遺産相続専門の弁護士検索・法律相談ポータルサイト

遺産相続の相談件数 6097

遺産相続に強い弁護士 192

【弁護士監修】生前、亡くなった父に送金していたお金は、相続財産から控除できる?

この記事を監修しています
古閑 孝の画像

弁護士 古閑 孝 アドニス法律事務所

837 Views
更新日:2018年12月29日
生前、亡くなった父に送金していたお金は、相続財産から控除できる?のアイキャッチ

故人(亡くなった人)の遺産を相続する場合、各相続人にどの程度の相続財産が割り当てられるのかは、原則的に「法定相続分」によって決められています。

例えば、夫と妻、子供ABの四人家族の場合、

夫が亡くなったとしたと仮定すると、妻が相続できる割合は相続財産の1/2、子供A・Bがどちらも1/4ずつとなります。

しかし、相続人の中に、生前中に故人に対して特別の貢献をした人がいた場合、この法定相続分通りに遺産を分配すると、不公平が生じてしまうことも考えられます。この不公平を解消するために、貢献した相続人には法定相続分以上の財産を相続させようという制度が、「寄与分」という制度です。

寄与分が認められるためには?

寄与分は、相続人の中の特定の相続人にだけ、相続分を増加させるという制度なので、法定相続分制度の重大な例外ということになります。したがって、故人に何らかの貢献をしていれば、寄与分が認められるというわけではありません。

寄与分が認められるためには

「故人(被相続人)の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、療養看護その他の方法により故人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした」場合に限定されています(民法第904条の2の第1項)。

つまり、単に故人の事業に協力した場合や財産上の給付をした場合、療養看護をした場合には、寄与分は認められません。あくまでも、故人の財産が減少するのを防ぐことに貢献したり、財産を増加させることに貢献した場合にのみ認められるということです。

今回のタイトルの場合は、故人(亡くなった父)に対して生活費や医療費等の援助を行い、それによって故人の財産の維持、増加に貢献したと考えられるので、寄与分が認められる可能性があります。

寄与分が認められると、どうなる?

寄与分が認められると、相続財産の算定方法が変わります。

まず、相続財産の「総額」から「寄与分相当額」を控除します。そして、「寄与分を控除した相続財産」を法定相続分にしたがって配分し、その後、寄与分が認められる相続人の法定相続分に、控除しておいた寄与分を加算することになります。

例で挙げた四人家族の場合、夫が亡くなって5000万円の遺産があったとします。原則どおりであれば、妻が2500万円、子供Aが1250万円、子供Bも1250万円の法定相続分が認められることになります。

しかし、子供Aは生前、故人の銀行口座に送金していて、1000万円の寄与分が認められた場合には、この法定相続分の金額は変わります。

まず、相続財産5000万円から寄与分1000万円を控除し、残った4000万円を法定相続分にしたがって配分します。その後、子供Aの相続分に寄与分1000万円を加算することになり、それぞれの相続金額は、妻が2000万円、子供Aが2000万円、子供Bが1000万円という結果になります。

この記事の監修者

古閑 孝の画像

古閑 孝 (弁護士)アドニス法律事務所

相続は、どなたにも身近で起きる出来事です、しかし、感情で揉めてしまったり話し合いで解決出来ないことも少なくありません。 相続時には色々なトラブル・悩みが発生するものです、私の40年間という弁護士経験のを元に事例や状況に沿って対処法を電話でも解説可能...

この記事を見た人が見ている記事

法定相続人:財産を相続できる人、できない人の画像

法定相続人:財産を相続できる人、できない人

2019年04月15日 15773 views

古閑 孝 (弁護士)アドニス法律事務所

相続税対策、タンス預金も税務署にはバレる?二次相続を考慮した相続税節税の考え方の画像

2019年04月22日 9018 views

古閑 孝 (弁護士)アドニス法律事務所

長男から不公平な遺産分割を提案され、納得出来ない場合の対処法の画像

2019年03月29日 19607 views

古閑 孝 (弁護士)アドニス法律事務所

被相続人の前の婚姻時代の子供や婚外子が相続にかかわってくる場合の対処法の画像

2018年12月29日 1292 views

古閑 孝 (弁護士)アドニス法律事務所

立て続けに起きた親の相続(相次相続)の画像

2018年12月29日 3396 views

古閑 孝 (弁護士)アドニス法律事務所

問い合わせの多い遺産分割に強い弁護士

遺産分割に強い弁護士相談

問い合わせの多い遺産分割に強い弁護士