特別縁故者

特別縁故者への分与に関する民法958条の3では、「被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者」を例示した上で、「その他被相続人と特別の縁故があった者」を挙げていますが、前2者に準ずる程度の被相続人との関係性が必要とされます。
上記の関連性ですとなかなか容易でないかもしれませんが、最終的には裁判所の判断となります。
ただそもそも、特別縁故者への分与に至る以前に、相続人不存在の場合には相続財産法人となり（民法951条）、相続財産管理人を選任した上で（952条1項）、管理人報酬等の他、まず債権者への弁済を行なう必要があります（957条）。また、管理人選任後の公告に2か月以上（952条2項、957条1項）、債権者への弁済後の公告に6か月以上必要とされます（958条）。
貴殿が相続財産管理人選任の申立てを行なう場合、管理人報酬等の手続費用の予納が必要と見込まれますので、予納金の確保を踏まえた対応を検討頂く必要があるでしょう。