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相続のセミナー活動を行い、啓蒙を続ける弁護士先生にインタビューのアイキャッチ

相続のセミナー活動を行い、啓蒙を続ける弁護士先生にインタビュー

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2017年03月15日 公開
相続のセミナー活動を行い、啓蒙を続ける弁護士先生にインタビューのアイキャッチ

弁護士法人法律事務所オーセンス 森田雅也弁護士

ひと昔前は、弁護士とユーザーの接点はもっと少なく、何らの面識なく初めて訪れた人はお断り、いわゆる「一見さんお断り」という世界だったようで、弁護士も広告などを打ち露出することは禁止されていた時代があります。

その時にインターネットの普及に目を付け、様々な問題を抱えているユーザーと弁護士を繋げるWebサービスを立ちあげ、会社は東証マザーズに上場
WEBサービスも現在は登録弁護士数12,000人(弁護士の3人に1人)の登録があるサービスとなっており、弁護士業界の革命を起こしたと言われている、弁護士法人法律事務所オーセンスの代表弁護士は現在は政界にも進出し、飛躍を続けている。

弁護士法人法律事務所オーセンス 森田雅也弁護士

 

その、輝かしい経歴の代表弁護士の率いる、弁護士法人法律事務所オーセンスの中で相続と不動産という多面的法律視点で、セミナーや執筆活動なども多数行い、大手上場飲食企業の社外取締役を務める、森田雅也(もりたまさや)弁護士先生にインタビュー

■法律事務所オーセンスに関して

弁護士法人法律事務所オーセンス 森田雅也弁護士

--法律事務所オーセンスに関して名前の由来というのを教えていただけませんか?

まず、「オーセンティックセンス」っていうものの造語です。
実際にない言葉なんですけど、「オーセンティック」と「センス」を付け「オーセンス」と名付けました。
意味としては「本物の感性」という意味で、事務所としても21世紀に求められている法律事務所を作りたいという思いであったり、依頼者の方の真の満足を得られるような法律事務所にしていきたいという思いから、「本物の感性」という形での造語を作ったというところが名前の由来です。2005年1月に事務所が設立し、現在弁護士が34名の体制で六本木・新宿・横浜・北千住に拠点があります。

---オーセンス自体の事案の比率って、どれぐらいでしょうか?

大体ですが、個人が8、法人が2ぐらいになります。

---弁護士先生の業務の中、現在多いジャンルっていうのはどんなところなんですかね?

各分野ごとに多くのご相談をいただいているんですが、今だと相続とか離婚が比較的多いかなと思います。
それと、交通事故であったり、刑事の案件とかもあったりします、あとは、不動産法務も多くのご依頼をいただいております。

私個人の業務としては、は相続と不動産に力を入れて対応しています。不動産をお持ちの方の相続はもめることも多いですし、逆に相続が発生すると不動産に関する取扱いでもめることも多いので、相続と不動産という分野はとても密接に関連するものだと実感しています。

---オーセンスの、強みは不動産と相続っていうところでジャンルが有ったりするのでしょうか?「この人は離婚」・「この人は交通事故」など

もちろん個人の弁護士によって、離婚をメインにやっている担当や、交通事故・企業法務をメインにやっている者もおります。
しかし、まだまだ比較的若い事務所ですので、そのノウハウというのを集中させて、ベテランの先生・何年も長年やっている先生と対峙する必要があったりする場面もあります。

私どもの考え方としては、年次が比較的浅い弁護士もおりますが、よく説明するのは、例えば、離婚で言えば、年間に3、4件ぐらい普通の先生ならやっているとすると、10年やっても30、40件ぐらいですが、私どもであれば、弁護士によっては1年で30、40件ぐらいは担当することもあるので、そうすると10年選手と1年選手が経験量としては対等に戦えるという強みがあります。

結局、弁護士業って経験値がものをいうので、その部分で、「経験値としては2年目で10年選手と対等に戦えるよね」というものを目指しており、その形のノウハウの集約であったり、経験の早期習得っていうものは、その分野を各弁護士にある程度寄せることで達成しているというところがあります。

弁護士法人法律事務所オーセンス 森田雅也弁護士

---各弁護士への案件の配転というのはどのようにし行われているのでしょうか?

