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【弁護士監修】借金など相続したくない場合に「放棄する」という選択肢を知っておこう

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弁護士 古閑 孝 アドニス法律事務所

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2016年10月05日 公開
借金など相続したくない場合に「放棄する」という選択肢を知っておこうのアイキャッチ

「サラリーマンだった父が他界した。決して高給取りではなかったが、ローンを完済した一戸建ての自宅+土地を残してくれたのだが、実はサラ金から数千万の借金があった。」

ドラマでもありそうな設定ですが、実際に起こりうる話です。

こんな自体に直面した場合、借金などの負債も相続財産となります。そのため、相続人はその負債を引き継がなければならないのか。

親の借金は子が返す?

親のしたことではあるものの、多額の借金を背負ってしまっては遺族は堪ったものではないはありません。借金苦で子供が苦しむドラマなどもありますが、とても酷な状況になってしまいます。

ですが、法律上、故人の財産は法定相続人遺言書などで指定された者が相続しますが、相続人であれば無条件で借金などの負債(マイナスの財産)も相続しなければならないという訳ではないのです。民法では、相続財産を受け入れるのかどうかを相続人が選択できるようになっています。

相続人の3つの選択肢

相続人には相続時3つの選択肢があります。

  1. 無条件に遺産を相続する「単純承認
  2. 一切相続しない「相続放棄
  3. プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐ「限定承認

もしあなたが1の「単純承認」を選択した場合、故人の権利及び義務の全てを引き継ぐことになります。(民法920条)もし、借金があればその返済義務は相続人が負うことになります。

相続放棄の手続きは3ヶ月以内

もしあなたが2の「相続放棄」や3の「限定承認」を選択したい場合、相続開始(亡くなった日)があったことを知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に申述することが原則です。(民法915条)

この期間を過ぎてしまうと、後で借金があったことに気付いても変更することが出来ません。単純承認したものとして取り扱われます。万が一、手続きが間に合わない場合は焦らずに事前に家庭裁判所に期間を伸ばしてもらえるよう申し立てをしましょう。

相続放棄の手続きとは?

まず、故人住所の管轄の家庭裁判所に行って「相続放棄申述書」を取り寄せ提出しましょう。

相続放棄の申述後に、裁判所ではその申述が本当に本人の意志か否かを審判し真意であることが判明されると受理されます。

その後、交付される「相続放棄申述受理証明書」を受け取って下さい。

これによって借金の取立てが来たとしても拒否が出来ます。

悪質な債務者は3ヶ月は沈黙する

相続財産に借金(負債・債務)が多額の場合、債務者としては相続放棄されると泣き寝入りになりますが、相続人が借金も相続してくれれば相続人に請求出来ます。

つまり、債務者は相続開始から3ヶ月間沈黙することがあります。

債務者は悪質な取立てをしてしまうとサラ金規制法(貸金業法)で取り締まりを恐れ、相続人が相続放棄しないようにわざと請求を遅らせるという目的です。

しかし、安心して頂きたいのが

3ヶ月過ぎたとしても、多額の散財があると知っていれば相続放棄でしたであろうと認められた場合は、相続放棄が認められる判例もあります(最高裁・昭和59年4月27日判決)ので、まずは弁護士などにご相談してみて下さい。

最後に

遺産のうち、「この骨董品は隠しておこう」「この宝石は形見として・・・」など

遺産を隠したり使い込んだりした場合、相続放棄は認められなくなりますので、欲を出さずまずはしっかりと相続放棄することをするために、隠蔽しないようにして下さい。

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古閑 孝 (弁護士)アドニス法律事務所

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