監督人と相談しながらやるのかというところも、一つあります。
逆に、任せるけれども、オーナーとして、ある程度の時期までは自分でコントロールをしたいという部分もあります。
そうしますと、受託者に対する指図権限というものを確保して、ある程度、口を出せるようにしながら後継者に任せるという作り込みも可能になってくるという柔軟性があります。

承継の部分では、もちろん代替として遺言という手段もありますが、正直、遺言は一回限り、一代限りです。
自分から子どもの誰か、第三者でもいいですが、これはAさん、そこまでです。
信託を使うと、まずはAさん、Aさんが死んだらBさんというような、もうちょっとロングラン、代々継がせることが可能になってくるのが一番の特徴だと思います。

逆に言うと、何でもかんでも信託財産にして信託にぶち込んでしまうのは、個人的にはどうかと思っています。
適したものに絞り込んで信託にし、どういうふうにその信託財産を後々まで持っていくのかを明確に決めてしまうほうが、メリットが大きいのではないかと思います。

自分の老後の介護に、別途、財産、預金等があれば、そちらに振り分けて、そこは任意後見人なり法廷後見人なりにお任せして、身体介護も一緒にというすみ分けが理想的ではないかという気がします。

弁護士法人岡田綜合法律事務所 山口正徳 弁護士

---信託を活用した成功例、事例などを教えてください。

私が最初に本格的に信託契約書を作成させていただいた案件です。
この事例は、障害のある子の生活・看護のために十分な財産を準備しつつも、離婚した相手への相続を回避する信託の組成が目的でした。

背景を詳しく説明させていただきますと、障害者のお子さんを持つお母さんで、相当の資産・収入をお持ちです。
離婚をされていて、お子さんは障害に加えて心臓が悪く、二十歳まで持たないだろうと言われていましたが、現在、40歳くらいです。
お母さんとしては、当初、自分が先に逝くことは想定されていませんでした。

でも、自分自身が70を越えてきて、どちらが先に逝くか分からないという不安が強くなり、自分が死んだあとにも子のためのお金をしっかり用意しておきたいということでした。

一つポイントは、離婚された旦那さんが、まだご存命で、万が一にも財産がそちらに流れるのは嫌だということです。
普通であれば、もしも自分が先に亡くなると、全財産はお子さんに行きます。
お子さんに行った全財産が、お子さんの親である別れた元旦那に行くのは耐えられないということでした(お子さんは独身です)。
現時点での財産管理ですが、子どもを通じて離婚した親御さんが口を出されるのを、先に封じておかなければなりません。
それまではやっていなかった成年後見を、まずは急いで始めることにしました。

そうすると、お子さんの財産管理は全部、成年後見人であるお母さんがにぎり、父親に口を出させない体制をつくることができます。
自分が死んだときはもちろんですが、死ぬ前に高齢化という問題があります。

実際、人によっては認知症を発症すると、最後の10年くらいは管理ができなくなります。
このことを想定した財産管理として、信託という手段を取ります。

この件は特殊なところもあり、正直、家裁、監督人等の関与は望ましくないというところもありましたので、信託でいこうということです。

もう一つ、信託にしておくと、お母さんが亡くなったときも、信託財産なので相続の流れに乗らないため、子どものところに行きません。
行きませんが、子どもに対しては信託財産から十分な給付を行うことができます。
お母さんが亡くなられ、かつ、障害のある子が亡くなられた時点で信託目的は完了しますので、その時点で本信託は終了します。

その後の財産は、また別途、ご一族の資産管理の法人がありまして、そちらのほうに最後は落とすということで、離婚した旦那さんには行かないように作り込んだという事案です。
あと、相続人となる息子にお金を使わせない信託など様々な例がありますので、ご相談のうえ対応させていただいております。

---信託となると、先生もコンサルティングに近いような立場の気がしますね。

コンサルティングに関しては、自分でやるときもあります。
民事信託活用支援機構という立ち位置でやるときには、長らく信託事務をされてきた石脇さんという理事がいらっしゃいますので、その方とコンビを組んでいます。

私のほうは契約書の作成に絞り込み、コンサルティングとして依頼者の方から情報を聞き出したり、相談したりというのは石脇さんがという役割分担でやっております。
彼はもともとは信託会社に勤められていた方で、信託畑が長いベテランです。

あとは、作っただけではなく、作った後に、受託者をある程度フォローしていくところも想定しています。
たいていの方は「受託者になりました。何をするんですか、先生」という状態もあるためです。

弁護士法人岡田綜合法律事務所 山口正徳 弁護士

---山口先生がお薦めする相続対策や、相続問題、信託についてのやりがいを教えてください。

弁護士の本業は紛争が勃発してからだと思います。
たいてい、中心になって情報をにぎっている方がおられまして、そこから外れた方にしてみれば、何をやっているか分からず不安だということでご相談に来られるケースが多いです。

利害対立があった上で相談が来て、どう闘うかということで遺産分割があり、遺言があれば遺留分の争いがありということで、理屈を駆使して、証明できる限り証明し、闘ってどれだけ勝ち取れるかというのが昔ながらの本業です。
それも熟練しているつもりではありますが、客観的に、第三者的に見ると、亡くなった方がこれを見ていたらどうだろうというところがあります。

もし、この人が10年前に用意するとしたら、どういうことができたかということを考えてしまいます。
従来であれば、後見による財産管理であり、遺言による財産承継でした。

ただ、遺言だけではざっくりし過ぎています。
そこも信託を使えば、一定期間は不動産を処分せずに維持していくという作り込みができたりします。
ただ、身体監護の部分については、後見も視野に入れておいたほうがいいと思います。

---これまで先生が経験してきた案件の事例からそう思われますか?