各分野ごとに弁護士がマネージャーを務めているので、そのマネージャー弁護士が最適な人間を振るというような流れです。

チーム制みたいなものでマネージャーが各分野に居るので、基本的にその弁護士が担当弁護士を配転するという形です。
案件の大きさによっては複数人で対応するケースもございます。

比較的若手の弁護士が付く場合には、教育的効果もあったりするので二人一組になったりすることもあります。
企業法務とかについては、2~3名多いと6名ぐらいで担当したりすることもあります。

---森田先生から見る、法律事務所オーセンスの魅力を教えてください

弁護士法人法律事務所オーセンス 森田雅也弁護士

元榮という代表の人柄もあると思いますが、個々の弁護士が各自の意見を出しやすい雰囲気が醸成されている点はとても魅力を感じています。

抽象的に言ってしまうと風通しがよくて、上と下との軋轢みたいなものが他の事務所に比べると、ないのかなというようには思います。

---どんな内容を代表弁護士先生とお話しをしたりすることが多いんですか?

例えば、「分野で、こういうことがやりたいんだけど」というような提案があった場合に、元榮含む幹部のほうでそれを揉んで「じゃ、やろうか」とか、そういうような事業に関する提案とかも受けています。
実際に交通事故とかも元々はそこまで扱ってはいなかったんですけど、下の弁護士のほうで「そういった分野を扱ったほうがいいんじゃないか」という声があって、検証した結果「やってみようか」という話になったり、トライアンドエラーの精神っていうのが事務所として根付いているのかなと思いますけどね。

---会社に近いような組織運営がイメージとして出ますね。

組織運営で言うと、事業会社に近い組織運営をしているかなと思います。
実際に内部で、例えば、マーケティングチームであったり、普通の会社みたいに人事、総務、経理等をきちんと人員配置して対応しています。

その弁護士以外の部門については、そういった人間が専門的に、上場会社等の他の事業会社を経験している人間を採用して、そういった形で間接部門とかマーケティングチームを含め人員配置しているところを見ると、やはり事業会社に近いのかなと思います。

---今でも、元榮先生が組織を見ているというのがあるんですか?

元榮が直接個別の案件を見るっていうことは多くはないんですけど、事業全体を見て「こういう方向で進めて行こうよ」という舵取りは必ず元榮がしています。

弁護士もスタッフも一緒のシステムを使い、半期ごとに、半期入る前に目標管理という形で個々人の目標を立てさせて、それを直属の上長が確認して「じゃ、これでやって来い」とコミットした上で、その目標達成に向かう所員の努力を促すような目標管理の方法を採用しています。

---弁護士先生はなかなか営業数字目標がなかなか達成しにくいような内容ではないんですか?

弁護士は、数字で測れない定性的な部分がやっぱり多いんです。
とはいえ定量的な部分、例えば個々人の受任率とか、受任件数とか、解決件数とか、売り上げとか、そういったものも目に見える形で測れるようなシステムを導入しています。

ただし、それだけで評価することがないように定性的な部分は、例えば最近ですと、お客様アンケートを導入して、各弁護士の案件処理の質についても見える化できるようにしています。具体的には、案件処理と紐づかないお客様相談室を設置して、、そこからお客様の状況を伺うようにしています。

そこで、お客様からのフィードバックを受けて、問題点や改善点を見つけ、次の業務に生かせられるような取り組みをしています。

弊社の理念は「すべての依頼者に最良のサービスを。」っていうのが最上段に掲げている理念、いわばオーセンスの憲法であるので、そこに向かって、どうやったらそれを達成できるかという部分はきちんと評価の指標にしていくように運用しています。

---そのほかにお客様のアンケートをもとにした取り組みはありますか?

