兄と相続放棄をしようと思っている

お母様名義の不動産については、お母様が亡くなられた時点で法定相続人間で共有となっており、お父様が１／２、ご兄弟２名とのことであれば１／４ずつ共有となります。
お父様が亡くなられた際相続放棄すると、お父様持分の１／２については、お父様のご兄弟あるいは甥姪の方が相続人となり、法定相続人が全員相続放棄すると法的には相続財産法人となり、相続財産管理人を選任する必要があります（民法９５１条、９５２条）。
費用等を理由に相続財産管理人が選任されない例も少なくありませんが、宙ぶらりんのままですと、不動産の処分が出来なくなってしまいます（民法２５１条）。
お父様持分１／２について、ご子息に生前贈与する方法も考えられますが、他に目ぼしい債務の引き当て財産がない場合、債権者から詐害行為取消権を行使される可能性があります（民法４２４条１項）。
お父様の相続時に相続放棄するか否かは、債務総額と不動産価値を見極めたうえで検討する必要がありますが、現時点でわかる資料をご準備頂いた上、弁護士に直接相談いただいた方がよいでしょう。