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日本の成人約8割が加入している「生命保険金」は相続財産?

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更新日:2018年12月29日
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実は、約80%以上が加入している生命保険

いざという時のための備えとして、生命保険というシステムがあります。テレビ上でも頻繁にCMを見かけますし、何かと勧誘されることの多いものでもあります。

公益財団法人 生命保険文化センターの平成25年度の調査結果では、約80%以上の方が加入しているという結果もあります。

公益財団法人 生命保険文化センターの平成25年度の調査結果 生命保険加入率(性別・年齢別)

出典:http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/provision/8.html

生命保険に加入している人は数多くいます。これを読んでいる方も多くの方が、大小はあれど生命保険に加入しているのではないでしょうか。しかし、何となく加入している、親族・友人に勧められて契約したという方がほとんどではないかと思います。

生命保険は世帯主に万が一の事があった時家族の生活を支える助けとなります。また自分自身が体調を崩した時にも医療保障などをつけておけば安心です。

積立て型であれば老後資金の準備も出来ます。万が一の保障がありながら預金の機能をも持ちます。加入年齢が若ければ若いほど将来の受取額も多くなります。様々な機能を持つからこそ保険には加入する人が多いのです。

効力は薄っすら分かるけど、実際はどんな仕組みか知らないというケースも良くあるのではないでしょうか。

そうした曖昧な認識でいる場合には、大変困る状況に出くわすことがあります。それは相続財産を受け取る時に生命保険の死亡保険金は含まれるのかということです。

相続と生命保険とは密接に関係しています

そんな多機能な生命保険は相続対策としても利用出来ます。税金を納める事は国民の義務なので当然の事です。しかし合法的に節税が出来て大切な家族の受取額が増えればそれに越した事はありません。

しかも、契約者が死亡時に払いだされる生命保険金と言うのは、数百万・数千万以上の大金であることが多いですよね。

相続のケースによっては、受け取れる額などが変化しますので、正しく把握しておくにこしたことはありません。

そこで今回は、簡単な生命保険金が払い出される仕組みと相続財産においてはどうなのかということをご説明していきます。

自分には関係ないとは思わずに、万が一のために備えて知識を身に付けることをおすすめします。

生命保険金が払い出される仕組みって?

まず、生命保険で払い出されるお金とは、契約者が支払っているお金です。語弊の無い様に補足すると、その保険会社と契約している方達が支払ったお金から、用途によって支払い出されるということになります。

つまり、保険会社は支払われたお金をプールし、支払い条件を満たした契約者に順次払い出しを行っているのです。

なので、結局は契約者同士がお互い何かあったらお金を出し合おう、というのと何ら変わりありません。それを保険会社が大規模に保険に種類や色を付けて提供しているに過ぎないのです。

保険は貯蓄ではない?

まれに、保険を貯蓄の一種と勘違いしている方がいますが、全ての保険が貯蓄なのかというと違います。契約内容に寄りますが、満期や定期的に払い出しのある保険でなければ、病気や死亡することがない限り生命保険金を受け取ることはほとんどありません。いわゆる掛け捨て型という保険がそれにあたります。

文字通り、生活上で何かあった時の“保険”として、不測の事態への対策費用を支払っているに過ぎません。

保険で大事な3つの”ヒト”

生命保険には、契約者、または保険契約者、被保険者、受取人という3つの要素(”ヒト”)があります。

契約者:保険を実際に締結し、お金などを払う人

被保険者:その保険の効力を受ける人、つまり、保険の効果が適用される人

受取人:実際に払われる生命保険金などを受け取れる人

分かりやすく具体例を挙げると、

父が契約者、母が被保険者、子供が受取人だとしましょう。その場合は、月々の保険料を父が支払います。そして、母が病気や死亡した際には、子供に生命保険金が支払われることになるのです。

相続財産における生命保険金

保険の仕組みがわかったところで、相続財産における生命保険金を見ていきましょう。相続財産における生命保険金は、立場によって大分左右されます。

例えば、相続財産の受取人であるのかないのか、保険金の受取人なのかどうかということです。

生命保険は相続財産に含まれない?それは、受取人によって異なる!