現在、所内で仕組化しているところで言うと、お客様のご意見については全所員に共有するようにして他者事例から学べるような運用をしております。

元榮が最近よく使う言葉として、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」というものがあります。愚者は自分の経験しか生かせられないんですが、賢者は歴史、つまり他の人の経験からきちんと学んで、それを生かすことができる人だと。

オーセンスとしても他の人が経験したものも、自分の経験としていかに生かせるかというところを常に考えているので、そういったお客様の声については、弁護士も含めた全所員が認識できるような形で次に生かせるようにしています。

---元榮代表の魅力とは?

弁護士法人法律事務所オーセンス 森田雅也弁護士

バイタリティが尋常ではないというところです。
あと、これは凄いなと思うんですけど、人のことを悪く言うことが一切ないんです。

例えば、普通の人であれば、人と接するときにマイナスな感情を抱くこともあるかと思うんですが、元榮は、「そこから自分が学べるものがあるんだ」という精神のもと、あらゆる人から色んなことを吸収しようという人並外れたポジティブシンキングを持っていると思います。

また、現在も会社の経営・弁護士事務所経営・政界と多忙を極めていますが、元榮が弱音を吐いたのは聞いたことがないです。

---森田先生と元榮先生のお付き合いってどれぐらいなんですか?

私がこの事務所に入ったのが2010年の1月なので、もう7年ぐらいになります。

---多忙になって一緒に仕事ができない寂しさとかあったりしますか?

元榮も忙しい合間を縫って空いた時間があれば、積極的に弁護士をご飯に連れてって行ってくれますので、そこまで寂しさとかは感じないですね。

■森田雅也弁護士関して

弁護士法人法律事務所オーセンス 森田雅也弁護士

---なぜ弁護士を目指そうと思ったのですか?

弁護士を目指すに至った具体的な出来事があった訳ではないんです。

ただ、大学で法律を学んでいるうちに、そのロジカルな思考過程が自分に合っている気がして、漠然と法律に携われる仕事ができればなあと思っていました。そのような時期にたまたまロースクールができるという話が出てきたんです。。もともと旧司法試験っていわれるものについては合格率は滅茶苦茶低かく、合格率2、3パーセントとかいう話なので、とてもなれないなと思っていたのですが、ロースクールができるということで、これなら自分も挑戦できるんじゃないかと思い、そちらの道に進むことを決断しました。

---オーセンスという弁護士事務所になぜ腰を据えているのか?

いくつかあります。

今後の弁護士業界を見据えたときに、個人でやるメリットは本当に少ないかなと思っています。
やはり、より多くのお客様であったり、より大きな仕事をするためには相当程度の規模がないといけないだろうと。今後の流れとして、大きな事務所と個人の小さな事務所で二極化すると思うんです。
であれば、多くの案件であったり、多くのご依頼主様と会える事務所のほうがいいというのが、まず一つです。

それと、チームで目標達成であったり、解決することの喜びというのは、とても大きなものがあると思うんです。
個人事務所で自分で解決して、お客様に喜んでいただくというのもいいんですが、やっぱりチーム全体で目標達成とか、お客様のご依頼をいただくとか、解決したとかっていうところの喜びをより多くの人間と共有できるほうが楽しいかなと。

---相続のセミナーを積極的に活動されるやりがい

弁護士法人法律事務所オーセンス 森田雅也弁護士

元々私は人前に出て話すのが本当に苦手だったんです。
もともと元榮が多くのセミナーをしていたんですが、オーセンスに入って1、2年目くらいのときに、元榮から「森田君もセミナーやってみなよ」っていう話があり、最初は躊躇していたんですが、通常であればあまり経験できないこともあるので自分の仕事の幅を広げる意味でもチャレンジしてみようと思ったのがきっかけです。

