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親が亡くなった時に住宅ローンが残っていたらどうなる?

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更新日:2019年01月15日
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相続というのは資産の譲渡だけに焦点を当てれば基本的に喜ぶべき事柄ですね。家などの不動産資産、預貯金などの現金を受け取る事が出来ます。多少の税金は取られることになりますが、お金=資産が増えることに変わり有りません。しかし、唯一相続したくない要素があります。

それは住宅ローンです。

わざわざ支払いを喜んで相続される方もいないかと思います。ですが、被相続人が支払う義務を完遂しておらず、相続人が続けて支払う義務を負う場合は、住宅ローンも相続しなければなりません。

今回はこうした住宅ローンの相続についてまとめてみました。

どうやっても相続しなければならないのか、相続人が複数人いる場合はどうすれば良いのかなど、気になる点をピックアップしています。

遺産相続でも住宅ローンでお悩みの方にはぜひ、参考にしていただければと思います。

※住宅ローンと同時に団体信用生命保険に加入していれば問題ございませんが、一部の民間金融機関とフラット35などは加入が任意になっています。団体信用生命保険(団信)とは、住宅ローンの返済途中で死亡・高度障害になった場合に、本人に代わって生命保険会社が住宅ローン残高を支払うという保険です。

住宅ローンの相続は必須?

被相続人=亡くなった方が住宅ローンを完済していない場合は、基本的に相続人がその義務を負うことになります。

基本的にというのは、相続を放棄すればもちろん、住宅ローンも相続する必要がなくなるからです。

つまり、住宅ローンはその他の資産を相続するのであれば、相続必須であると言えますが、事実上は相続放棄することによって回避することも可能です。

また、消費者金融や住宅ローン以外の借りているお金など、その他の負債も例外ではありません。こうしたマイナスな事柄も含めての相続なのです。

単純明快な指標としては、相続資産>負債となるのであれば相続した方がお得な計算になりますね。

逆を言えば相続資産<負債となるのであれば、相続放棄も辞さない状況になるのではないでしょうか。

ちなみに相続を放棄するのであれば家庭裁判所へアクションを起こさなければなりません。

限定相続や相続放棄の申請ですね。と言っても約3か月の猶予がありますので、じっくりと考えることも可能です。

ですが、3ヵ月以内にこうしたアクションを起こさなければ単純承認と言って、自動的にすべての相続を了承したものだとして扱われてしまいます。相続放棄、限定承認する恐れのある方は、留意しておくべき点です。

相続人が複数人いる場合の住宅ローンの行方

それでは、相続人が複数いる場合はどの様に対処することになるのでしょうか。相続人が複数いる場合は平等に負債を分け合うか、誰か1人が負債を請け負うことなります。

平等に負債を分け合うというのは、借金も様々な種類、借入先があると思います。そのため、Aさんは消費者金融の支払い、Bさんは銀行の借り入れの返済という様に分割して返済義務を継承する形です。

こうした割り振りは遺産分割協議=相続の家族による話し合いで行われ、相続人たちで決めていくことになります。

そして、誰か1人が負債を請け負うことになるというのも同様です。Cさんが一番資産を受け継いだから負債も全部受け継いでね、という様に遺産分割協議で決定します。

1つ勘違いしてはいけないのが、負債を割り振ったからと言って、自分は関係がないということにならないことです。

例えば、Cさんが負債全額を請け負い、返せなくなったとします。そうすると皆さんのイメージでは、その他の相続人には返済する義務がないという様な算段になってはいないでしょうか。

実は、あくまで負債の割り振りは身内での話し合いの結果なので、その通りに返済すれば問題ありませんが、いざとなれば債権者側は他の相続人にも請求権を発動できるのです。

つまり、分かりやすく言うと保証人の様な相互関係になっているのです。

複数人で平等で負債を分けた場合も同様で、Aさんが担当していた負債の返済をばっくれてしまえば、BさんCさんがその返済義務を負うことになります。

住宅ローンの相続は慎重に

相続で失敗したケースでは、相続出来る資産に目が眩んだばかりに住宅ローンなどの負債を無視して相続をしてしまい、蒸発して他の相続人に迷惑を掛けたというケースもあるぐらいです。

確かに負債の返済は往々にして月々に返済する形であり、一度に手に入る資産に目が眩んでしまうのもよくわかります。

住宅ローン>相続資産であっても、すぐに全額返済するわけではないからと後回しに考えてしまいますね。

しかし、負債を相続するというのは人生の重りを背負うことと変わり有りません。

負債が多い場合は思い切って相続放棄をするということを念頭に入れておかなければ、相続によって身を滅ぼしかねません。

遺産分割協議では、取り分である資産も重要ですが、こうした負債の返済担当にも注意しておくと足元をすくわれることが少なることでしょう。

また、こうした住宅ローンの相続の落とし穴としては、相続人が知らない被相続人の借金があったという場合もあります。

大抵は全負債を把握するために詳細な調査を行いますが、万が一、既知以外の借金があり、知らずに相続が完了してしまえば、結局はその返済の義務も負うことになります。

相続による係争は、資産の分割にフューチャーされがちですが、こうした負債の相続にこそ、人生転落の多くの要素が散らばっているのです。

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