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【弁護士必見】別々の税理士が相続税の申告書を提出した場合、相手の税理士が提出した申告書は見ることができるか?

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2017年01月12日 公開
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初めまして。
表参道相続専門税理士事務所の税理士橘と申します。

今回の記事は、
【弁護士さんからよくいただく相続税の質問をブログにしましたシリーズ第一弾】
別々の税理士が相続税の申告書を提出した場合、相手の税理士が提出した申告書は見ることができるか?

という内容で記事を書きました。

本来、相続税の申告書は一人の税理士が作成し、相続人全員が申告書に印鑑を押して税務署へ提出するのが原則です。

しかし、相続人同士で争いが起きている場合には、
「その申告書の内容には納得いかない!こっちは別の税理士に申告書を作らせる!」

と、相続人ごとに別々の税理士に依頼することがあります。

そのような際に、弁護士さんからよくご質問を受けるのは、
「相手側の税理士が作成した申告書は、税務署へ行けば見ることはできますか?」
という質問です。

【結論】相手側の許可がない限り、勝手に見ることはできません。

結論からお伝えすると、相手の許可なく見ることはできません。

税務署へ提出した相続税の申告書を見るためには、次の資料が必要になります。

1.相続人全員の実印のある委任状
2.印鑑証明書(発行から30日以内のもの)
3.被相続人、相続人との関係性の確認ができる戸籍(発行から30日以内のもの)
4.相続人全員の本人確認書類(免許等)
※税理士が閲覧する場合には、税理士証も必要です。

相続人全員の実印が必要になるので、相手の許可なく見ることはできないことになります。

なぜ別々の税理士が申告書をつくると、内容が変わるの?

私自身、こういったケースで申告書を作成したことは何度かあります。

初めのうちは、税務署へ提出する前に、お互いの税理士が申告書の内容を摺り合わせて、同じ内容の申告書を提出しようと頑張ります。

しかしながら、相続税の申告書は、解釈によって金額が大きく変わりますので、
内容は簡単に一致しません。

例えば、どういったことで解釈が変わってしまうかというと・・・・

隠している財産があるでしょ?出しなさいよ!

おそらくこのケースが多いのではないでしょうか。

どういったケースかというと、

例えば、

あるところに、A子とB子とC子がいました。

A子、B子、C子の画像

A子は認知症気味の母と一緒に住んでおり、母の預金通帳から母の介護費や生活費を工面していました。

B子とC子は、母達からは遠方に住んでおり、母の介護はA子に任せていました。

その後、母が亡くなります。

相続の手続きをする時に、母の通帳をみてB子とC子がこう言います。

B子「なぜ母さんの預金残高がこんなに少なくなっているの?もっとお金はあったはずよ!」
C子「生活費に使ったって、こんなにたくさん使うはずないでしょ!A子、あなたネコババしたでしょ!」

A子「なによ!あなたたち、母さんの世話を私一人に押し付けたうえに、ネコババしているですって?!ふざけるんじゃないわよ!!!!」

このような形で、争いになります。

A子からすると、母が生前中に通帳から引き出したお金は、生活費でなくなっていますので手元にはありません。

しかしB子C子からすれば、A子が引き出したお金は、使ったと見せかけて、本当は残っていると考えています。そしてそのお金は、A子の財産ではなく、みんなで分けるべき遺産だと主張することになります。

その結果、B子とC子は、まだ残っている遺産も申告すべきだと考えます。
A子からすれば、当然、そういった財産はないと考えますので、申告することはありません。

こういった形のトラブルは非常に多いので、
家族の財産管理をする場合には成年後見制度を使うか、使わないとすれば、簡単でもいいので、帳簿などをつけてお金の使い道を明確にしておくことをお勧めします。

まとめ

別々の税理士が作った申告書の内容は、税務署に行っても見ることはできません。

また、税理士としても守秘義務があるので、依頼主の許可なく相手方の税理士に伝えることはできません。

そういったことにならないためにも、争いごとにならないような事前の対策が必要ですね。

この記事の著者

橘慶太の画像

橘慶太 (税理士)表参道相続専門税理士事務所

【業界初】税務調査で追徴課税となった場合、相続税の過払金を出した場合、税理士報酬全額返金! 通算申告件数150件、年間130回のセミナー講師、延べ3000人以上の相談実績があるからできる品質保証付き 相続税申告は表参道相続専門税理士事務所

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