いざやってみると、セミナーで講師として話をすることによって、よりその分野に関する理解も自分の中で深まるというのが実感としてありました、また、実際にお客様が熱心に話を聞いていただいて、その反響をいただく、例えばアンケートとかでいい反響をいただいたりすると、やってよかったという実感にも繋がるので、今ではセミナーに非常にやりがいを感じております。

それと、個別の案件対応という弁護士業務がある中で、一つの息抜きというかリフレッシュになって、とてもバランスが取れるという感じもしています。
過去には、セミナーを行うために、青森行ったり、秋田行ったり、福岡行ったり、大阪行ったりと、色々な場所に行くことができました。

---セミナーはどういったものがありますか?

最近多いのは、不動産会社さんが主催する所で相続のお話をさせていただいたり、それこそ不動産の話をさせていただいたりっていうのが多いです。
それと、証券会社さんがお客様向けに開くものに参加させていただいて、相続の話が多いんですけど、セミナーをしたりしています。

5名ぐらいの規模で行った時期もありましたが、最近は50~100名の間ぐらいが多いです。別に「小人数の規模だからやりません」とかいうのは一切ありませんが、最近では大人数のセミナーのご依頼をいただくことが多くなっています。

---元榮先生からバトンを渡されて、セミナー規模が大きくなっているっていうイメージですか?

確かに言われてみると大人数の規模のセミナーが増えている感じですね。(笑)
一番最初にやったセミナーは100~200名ぐらいの前でやってとても緊張したのを覚えています。
ただ、それ以降はそんなに大きな所ではやっていなかったんですけど、徐々に大きな所が増えているかなっていう感じですかね。
最大で500名ぐらいの所でやったこともあります。

人前で話すのは慣れないと言いましたが、最近では緊張することは少なくなりました。
初めて話す内容とかだと多少緊張はしますけど、例えば遺言とか、信託とか、後見の話とか、遺産分割協議の話とか、そういったテーマでの講演依頼を受けることが多く、話の内容が共通している部分も多くあるので、あんまり緊張はしないようになりました。
---ご自身で大切にされていること

特に個人のお客様の場合は、話を聞くことを重きに置いています。

付け加えると、全部の案件がそうなんですけど、なるべく早く対応してあげるということです。

例えば、「受領しました」というメールだけでも構わないですし、「今ちょっと資料を見られていないんで、もう少し待ってください」とかっていうコンタクトでもいいんですけど、そのコンタクト自体は早めに、本当に最速でやるようなことを目指しています。

一般論としてですが、お客様からご意見をいただくケースとしてとても多いのは、「連絡がなかった」とか「今、何をしているのかわからない」とか、そういうようなコミュニケーション不足の部分がとても多かったりします。

ただ、それは対応次第で確実に防げる話なので、最低限そこについては、そういったお声をいただかないように対応をしていきたいなと思っています。

遅いとか早いとかっていうのは、人によってその尺度はバラバラです。事務所としても24時間以内には必ずリアクションをするというルールを設けていますが、それよりも更に早くするためにはどうしたらいいかというところはいつも考えています。

■お仕事に関して、考え方や、嬉しかったこと

---相続のセミナーを開催し、特に印象に残ったことなど

セミナーをしたことによって、全然知らない方から、「ホームページ見ました。是非うちでセミナーをしてくれませんか」みたいな話をいただくときは、嬉しいなと思います。

---新しい分野とかにアンテナが立てやすくなったとかあったりしますか?

