兄が預金を使い込んでいる場合

まずは、相続人として金融機関に預金履歴の開示を求めた上で、不正な引出がないか確認する必要があるでしょう。
そして、金融機関は預金の払戻請求書の開示に応じない可能性があるため、通帳やキャッシュカードの管理状況等、お兄様による引出の立証が必要となります。
仮に、正当な理由のない支出であれば、お父様の不当利得返還請求権を相続したとして、法的には精算を求める余地があります。正当な理由のない引出である点についても、当時の金銭の流れや引出の必要性等の諸事情から、立証する必要があります。

使途不明金の有無を確認するために、まず、相続人の立場でお父様の預金の取引履歴を取り寄せる必要があります。
その中でおかしな引き出しが確認できた場合、銀行に、払戻請求書の開示をお願いしてみます。
これは、父自身が引き出しているのかお兄様が引き出しているのか確認するためです。
さらに、お兄様が父の為に使ったと弁解した時に備えて、何を目的として引き出したのかを確認することになります。
少額ですと、生活費として父に頼まれて下したと弁解されるので、多額の引き戻しに絞って追跡調査をなさるとよいでしょう。