相続財産という観点では、実は保険金はこの中に含まれないとされています。というのも保険金の仕組み上、受取人が約款でしていされている特別人にあたります。つまり、支払い出される生命保険金は受取人の固有財産ということです。

受取人によって異なる3つのパターン

  1. 受取人が相続人ではなかった場合

    受取人の固有財産ですので、明らかに相続財産には含まれません。

  2. 受取人が被相続人(亡くなった方)の場合

    被相続人=受取人である場合は、被相続人の固有財産、つまり、遺産となりますので、相続財産に含まれるということになります。

  3. 若干ややこしいのが、受取人が相続人の場合

    表向きは受取人個人の固有財産となるので、相続人であっても相続財産とはならず、分ける必要はありません。しかし、表向きと言っている通り、必ずしもそうなるということではないのです。慣例としては、相続人同士の分割協議(遺産分割協議)や、法定相続分に沿って分けられることもあります。特別受益と見做され、財産として分割対象になる場合もあります。

生命保険金を相続財産で受け取るためには

それでは、生命保険金を相続で受け取るためにはどんなことに留意すればいいのでしょうか。被保険者が亡くなった場合で、自分と受取人・他の相続人との関係で3つのパターンに分けしています。

  1. 自分が相続人ではなく、受取人の場合

    気兼ねなく受け取ることが出来ます。

  2. 自分が相続人、受取人が自分以外の共同相続人の場合

    自身の相続財産として、ある程度分割してもらうことが可能の場合があります。

    受取人だけが受け取るというのは不公平である、相続人全体で分割するべきという旨をしっかりと伝えるようにしましょう。

  3. 自分が相続人、受取人も自分、他に共同相続人がいる場合

    自分の意思によって行動が異なります。後々の争いの種にしたくないのであれば、積極的に生命保険金の分割を進めると問題になりません。

    しかし、受取人が自分であるので、他の相続人には分けたくないというのであれば、それ相応の準備をしましょう。

弁護士に相談をして、その権利をつっぱねる根拠と対応を用意するのです。基本的にはつっぱねる側が法的にも優位であるはずなので、下準備を怠らなければ独り占めも可能でしょう。

生命保険と相続税

相続税には非課税となる基礎控除額というものがあります。3000万円+600万円×法定相続人の数が基礎控除になります。つまり夫が亡くなり妻と子供二人が残されると4800万円が基礎控除額です。

知らないと損をする!相続税の基礎控除

基本的に人の死は悲しいことです。親しければ親しいだけ悲しみは強くなります。心的要素で言えば良い要素など一つもないことでしょう。

...

生命保険は、相続税の基礎控除とは別の枠として「500万円×法定相続人の数」が非課税となります。妻と子供二人なら1500万円が非課税です。総資産の中に生命保険金を組み入れておくだけで課税財産が1500万円も減るのです。課税財産の額が変われば税率も低くなる可能性があるので生命保険を取り入れる事は有効な手段です。

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保険の種類は色々ありますが相続税が死亡によって発生する事を考えると終身保険に入る事が重要です。契約者と被保険者が死亡者で、受取人を妻や子などの相続人にしておく事も大事です。特に配偶者においては資産が1億6000万円までは非課税となるので安心です。

前に述べたように、契約者と被保険者、受取人の設定次第では所得税や贈与税の対象になるので設定には気を付けましょう。

資産や財産は現金ばかりとは限りません。不動産などが財産に入っていた場合、法定相続人にすぐに財産を分ける事が出来ません。不動産を売って現金化してから皆に分けるのでは時間がかかります。売るのに時間がかかる事もあります。そんな時、現金化し易い生命保険が財産に入っていれば分割が円滑に進みます。

保険金は指定された受取人の固有の財産になります。ですから遺産分割の協議をして他からの承認を得る必要もありません。遺産を残したい人に確実に残せる利点もあります。

2015年1月から法が改正となった為、相続税の課税対象となる人は以前より増える見込みです。保険を利用するなら入る保険の種類や契約者と受取人の関係などに気を付けて入りましょう。そうすれば生命保険は将来起こるかもしれない相続の問題を円滑に得に解決する一つの方法になり得ます。

この記事の著者

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相続相談弁護士ガイド 編集部

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