特に信託については最近セミナーの話を多くいただきます。信託の勉強をし始めたころに、「信託の相談を結構受けるからセミナーをしてくれませんか」みたいな話をいただくことがありました。

実際に勉強してみると信託の活用方法、特に最近だと家族信託の話が多いんですけど、「どういうときに信託を使うのか」って、今まで実感として理解できていなかったものが「こういうときに、とてもメリットあるな」とか、そういうのがセミナーを通じて深く理解できるようになりました。

また、セミナーが終わった後に受ける質問として、「手続をお願いした場合いくら掛かるんですか?」みたいなものが多かったりします。費用について結構気にされている人も多かったりすることもあるので、その辺りはやっぱり、なかなか一般の方にはわかりにくいところなのかなというのは思います。

---その中で預金は遺産分割の対象外っていう、最高裁で判例が出てセミナーでも注目を集め、解釈など教えてもらえれば

今回の最高裁の判例で一般人の常識に戻ったという感じではあるんですけど、この判例ケースは簡略化してどういうケースかと言うと、例えば、1000万円の預貯金だけあって子どもが二人居る場合、子どもは2分の1、2分の1で500万円ずつを相続します。
相続財産が預貯金だと、今までの判例によれば500万円、500万円で各相続人が当然に取得する訳です。

要するに遺産分割協議が必要なくて、銀行に「半分の払い戻しに応じろ」と言えば、銀行によっては「遺産分割協議書を出せ」とか言ってくることもあるんですけど、弁護士が銀行に通知を出すことにより500万円は引き出せたんです。
要するに遺産分割協議がなくても2分の1に限り引き出しができたんです。

今回の判例によって、これが今後できなくなって、遺産分割協議がないと引き出しができなくなるんですが、別にそれはそれで一緒じゃないかと思われるんですけど、大きな違いで言うと、ケースは二つぐらいあります。

一つは、特別受益っていう概念があるんですけど、例えば、子どもがAさんBさんの2人居て、Aさんが生前に500万円貰っていた場合、預貯金が遺産分割の対象となる遺産かどうかで結論が大きく変わってくるんです。

これまでの裁判例だと、Aさんが生前に500万円の特別受益を受けたとしても、「いや、当然分割なんで半分ですね。なので、法定相続分に従って、各自の取り分は500万ずつになりますね」で終わっていたんです。

これが「不公平だろ」というのが今回の裁判の始まりなんです。
「いやいや、生前に受けていたその特別受益をちゃんと遺産の分け方で評価しましょうよ」、「預貯金も遺産だよね」、「その分け方で半分半分ってさすがに不公平じゃないか」と。確かに預貯金は、従前の取り扱いでは遺産分割の対象となる遺産ではなかったので、そういう結論になっていたんですけど、「それはおかしいんじゃないか」っていうのが今回のそもそもの問題意識なんです。

従前の取り扱いだと遺産が預貯金のみの場合、特別受益があるかないかで結論は変わらなかったのですが、最高裁の判例が出たことにより、今後の運用が大きく変わることになります。

ですので、先ほどのケースでAさんに500万円の特別受益がある場合には次のようになります。現在ある遺産が1000万円ですので、特別受益があるとその分が持ち戻された上でみなし相続財産となります。したがって、1500万円のみなし相続財産があることになり、これを法定相続分で分けます。そうすると各自の取り分は750万円ずつとなります。

すでにAさんは500万円の特別受益を受けているのでその分が750万円から引かれることになり、両者の具体的な取り分は、Aさん250万円、Bさん750万円となります。つまり、最高裁の判例前は上記のようなケースでは、1000万円を50対50で分けていたがの、最高裁の判例後においては、25対75で分けることになります。

これは金額が大きければ大きいほど、どんどん変わってくるので、そのぐらい違ってくるというのが今回の判例が今後の運用に与える影響です。

それと、実際に私どもが相談を受けたケースで言うと、今までは遺産分割協議がなくても引き出しができたんですけど、その有用性というのは何があるかというと、実際に過去何件かやったんですが、例えば旦那様が亡くなって、親、子どもは居ないけれど奥さんと兄弟が居る場合、4分の3と4分の1をそれぞれ分けるという状況が生じるのですが、例えば1億円の預貯金しかないとき、4分の3なので7500万円は他の相続人の協力なしに引き出すことができていました。遺産分割協議をすればいいじゃないかという話もあります。