人は得手不得手があります。
お父さん、お母さんの生活に密着して、その生活がどうすれば楽になるかという思考に優れている人もいれば、そういうところは疎く、財産管理が得意な人もいます。

成年後見人はそれを全部一人でやるシステムですが、それはきついと思います。
特に感じるのは、有価証券の取引をされていた方です。
本人が有価証券取引で資産を築いてきた場合でも、成年後見が始まった途端に取引は止まります。

あとは孫に贈与をしたいけれども、できないということもあります。

---そうすると、財産を残す方のご意向をかなえてあげるのが信託でしょうか?

そうです。
あとは本当に需要があるのかどうか、私も漠としているのですが、認知症になっても贈与をしたい方がいらっしゃいます。

贈与契約は意思能力が必要です。
認知症が進んで意思能力がなくなってしまうと、契約行為が一切できなくなり、贈与もできなくなります。
後見が始まって、後見人が贈与できるかというと無理です。

後見人は必要がない限りは、本人の財産を守っていかなければならないという義務があります。
そのケースを信託を使って、どうしたらできるかという講演を去年の秋にさせていただき、反応は良かったですね。

このような贈与には、信託を使う方法もあれば生命保険を使う方法もあって、それぞれメリットとデメリットがあります。
そこの判断は難しいので、専門家に相談したほうが良いです。

 

■最後に

---これまでの弁護士業、25年目を振り返って見ていかがでしょうか?

こころが通じる大切な依頼者はもちろんなのですが、多くの友人・弁護士仲間に恵まれました。

中でもひまわり研究会のメンバーは何でも相談できる信託における得難い仲間になっています。
弁護士は、仕事をしている間は、究極的には一人で仕事をしているようなものです。

もちろん、チームを組んで事件に当たることはありますが、最終的には一人の仕事に絞り込まれるところがあり、それなりに不安です。
体力的にも、もう少しやりたいけれども、やり切れないところもあります。

仕事を手伝ってもらうわけではないですが、愚痴を聞いてもらったり、分からないところの相談をしたりというところで支えになってくれる弁護士仲間もいますし、高校のときからの友人もいます。
ありがたいことに、お客さんの中にも「がんばれよ」と言ってくださるお客さんもいますので、そういうところは恵まれてきたという思いがあります。

---今後の弁護士山口先生のビジョン、方向性を教えてください。

相続と後見を維持しながら、民事信託の仕事を増やしていきたいと思います。
また、時には商事信託にも関与したいと考えています。

商事信託は、信託銀行や信託会社が受託者になるケースですが、そちらでも例えば受益者代理人として受益者本人をサポートするkとができます。

また、信託契約締結の際も、信託会社主導ですと、結構、信託会社に有利な契約内容になったりするので、そこのチェックから入るという仕事をさせてもらったこともあります。この事案でも、受益者代理人に就いたのですが、将来委託者兼受益者が認知症になると、私が指示を出さなければいけません。

信託会社の中には有価証券があり、その処分指示も予定されていますが、一生のお付き合いになりそうです。
本当に体を大事にしなければなりません。

---今後はセミナーや本の仕事も増えていきそうですね。

民事信託活用支援機構では、専門研修というかたちで、年に1、2回の講演をさせていただいています。
最先端の議論にも加われる立ち位置にいますので、より一層の研鑽を重ねていくつもりです。

あとは東京弁護士会で夏期合研という行事があり、その中で民事信託と任意後見の活用についてという基調講演を40分ほどさせていただいたこともあります。
生命保険会社の方との定期的な勉強会も、ひまわりのほうではしています。

弁護士法人岡田綜合法律事務所 山口正徳 弁護士

---最後に、記事を見てくれた方、相談に来られる方にメッセージをお願いいたします。

既に信託を組成されて、始めている方もいらっしゃると思います。
実際、既に作られた信託契約書をチェックしてくれませんかというご相談もあり、チェックしますが、大丈夫かなあ?と思うこともあります。
途中で立ち止まって見直すというご相談もありだと思います。

信託を組成した委託者の方が亡くなり相続が開始されたということもあります。
その中で相続とは別途、信託財産について、このような契約の内容になっているというときに、相続絡みの紛争になるケースもあります。

極端な話、資産が10億あって、そのうち9億円を信託財産にされ、残り1億円を相続で分けても、配偶者と子ども一人ずつで2500万です。
2500万で我慢しろと言われて、「えっ」と思われる方は多いと思います。

中には遺留分を回避することを目的とした信託を組成されているケースもあります。
また、そうでなくても紛争性があるケースもあり得ます。

そういうときにも信託を知っているかどうかで考え方の差が出てくると思います。

信託を使ったスキームによって、多様で柔軟な財産管理・財産承継を実現することができますし、任意後見や遺言と組み合わせて、信託財産(中心部分)以外の周辺部分をカバーしていくこともできますのでまずはお気軽にご相談ください。

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山口 正徳 (東京弁護士会所属 / 弁護士法人岡田綜合法律事務所)

主に遺産相続についてのご相談、ご依頼を多くこれまでうけてきました。 その中でも、「民事信託」にフォーカスし、遺産をどのように活用していくか、遺族の方に残していくか様々な方法でご依頼者の民事信託のお手伝いをしてきた実績があります。 まずはお気軽にご相談ください、民事信託についての理解もあわせ、これからの信託を使ったスキームによる多様で柔軟な財産管理・財産承継をご提案をさせていただきます。

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編集部

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