ただ、このケースで実際にあったのは、奥さんからすると旦那の兄弟なんて全然知らない訳で、遺産分割協議をすることもはばかられる状況だったわけです。

しかも、旦那の兄弟も亡くなっていたりすると、その子どもまで相続人となるので、そうすると相続人が大変多くなってしまうケースがあったりするんです。

過去実際にあったのは兄弟やその子供の総数が20人を超えていたケースです。そのケースで遺産分割協議をする場合、全員を当事者にして協議して、全員の合意を取り付ける必要があるんですが、「全然知らないし、全員と協議するのはとても大変だね」ということもありますし、その当事者の中に認知症の方が居たりすると、成年後見の申立手続きから始めなければならないので、とても手続きが煩雑になります。。

これに対し、預貯金が遺産分割の対象となる遺産ではないという従前の取り扱いだと、そんな20数人の人たちを相手にしなくても、「法定相続分だけでいいよ」っていうことであれば自分の分だけ引き出すことが可能でした。今回の判例変更により、今後はそれができなくなります。

---話し合いの場をちゃんと設けなさいよっていうことになっていく?

そうです。預貯金だけが相続財産の場合は、以前は比較的簡易な手続きで引き出しが可能だったんですけど、今後はとても大変になるケースが出てくると思います。

よく言われているのは、話し合いがまとまらないと預貯金の引き出しができないので、例えば相続税の支払に困るケースも出て来るんじゃないかということがあります。

---特別受益の話だったと思うんですけど、贈与の場合、孫の贈与、教育資金の贈与とかってどうなんですか?

その孫が相続人であれば、特別受益に当たるんですけど、お父さんが相続人である場合、原則論で言うと、孫にいった贈与は、その相続人であるお父さんに対する特別受益と同視できるものでない限り特別受益には該当しないと考えられます。

■最後に

弁護士法人法律事務所オーセンス 森田雅也弁護士

---7年間振り返ってみていかがですか?

色々と浮き沈みはありましたけど、でも順調に所員数も増えていて、もともとは弁護士4人からスタートして、現在は34名と徐々に弁護士数も増えて、おかげさまでご依頼案件数も増えています。
より幅広い分野に事務所として関わることができて、私個人としても関わることができているので非常にやりがいがをもって仕事ができています。

---相談者・依頼者の方へ一言

私のプロフィールにも書いてあるんですけど、「弁護士ってやっぱり敷居が高いな」とかって思われて、そもそも相談する対象になっていないというデータもあったりするんです。
そういう「法律で困ったときに誰に相談しますか?」みたいなところに弁護士が入っていないっていうことがあるので、そこを何とかしたいなと思っています。

その活動をしているのが弁護士ドットコムだったりするので、その理念は私もとても共感しているところです。より多くのお客様にお問い合わせしていただきたいなということもありますし、初回無料でやっている分野も多くありますので、、お困りなことがあれば、取りあえず電話してみるとかっていう形で、ぜひ弁護士を活用していただければなと思います。

「弁護士費用がブラックボックスで本当に相談し辛いんだよ」というお声もまだまだ残念ながらいただくので、そういう方が1人でも居なくなるような社会になっていけばいいと思いますし、実際に私どもとしてもそういう形で、お困りの方が居れば1人でも多くお力になってあげたいなと思うので、ぜひお気軽にお電話なり、ご来所なりいただければなと思います。

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森田 雅也 (東京弁護士会所属 / 弁護士法人法律事務所オーセンス)

「すべての依頼者に最良のサービスを。」をオーセンスの理念として掲げ、弁護士、スタッフ一丸となり、ご依頼者様に真摯に向き合い、迅速に対応、解決していくことをお約束致します。

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